やくもとうずしおをがっつりと

「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。

映画鑑賞感想/サントVSゾンビ/ホラーマニアVS5人のシリアルキラー

サントVSゾンビ

1962年 監督:ベニート・アラズラキ

 正義のプロレスラーであるサントの映画シリーズ、そのうちの1本ということですね。アマプラでやたらと上がっています。というわけで観ました。サントはいったい何者なのでしょうか。月光仮面ぽいですね。

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ホラーマニアVS5人のシリアルキラー

2020年 監督:コーディ・キャラハン

 物足りない部分はありますが、あまりわがままを言わなければ楽しめる作品です。もうちょっと設定が濃いだけじゃなくてそれらをちゃんと映像で見せてほしいとは思いますが、まあ、いいんじゃないですかね。組織というのは結局何だったのでしょうか。

映画「レジェンドアンドバタフライ」鑑賞感想

2023年1月公開

監督:大友啓史

脚本:古沢良太

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あらすじ:1549年、美濃支配を盤石にしつつある斎藤道三の娘:濃姫尾張織田信秀の息子:信長が政略によって結婚した。文武に長けた濃姫は信長の首を取り、尾張を父のものにしてやろうと躍起になっている。そんな濃姫と信長が夫婦としてうまくやっていけるのか。

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 東映70周年記念作品ということで力が入っているようですが、どうせ面白くないんでしょうと思いきや……面白いじゃないですか。168分の長尺が気になりません。

 等身大の人間として描かれる信長と、歴史資料がないから描き放題の濃姫、歴史ドラマではなく、恋愛ドラマのような、夫婦のドラマになっていました。少女漫画みたいな映画だと誰かが言っていました。

 1549年の出会いから1582年の本能寺まで描かれるのですが、合戦の場面はいっさいございません。このあたりの脚本は思い切りましたね。さらに、前田利家丹羽長秀柴田勝家羽柴秀吉などの有名武将は添えるだけです。光秀と家康だけは本能寺のきっかけとなる描き方になっています。今作の本能寺は必見です。そう来ましたか!

 歴史ヲタクは、こんなの史実と違うとお怒りになりそうですが、ドラマですからね。あくまでドラマだし、もしかしたらこれが史実の可能性もゼロではないわけですし、ファンタジーとして見ることもできますし、そんなにお怒りにならないでください。合戦をどうしても見たいという方は本作を観ないでください。まあ、でも、いい加減に比叡山焼き討ちと第六天魔王の件は描き方を変えていただきたかったです。比叡山は焼かないといけなかったし、焼いてくれたおかげで今の日本がありますし、魔王も武田信玄の手紙に調子こいて返事しただけじゃないですか。

 木村拓哉の信長と宮沢氷魚の光秀は秀逸ですし、家康を演じた斎藤工もこんな演技できるのねと感心しました。作中の家康はデブなので斎藤工だとはわかりませんが。それよりも綾瀬はるか濃姫がめちゃくちゃかっこよく描かれています。前半の鷹狩では濃姫にこてんぱんにやられる信長がかわいそうになります。そんな鷹狩が本能寺の変で生きてくるわけです。大河ドラマ「秀吉」の本能寺は泣きましたけど、今作も泣きました。

 若くてかっこつけることしか考えていない本当にうつけだった信長がだんだん変化していき、ちゃんと織田信長になっていくのも良くできています。

 今作で好きな場面は、信長と濃姫がお忍びで京都の街を散策するところです。ただ、この散策もたいへんなことになってしまいますけどね。お忍びデートの結末で、濃姫もやっぱりただの弱い人間だったことがわかります。にもかかわらず信長を炊きつけてしまったのです。

 説明セリフの無さも邦画大作にしては珍しいことなのですが、せっかくの本能寺で信長と光秀が説明セリフを口にしたのが残念です。

 めちゃくちゃ良い作品というわけでもないですが、邦画大作でもたまには悪くならないものなんですね。

映画鑑賞感想/最強殺し屋伝説国岡 完全版/インクレディブル・バルク

最強殺し屋伝説国岡 完全版

2021年 監督:阪元裕吾

 クスクス笑える場面もあり、伏線もあり、楽しく見させていただきました。「えらいことになってもうたがな」はだいぶ笑いました。それにしてもクズしか出てきませんね。クライマックスの百裂拳だけは真顔で観ました。あんなにたくさん百裂拳を繰り返すのはやめてほしいです。クライマックスでも狙撃銃対決みたいなものを見せてほしかったです。

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インクレディブル・バル

2012年 監督:ルイス・シェーンブルン

 製作費は1ドル100円換算であれば140万円、1ドル140円換算の場合は196万円です。全編CGの中に人間を放り込んだような絵になっていて、スペースジャムみたいな映画とも言えます。全編をグリーンバックで撮影したそうです。クライマックスの逃げる場面は呆然とします。こんな映画体験はありえません。76分と短いのでぜひ皆さんもご覧ください。

映画「真・事故物件2/全滅」鑑賞感想

ポスター画像

2022年12月公開

監督、脚本:佐々木勝己

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あらすじ:木更津の惨事が明るみになった頃、事故物件を舞台にしたリアリティショーを製作する企画が再び進行していた。そして、新たな事故物件でも惨事が起きる。

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 お正月映画の注目作品がこちらでもようやく公開されました。

