やくもとうずしおをがっつりと

「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。

映画鑑賞感想「劇場版キューティーハニーF」

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1997年7月公開 監督:佐々木憲世 脚本:山口亮太

東映アニメーション製作 東映アニメフェア作品

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「今日の記事は劇場版キューティーハニーFの感想文です。劇場版Fのこと以外にいろいろ脱線するけど許してください」

「なんだと? てめえはいったい何者だ!」

「何者か。知りたければ教えてやろう。あるときはツイッターでゴミクソ垂れてる裏表野良猫、またあるときは通称銀河という世界を書いている正田展人、しかしてその実態は、はてなブログ『やくもとうずしおをがっつりと』で旅行したときの様子や映画の感想を記事にしている裏表野良猫。あなたの人生、変わるかもしれんよ」

 小生はヒロインピンチ、略してヒロピンが大好きです。戦うスーパーヒロインがボコられるシチュエーションです。

 初めて目覚めたのは、おそらく中学か高校の頃でして、傷つくヒロインに弱いながらも反応を示しました。

 小生は2000年に人生の転機が訪れます。一人暮らしとなって、機動刑事ジバンと再会したわけですな。リアルタイムで見ていたジバンをどういう経緯で見たくなったのかわかりませんが、改めて見てみると第1話でヒーローがいきなりボコされる様子に衝撃を受けました。機動刑事ジバン第34話「壮絶!ジバン、死す」ではいよいよ死にます。タイトルがそのまんまなんですが、主人公のスーパーヒーローが死にます。散々ボコられた揚句に腕切断、最後は胸の急所を突かれて終わりです。次週で強化されて復活するのでご安心ください。なるほどな、小生はいわゆるメカバレが好きなんだな、という感じでした。こういうのでオッキした上にイタしました。他の男子に比べたらかなり遅いシコリティでしたが、ああ、なるほどなあ、という感じでした。

 その後、ようやく、他の作品でのスーパーヒロインがボコられる様子に小生の愚息が反応するようになるわけでございます。そのあともいろいろあってエロいヒロピンの総合商社との出会いがありました。高校生のときにわずかにヒロピンに目覚めるような片鱗はロボットのヒーローを経た上での開花となりました。

 とにかく2000年はすべてが変わりました。こんな性癖は絶対言えないわと思いながらジバンのビデオを擦り切れる勢いで視聴していました。

 基本的に、メカが好きなんでございますな。ピンチの中にもいろいろありまして、リョナやメカバレがあるんでございますが、特にメカバレが好きなんですな。こうして自分探しの旅で自分を探し当てたわけです。

 さて、メタルヒーローの中でも特にロボットである機動刑事ジバン(正しくはロボットではないのだが。)と特捜ロボジャンパーソンのピンチ場面から脱却してヒロインピンチの世界へはまっていく私ですが――。

 ヒロインとメカバレとリョナのすべてが集合した作品というのはほぼありません。おそらく女バトルコップくらいしかないかもしれません。これがまた機動刑事ジバンの直後に同じ制作会社でほぼ同じスタッフで作られています。ちょうどロボコップが流行っていた時期です。女バトルコップは東映Vシネマの第1作なんですね。

 機械の体でありながら女の子といいますと……何かありますかね。いっぱいあるんでしょうけどはっきりと印象に残っているものはありません。ビーファイターみたいなゴテゴテの装甲を着て戦うのも大好きなんでございますがね。本来はメタルヒーローが最も好きですよ。仮面ライダーはちょっと違うのです。ソルジャンヌはメタルヒーローだけど私としてはちょっと違います。

 そんなこんなで、ある日、キューティーハニーと出会ったんです。美少女のアンドロイドで、空中元素固定装置というSF要素もあります。コスが薄すぎて、戦闘中の露出が多すぎるため最初のうちは忌避していたのですが、だいぶ受け入れられるようになりました。最初から露出が多いのは本当に好きじゃないので、その点だけで言うとハニーは好きにならない作品になるはずですが、今のところ私の中で特別な存在となっています。DVD買うんやからよっぽどやで。

