2021年6月公開
監督:石川慶
原作:ケン・リュウ
脚本:石川慶、澤井香織
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あらすじ:放浪生活を送っていたリナは遺体を生きたままの姿に保存する民間会社「ボディワークス」のエマに見出されて就職する。遺体保存の技術を学んでいたある日、エマが取締役を解任されて弟の天音が会社を継いだ。やがて、天音は不老不死の薬を開発し、リナと結婚、そして、リナはその薬を投与した第1号の人間となった。永遠の命を手に入れたリナの運命とは。
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蜜蜂と遠雷を撮った監督さんということで、ヒィィ……怖い! となるわけですが、なんというか、Arcはやさしい映画ではありました。
永遠の命を得た人類はどうなるのかということで、個人的に興味深い作品です。作中では、得た者と得られなかった者の対立が軽く描かれたのですが、気になったのは、得た側が得ない側に対して理解を示さない場面が多いということです。自らの意思で永遠の命を拒否した人物を「変わった人」と言っている場面がありまして、おいおいそりゃねえよと思うわけです。そんな頭の悪い簡単な言葉で片付けてしまうのかと、残念な気分になりました。
結局、得ない側が、得た側にオトナの対応を示したような作品だなあという感じです。
気になる点としては、リナが19歳のときと30歳のときで印象変わり過ぎです。とてつもなく成長しました。
得た側もたまに良いことは言うのですがねえ。
とにかく技術が未熟ですし、人類は未熟でした。
ちなみに、私は死を恐れているので不老不死になりたいです。