 2022年2月公開の真事故物件から1年も経たずに予算倍増で2作目です。続編です。前作の首謀者だった安藤が惨劇の舞台を再び仕込みます。

 今作のスプラッタ描写は、前作のドロドロと比べるとやや爽快さがあります。前作の歯の使い方がゲロ吐きそうな演出でしたが、今作は目を覆いたくなる場面がありません。

 見やすくなったかなと思います。ちなみにR-18です。

 残念なのは、前作では木更津という実在する都市の事故物件だったのですが、今作では事故物件の場所などがわかりません。事故物件で何があったのかというあたりも明るみになりません。今作の首謀者もはっきりしません。目的はなんとなくわかりますが、どうせならはっきりさせてほしかったです。3作目への布石でしょうか。

 前作ではオカルト界隈からカメオ出演がありましたが、今作は元ほん呪スタッフの森澤さんしかわかりませんでした。主な出演者も知らない方ばかりで、作品にのめり込むことができなかった印象です。

 3作目はあるのでしょうか。

映画「恋のいばら」鑑賞感想

ポスター画像

2023年1月公開

監督:城定秀夫

脚本:澤井香織、城定秀夫

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あらすじ:図書館に勤める桃は別れた健太朗のSNSを見て現在付き合っている莉子に接触した。カメラマンの健太朗にリベンジポルノとして使われそうな写真を撮られている可能性があるから協力して削除したいというのだ。そこから桃と莉子の奇妙な関係が始まる。

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 量産体制の続く城定秀夫監督は2022年4作品を製作、さらに2022年2本で脚本を担当しています。そんな監督が2023年1月いきなり1本を公開しました。撮るのが早すぎます。

 さて、今作はイケメンでしかもいいやつの健太朗をどうにかしたい桃と、そんな桃に突然絡まれる形となった莉子ですが……私としては、健太朗がいいやつのままで終わってほしいなあと期待しつつ見ていました。けっこう健太朗に感情移入しちゃいました。

 最後はどうなるのかということですが、伏せます。

 そこで終わっておけばきれいだったのに余計な場面があるよねえと思いつつ最後まで見ると、余計だと思われた場面は必要でした。

 健太朗のおばあちゃんが実はすげえやつでした。ぜひ最後までご覧ください。

 気になるのは、作中の映画館です。どちらなのでしょうか。ヒューマントラストシネマ有楽町もしくはヒューマントラストシネマ渋谷ではないかと思うのですが。エレベーターの感じが有楽町かなとも思います。

映画「パーフェクトドライバー 成功確率100%の女」鑑賞感想

2023年1月日本公開

監督、脚本:パク・デミン

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あらすじ:天才的な運転技術を持っているチャン・ウナは、釜山でワケありのヒトやモノを運ぶ特送を営んでいる。そんな彼女のもとに、海外へ逃亡しようとしている賭博ブローカーの親子から依頼が来た。約束の集合場所で親子を待っていたが時間が過ぎて現れたのは子供だけだった。チャン・ウナはやむをえず子供だけを乗せてその場から逃げようとした。追ってくるのは手段を選ばない組織だった。子供の父親は殺されてしまうが、チャン・ウナと子供は車で逃げる。果たして、ふたりは無事に逃げ切るのか。

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 ベイビードライバーとトランスポーターを合わせて2で割ったような映画です。ほぼトランスポーターかもしれません。車がトランスポーターです。

 ベイビードライバーと本作の共通点としては、映画の後半で車を運転していないことっです。後半では超絶運転技術が見られません。それが残念です。

 今作の敵がめちゃくちゃ悪い奴でした。立場が立場ですからなおさらめちゃくちゃ悪いやつです。韓国映画の悪役は毎度毎度秀逸です。

映画「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」鑑賞感想

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2022年12月日本公開

監督:ウィル・シャープ

脚本:サイモン・スティーブンソン、ウィル・シャープ

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あらすじ:1881年、英国上流階級のウェイン家で生まれたルイスは早くに父を亡くして妹5人を養うために新聞社の専属画家として絵を描くようになった。妹たちの家庭教師エミリーと恋に落ちたルイスは周囲の反対を押し切って結婚し、別の家へ引っ越して生活するようになった。妹たちにささやかな仕送りを毎月送りつつ、妻と生活していた。そんなある日、妻は乳がんを患う。さらに、庭先で雨に濡れている子猫を見つける。ピーターと名付けて、2人と1匹の生活は続いた。しかし、エミリーは亡くなり、ルイスは悲嘆に暮れた。その悲しみを打ち消そうと猫の絵を描く。それが英国で大人気となる。だが、彼の悲しみは消えなかった。

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 猫好きならこの映画を必ず見なさいとおすすめされました。

 確かに、どこかで見たことのある絵です。

 猫派の中でも原理主義の私としては見るしかないですね。というわけで見たのですが、ルイス・ウェインの功績はとてつもなく大きなものだと理解したのですが、絵を描く原動力になっているものが妻を亡くした哀しみでしかないわけです。悲劇の上に我々猫好きの社会的地位が確立されているのです。

 妻を亡くしたあとのルイス・ウェインの悲劇は続きます。だから、絵を描き続けます。涙無しでこの映画を見ることができますでしょうか。

 ルイス・ウェインが猫の絵を描く前と後で、世界の猫に対する見方は大きく変わります。そんな歴史を知りませんでした。知って、しかも、ルイス・ウェインが悲劇に打ちのめされた人物でもあることも知りました。つらいお話です。

 妹たちの不遇は、彼女たち自身の責任じゃないかなと見えますが、当時の英国女性もおそらく男女差別されていたかもしれないので自己責任で片付けられないかもしれません。