 ハニーの薄いレオタード姿はアニメだからこそ見れたものになっているのでしょう。実写にしたらあまりにも貧相だから、実写ではやたらとゴテゴテしたデザインになるのだと思います。

 薄いとかなんとかは置いておくとして、ハニーは生身のアンドロイドなんですよ。機械の体とはちょっと違います。旧と新では機械の体である描写もちらほら見られますが、基本的に傷つけば血を流す生身です。

 では、他のヒロピン界隈はどんな感じかというと、スーパー戦隊メタルヒーローおよび仮面ライダーまたはときどきアニメで日々ヒロピンを探しています。近年はピンチがあるものの、違うんです。その中でのキューティーハニーは、ヒロピンそのものだったりするわけですが。

 2021年9月放送開始の仮面ライダーバイスに出てくる仮面ライダージャンヌはスーパーヒロインとして正解を与えても良い存在ではあるものの、ピンチの場面において愚息はいっさい反応しておりません。2022年3月放送開始の暴太郎戦隊ドンブラザーズのオニシスターについては近年の傾向から見るとあまり期待できない存在です。ちなみに、最近私が喜んだヒロインは炎神戦隊ゴーオンジャーのおふたりでした。ゴーオンジャーは14年も前の作品なんですか!? ゴーオンジャーの名前を出してしまったので言っておきますけど、ゴーオンイエローに変身する逢沢りなさんはすべての特撮作品において最高にかわいいと思います。よろしくお願いします。他にかわいいといえば、反則だと思いますが、テレ東で放送された東宝特撮ヒーローの超星神グランセイザーに出てくるセイザーヴィジュエル役の磯山さやかさんです。当時すでにグラビアアイドルとして活躍していた磯山さやかが出演したというのは衝撃でした。セイザーヴィジュエル以外にも女性のセイザーは出てくるけれどゴリラみたいに屈強なキャラばかりですよね。そのせいで磯山さやかだけが突出しています。

 特撮のヒロインについて少しお話をしてしまったので、ついでに言っておきます。パンチラについてです。特撮ではパンチラはたいへん重要な、言うなればお約束です。ヒロピンとパンチラは密接に関係していると思われますので、誰か論文を書いていただけると助かります。そんなパンチラも2000年以降はほぼありません。

 パンチラで最も有名なのは、おそらく宇宙刑事シャイダーのアニーですな。わかめちゃんほどではないけれど、まあまあ見えています。時空戦士スピルバンという作品名は聞いたことないけれどダイアナだったら聞いたことあるよ、という方はいらっしゃいますか。スピルバンの妹であるダイアナはダイアナレディというメタルヒーローに変身する女の子ですが、変身前の衣装がハニーよりも短いスカートに腹丸出しのブラよりちょっと布面積が大きい程度のものしか身に着けていないキャラでございます。終始水着なのかなという衣装で街を歩く、下手すりゃ痴女ですな。ダイアナのお世話になった方は多いかもしれません。ダイアナはさすがに露出が多すぎるので、露出を嫌う私としてはシャイダーのアニー推しです。露出はピンチ以外においてはやめてくださいね。そうそう、スピルバンの姉もいるんですが、ヘレンですが、演じているのはアニーと同じく森永奈緒美さんです。ヘレンはミニスカだけどダイアナみたいにお腹や胸の谷間が出ちゃってるヤバい衣装じゃないのでたいへんすばらしいと思います。私は露出は好みませんがミニスカは好物なのでオッケーです。

