やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「アメイジング・スパイダーマン」(3D吹替)を観てきた感想(ややネタバレ)


 サムライミ監督によるスパイダーマンシリーズ第4作が予定されていましたが、サムライミ監督が降板してしまいました。そのため、制作会社は再スタートさせることを決定、仕切り直しとなります。
 高校時代のピーターパーカーがスパイダーマンとなっていくところからとなります。

 最初はけっこう面白いかなあ、と思ったのですが。
 なんかなあ、敵が大きいだけのトカゲだし、ピーターパーカーがすごい技術を持ちすぎてるし、ううん、いまいちです。あと、3D効果もさっぱりなんですよ。飛び出さないし、奥行もありません。
 パーカーがスパイダーマンになる過程はサムライミのそれと同じです。新鮮味がないし、改めてやることでもないんじゃないか、と。おじさんを亡くす場面なんて、そのまんまですし。まったく初めて観る人にとってはいいかもしれませんがね。
 パーカーがめっちゃすごい技術を持っているのです。サムライミ版では、パーカーは手から糸を出しますが、今回はなんと機械に糸をしこんで吹き出す仕掛けを自分で開発してしまいます。さらに、けっこうな強度と伸縮性を持ったスパイダーマンスーツを自力で作ってしまいます。天才なんですよ。こういうところは、まるでアイアンマンです。そういうところが、私にとってはあまり面白くありませんでした。パーカーがなぜそんなことをできてしまうのか、説明がありませんし。
 作中でもパーカーの成長が見られません。おじさんを殺した男を、スパイダーマンとして盲目的に追跡するところから、はっきりとした成長を見せないままニューヨークの危機を救ってしまいます。パーカーは技術の知識を持っているわりに、警察を挑発するわ、良いことをしたつもりになっていい気になっているわ、そこからつまづいていくのかと思いきやそんなこともないままに、警察のほうが間違いを認めてパーカーに協力してしまうわ、ちぐはぐなんですよ。
 パーカーの恋人役グウェンも、あまりに完璧すぎます。頭が良いわ、性格は良いわ、パーカーのことを理解するわ、ニューヨークのためにパーカーを手助けするわ。ただ、サムライミ版とちがって、グウェンがとてもかわいいのです。
 というわけで、何か、こう、ちぐはぐです。今回も続編があるのですが、どうなることやら。