やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「マグニフィセント・セブン」鑑賞感想


監督:アントワーン・フークワ
脚本:ニック・ピゾラット、リチャード・ウェンク
原作:『七人の侍
製作:ロジャー・バーンボーム、トッド・ブラック
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あらすじ:ローズ・クリークの住民は悪徳事業家バーソロミュー・ボーグの金鉱開発によって追い出されようとしていた。エマは助けてくれる者を探すことにする。偶然委任執行官サム・チザムと出会う。チザムはエマの懇願を受け入れてチザムを含めた凄腕の7人を集め、ボーグと対決する。
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 七人の侍と荒野の七人が大好きで、今作もかなり期待しました。しかし、実際鑑賞してみるとつまんないです。
 7人があっさり集まりました。説得するでもなくなんとなく集まった感じがあります。7人のそれぞれの魅力が、一部は濃いものの、やや薄めです。アクションは面白いものの、終盤の『悪魔の銃』登場で状況は一変します。次々と倒れていくチザムたち、村人も多くが簡単に倒されていきます。
 七人の侍と荒野の七人は村人たちが一丸となって悪党と戦い活躍しますし、そういう場面も魅力的でしたがボーグ側の兵器に圧倒されてしまいました。それが気に入らないのです。作戦を練って、罠を張り巡らし、知略で悪党を打ちのめす場面があってそれがまた爽快になるはずですが、そんな場面はありません。
 イーサンホークが演じるグッドナイトは魅力的なキャラでした。良いところはそれくらいです。イ・ビョンホンやメキシコ系のバスケスやインディアンのレッド・ハーベストなど多人種にしているのはハリウッドの白人ばかりに偏ることへの対策であるのでしょうが、そのことが逆に作品の良さを消してしまっているのではないでしょうか。差別をなくすことへの配慮が作品のできる範囲を狭めてしまって、面白い作品を作らなければいけないはずなのにそうなっていない、各方面への配慮が大切になってしまっている、果たしてそれでいいのでしょうか。そんなふうに受け取ってしまいました。