2019年9月日本公開
監督:ニール・マーシャル
脚本:アンドリュー・コスビー
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あらすじ:悪魔となってしまった同僚をやむをえず殺害したヘルボーイは、人類の終焉を示す預言を聞く。人類を滅ぼそうとする魔女が復活を目指しており、その魔女の復活につながるとされているヘルボーイを殺そうとする組織も暗躍する中で、果たしてヘルボーイは人類を救うことができるのか。
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ダイミョウて。
日本人ではないアジア人が演じているダイミョウというキャラは、きっと中国にダイミョウという何か言葉があるんでしょうね。きっとそっちから名前を取っているのでしょうね。
というわけで、リブートのヘルボーイをようやく鑑賞することができました。
ギレルモさんじゃない監督ということで、どうなるのかなと思いましたけど、けっこう良い感じじゃないですか。正直なところギレルモさんの世界を私はあまり好かないんです。ギレルモ版ヘルボーイのビジュアルも、なんかすごいっすねっていう程度だったので、今作のビジュアル、世界の感じ、良い感じじゃないですか。簡単に受け入れちゃいます。
今作は、ギレルモ版の続編なのかなという感じで、ヘルボーイを見てるおまえらはこれくらいのこと知ってるよねっていうぐあいの物語の進め方でした。原作とか知らない私としては、ん? そこはどういうことですかとなる場面がありました。
でも、そんな感じでガシガシ物語を進めてもらっても大丈夫ですね。いけちゃいますね。
ミラ・ジョボビッチがきわどいかっこうをなさっています。見えそうで見えません。不死身のミラ・ジョボビッチなんですが、今作の前に出演していた映画でも不死身だったような気がします。そんなミラジョボビッチ、ヨボビッチと発音してほしいらしいですが、それよりも今作のババ・ヤンガのほうがもっときわどいかっこうをしています。胸元が見えそうで見えないのですが、絶対に見たくないやつです。ババ・ヤンガのところだけはR-21指定でもいいんじゃないかと思います。
霊媒師の女の子が、エンディングでめっちゃかっこよくなりました。私的に最高です。あの戦い方、最高じゃないですか。
それにしてもね、ヘルボーイがまさかの! あの御方の血筋だったとはね。びっくりですね。原作だとそのあたりには触れているのでしょうか。
作中では、西暦517年のイングランドでアーサー王は魔女の陰謀を防いでいたというのです。あら! すごい! アーサー王はブリトン人を率いていて、サクソン人によるイングランド侵攻を防いだらしいですよ。実在したのかどうかについては、9世紀のラテン語テキストに名前が出てくるそうなのでおそらく実在したのでしょう。
その西暦517年について、作中中盤からやたらと5世紀というのですが、6世紀の間違いなのではありませんかね。それはさておき、ブリトン人というのは前ローマ時代からグレートブリテン島に土着していた人々だそうで、その後サクソン人がアーサー王の活躍もむなしくイングランドの支配権を得るということです。9世紀からあとのイングランドはサクソン人中心の社会となっていくようです。
イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド……グレートブリテン及び北アイルランド連合王国はいまいちよくわからん国でございます。ウェールズなんてもはや空気でしょ。
そんなイングランドで大暴れのヘルボーイでした。トレインスポッティングでもありましたけど、広大な荒野が今作でも出てきます。これって、どこなんですかね。スコットランドらしいのですが。あの荒野が気になります。あと、今作は音楽がとてもノリノリです。
最後に、エンドロールが終わって劇場が明るくなるまで席を立たないでください。