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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「シン・ウルトラマン」鑑賞感想

ポスター画像

2022年5月公開

総監修:庵野秀明

監督:樋口真嗣

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あらすじ:現代の日本、立て続けに巨大不明生物が出現し、自衛隊や官民学の協働で駆除したものの大きな被害が出た。巨大不明生物を禍威獣と呼称した日本政府は防災庁内に禍威獣特設対策室、略して禍特対を設立した。第6号となる地底禍威獣バゴスを駆除した禍特対は国民からの支持を得つつ、次の出現に備えた。そして、第7号となるネロンガが出現した。次々と電気を吸収するネロンガは被害を拡大させていく。そんなとき宇宙から高速の飛行物体が出現し、ネロンガの近くへ着地した。それはこれまでの禍威獣とは異なり、人間の姿をしていた。ネロンガを瞬く間に倒して再び空へ去っていった。その日から禍特対所属の神永新二の様子がおかしくなる。また、人間型の不明生物を調査するため新たに浅見弘子が公安調査庁から禍特対へ転属してきた。人間型生物をウルトラマンと呼称した浅見だったが、彼女は単独行動の多い神永に不信感を抱く。果たして、ウルトラマンは何者なのか。神永は何をしているのか。

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 樋口真嗣監督なのであまり期待しない、特技監督なら期待すると申していたのは私です。さらに、のっぺりツルツルのウルトラマンを嫌っているのも私です。ツルツルじゃない等身大ヒーローや尖った合体ロボが好きなのです。ウルトラマンについて知っていることと言えば、昔の特撮番組だけどその後現代においてもいまだに新作が生み出されるとんでもねえスーパーヒーローだということくらいです。ゼットン以外の怪獣なんてまったく知りません。

 観客の層が印象的です。50歳から70歳程度の男女が全体の半分以上を占めている印象がありました。男ならわかるけど女性も多めです。直近のヤマト新作映画では50歳から70歳の男性ばかりでしたが、今回は男女問わずといった印象です。

 そんな私の感想は、めちゃくちゃ面白かったです。世間的にはもしかして不評というか困惑している観客が多いようですが、私は、何も考えずに空っぽの頭で楽しめました。経済的な理由で映画のパンフレットは買わないのですが、今回は買ってしまいました。

 樋口真嗣監督だけど、まさかの総監修:庵野秀明です。だから面白かったのでしょうか。

 やっていることと言えばシン・ゴジラと変わりません。ただ、テレビの30分特撮番組、実質22分程度のものを5話分つなぎ合わせただけの内容です。上映時間が112分なんですよ。ということは22分かける5話イコール110分なのでほぼ上映時間となります。おやおや? これは庵野監督お得意の時間遊びですか?

 内容は、おそらく変化球の今までにないウルトラマンではなく、ウルトラマンそのものを丁寧に映像化したといったところです。

 シン・ゴジラを楽しんだ私にとってはうれしいサービスもいくつかありました。冒頭からクライマックスまでニヤニヤします。

 空想科学読本ネタまで盛り込んでくれて、ニヤニヤが止まりません。

 気になるところはあります。斎藤工がいつもの斎藤工です。何を演じても斎藤工です。もうひとつ気になるところは、正義と悪の境界があいまいになりつつある現代において今作の悪は昔ながらの悪だということです。まあ、でも、こういう勧善懲悪もたまには見たいし、見てて楽でした。

 作中の第5話にあたる部分は、内容についてはいっさい触れませんが、少し泣きました。

 これはおそらく言っても大丈夫でしょうけど、大怪獣のあとしまつでたいへん下品だった国防大臣が今作ではちょっといいひとの防災大臣です。

「戦争に反対するすべての人々の味方です」、私の好きな言葉です。劇中にそんな言葉はありませんけども。