 というわけで、キューティーハニーのお話に戻ります。

 キューティーハニー作品の系譜を簡単にまとめると以下のとおりです。

 1973年のアニメが大元となります。漫画原作ではありません。これを見たのはだいぶ後です。

 1995年にOVAの新キューティーハニーが出ます。これも見たのはだいぶ後です。

 そして、1997年に本題のキューティーハニーFがテレビで4クールアニメとして放送されます。セーラームーンシリーズが終わった枠をキューティーハニーFが継ぎました。今から思うとセーラームーンシリーズ(セーラースターズ)最終回でセーラームーンが全裸の状態で戦ったのはキューティーハニーF放送開始のお膳立てだったのでしょうか。そんなわけないんですが。

 キューティーハニーFは当時リアルタイムで見ていました。当時はあまり印象に残っていません。

 劇場版Fの公開は7月12日となっているのでテレビ放送18話と19話の間ということになるのでしょうか。劇場版が38分あるのは、当時の東映アニメ映画としてはかなり長いほうでしょうか。忍空の29分より長いけどドラゴンボールZ龍拳爆発の52分に比べると短くなっております。ちなみに機動刑事ジバン劇場版は25分です。余談ですが、ジバン劇場版の25分はびっくりするくらい皆さんが思っているよりも終始ボッコボコにされます。25分のうち20分くらいはボコボコにされます。

 2004年5月、庵野秀明監督の実写キューティーハニー。鑑賞済。

 2004年9月、OVAのRe:キューティーハニー。鑑賞済。こちらは庵野秀明版のスピンオフということになっていますが実情は誕生から最後の勝利までのすべてが描かれた作品になっています。

 2007年、原幹恵主演全25話の実写ドラマ。リアルタイムで視聴済。DVDだと26話あるそうですが知りませんでした。

 2016年、西内まりや主演の実写映画。映画館で視聴済。

 2018年、キューティーハニーユニバース。これは全12話のテレビアニメです。リアルタイムで視聴済。

 他に舞台作品がありますが、まったくわからないので触れません。キューティーハニーといえば変身するとき必ず全裸になりますが、舞台ではどのように表現するのでしょうか。気になります。

 漫画についてはいろいろ存在するのですが、私の手元にあるのは2013年に発行されたThe Originと最初のアニメ放送時にテレビマガジンなどで掲載された漫画を集めたキューティーハニーTHE ANOTHER完全版のみです。

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 ここからが本題です。

 結論から言うと、キューティーハニーFが最も好きです。Fと新でかなり迷うんですが、やっぱりFかな。

 最もエッチ度が少なくてピンチも少ない作品じゃないかとおっしゃるでしょうが、違うんだよなあ。なんか、Fが一番好きなんだよなあ。

 ハニーも含めて服のデザインなどいろいろ好きです。ハリケーンハニーのコスもFが最もかっこいいではありませんか。ハニーの七変化で最も好きなのはFのハリケーンハニーでございます。ヘルメットを脱いだときの黒髪ロングのハリケーンハニーは本当にかっこいいですよ。

 フラッシュハニーも良いですよね。ユニバースにおける国際線客室乗務員のアイドルハニーはFのそれに比べるとかなり良い感じではありますが。

 女の子のワンピースはあまり好きではないのですが、Fの通常時のハニーワンピースは良いんじゃないかなと思うわけです。

 ユニバースとReは声が軽くて絵が好みじゃないんです。Fもピンチは盛りだくさんですよ。F第23話をご覧なさいよ。Aパートの前半でボコられて必殺のライトニングフレアを必殺演出付で放ったから逆転大勝利するのかと思いきやまったく通用せず、Bパートまでずっとボコられて立てなくなります。必殺技の演出は、通用しない場合細かい違いがあります。だけど、23話では完全な演出だったから絶対通用すると思うじゃないですか。お約束を破るなんて、ひどいわ。

 F第13話ではシスタージル(シリーズ最強の宿敵)と決戦となりますが、当然ボコられます。

 あと、Fのハニーは、声の担当が永野愛さんという方なんですが、本作が声優デビューなんですが、それはさておきピンチでかなりボコられたとき、特に23話のボコられてふらつきながら倒れる場面での「ぐおお」っていう低いうめき声がたまりません。本当にたまりません。こんなの他のハニーでは見られませんからね。

 そりゃあ、もちろん、ユニバースやReに比べたら圧倒的にピンチ時間が少ないけれどピンチ内容はだいぶ濃厚です。

 そして、Fはお話の決着がとても美しいのです。ヒトになるわけですよ。青児さんとの間にお子様も生まれます。この流れは号泣です。よくぞここまでがんばってきたね、という感じです。

 そして、劇場版Fです。今度こそ、本当にここから本題です。DVDをようやく入手しました。

 劇場版はテレビと違って絵がきれいですなあ。ハニーの武器シルバーフルーレで敵戦闘員を刻んだあとにしゃがんでヒーロー着地みたいな姿勢になったときのキューティーハニーの眼がめっちゃかっこいいですよ。だけど、やられてふらふらしながら階段上がるとき作画が荒くなってますけどね。

 胸から倒れたときおっぱいがちゃんと圧迫されている場面はありがとうございます。

 小さなお子様向けのFなのに、キューティーハニーとしての全裸変身は絶対やってくれるのはすごいですな。当時はやっぱりお叱りを受けたのでしょうかね。

 個人的に言及したい点がまだあります。ハリケーンハニーの衣装です。つなぎになっているライダースーツなのですが、つなぎかどうかはどうでもよくてですね、胸のジッパーをへそのあたりまで下ろしています。そうなるとハニーだからおっぱい丸出しとはなりません。アンダーウェアを着ていますからね。ハリケーンハニーに限らず、世の中のいろいろな服でへそあたりまでぱっくり開けているけれどシャツとかアンダーウェアを着ているというのが私の大好物でございます。ありがとうございます。機動刑事ジバンに出てくる片桐洋子刑事も革ジャンみたいな白のジャケットで裾についているベルトだけを止めて、胸とか腹を出してるけどアンダーウェアを着ているから見えないというのがあるんですよ。片桐刑事はたまにこの衣装を着てくれるので、この場を借りてお礼申し上げます。

 本作で、崖をよじ登るためにハニーがジャングルハニー(ターザンですな)に変身したのですが、おっぱいに何もつけていませんでした。おっぱいは崖や手で隠していましたが、ピンチ以外での露出は好かんです。やめてほしいです。ジャングルハニーはブラをつけなさい。

 本作では新種の蝶が発見されたから山寺宏一が演じる助教授が蝶を学会に発表しようとしました。ハニーは、かわいそうだからやめてさしあげろとおっしゃるのですが、たぶん、発表したほうが蝶の保護につながるのではないかなと思います。

 劇場版はハイパーハニー登場前なのですが、問題の23話でハニーは新たな力を得てハイパーハニーへ二段階変身できるようになります。このハイパーハニーをどう思っているのかというと、なんか違うんだよなあとは思っています。デザインがいまいちなのかなと思います。ブーツとグローブ以外は2色のみだったキューティーハニーがハイパーハニーになると腰に黄色いラインが入りますけどこれが邪魔なのかな、と思うわけです。皆さんはどのように思いますか。二段階変身できるようになり強化されるというのはFだけですね。後の作品ではまったく出てこない要素ですね。こういうところが、やっぱり小さなお子様向けに作られたアニメということなのでしょう。セーラームーンは長く続いて散々強化されていきましたから、そのあとのキューティーハニーが途中で強化無しというのも出資者からしてみれば受け入れ難しということでしょう。二段階変身をやるならやるで、デザインをもっとどうにかしていただきたいのですが。

 劇場版では、なんとまあ、巨大なサソリ型怪人によって背中に大穴を開けられます。その大穴がはっきりと描写されることはないのですが、修復していく様子は見えました。背中をグサリとやられたときのハニーのうめき声も最高です。ありがとうございます。

 ピンチ界隈でいうところの体の欠損に近い重大なピンチが劇場版では起きたということです。さすがに新とReとユニバースにはここまでのものはないですよね。

 劇場版Fにも聖羅が出てくるのは想定していなかったため、出てきたときは(聖羅にボコられるのでは?)と不安になりました。それはなかったですけどね。黄昏のプリンスは、本当にこいつはね、ドクズですからね、ハニーを惑わすゴミ野郎ですからね、めっちゃ嫌いですけどもね。テレビシリーズでも黄昏野郎は結局最終回まで生き残りやがって、許せねえやつですわ。第23話でハニーを終始ボコボコにしたのが黄昏のプリンスだからヒロピン好きとしてはありがたい存在なのですが、それはそれ、これはこれです。てめえの存在は許さんぞ。黄昏野郎がパンサークローの手先だと知った以降もハニーが黄昏を信じているのは見ていてつらいものです。

 キューティーハニーのピンチで触れるべき重要な要素がありますよね。それは敵組織のパンサークローがハニーを精神的に追い込むということです。

 旧ハニーでは作品の特色としてギャグと軽いノリで精神的追い込みがあるにもかかわらずあまり感じられないのですが、Fはかなりきつめで私は泣いてしまいます。もうやめてあげてください、ってなります。

 スーパーヒロインやヒーローが精神的に追い込まれるのはかなり苦手でして、「スパイダーマン:ノーウェイホーム」なんかは見てて本当に私の精神がやられてしまいます。

 余談ですが、スーパーヒーロー業界はブラックだなと思います。いつ、どこで、誰がどんな攻撃を仕掛けてくるのかわからないから24時間待機、孤独であることが多くて世界中から疎まれることもあります。その点、悪の組織は意外と福利厚生がしっかりしていていつどこで何をするのか計画的に動いているからホワイトじゃないですか。現実だと、軍隊はスーパーヒーローに比べるとだいぶホワイトだと思いますよ。戦時下でも代わりの部隊がいて、四六時中待機しているわけではないし、休暇もあります。スーパーヒーロー業界のブラック体質は正直申し上げますと、改善すべきです。

 話を戻しまして、精神的に追い込まれるキューティーハニーですが、Fのハニーは精神的にだいぶ強い女の子です。かなりボコられても諦めずに立ち上がり、逆転しようともがきます。ところが、パンサークローの精神的な追い込みがハニーの強い精神力を乗り越えてしまうのでございますな。そこが見ていてかなりきつい!

 Fはセーラームーンの後番組なので視聴層は5歳あたりのちびっこですよ。幼い子供たちにこんなきつい演出を見せていいんですか!? Fは子供向けの筆箱とか塗り絵とかのグッズになっているのに精神的に追い込んでしまっていいんですか!?

 Fのハニーはどんどん追い込みをかけられて本当にきつい! こんなに追い込まれるスーパーヒロインは他にない!

 ……Fの感想はこんなところです。

 というわけで、ここのところ、またユニバースやReを見直す機会を得ました。

 すると、精神的に追い込みをかけられるFのハニーがマジでむごいと思っていたのですが、Reのほうがはるかに激しい追い込みをかけてきますね。街の人々がハニーを迷惑がるのですから。これはきつい! とんでもなくきつい! 職場で働いているハニーですが、上司や同僚からボロッカスに言われています。街が敵に回り、揚句の果てに彼の国がハニーごと東京を熱核攻撃で消滅させようとしました。あれ? シンゴジラかな? Reのハニーは追い込まれすぎて暴走するし、塞ぎこんでしまうし、そらそうなるわな。みんなのためにひとりで戦っているのに邪魔者扱い、職場では無能呼ばわり……こんな世界は消滅させてもいいんじゃなかろうか。

 Reのハニーは生まれたてなので社会の物事を知らないのもけっこうなきつめ要素じゃないですか。ハニーが常識その他諸々を知らないからこそ、街の人々に憎まれる原因の一端にもなっていますから。Fと旧と新のハニーは頭いい感じですけど、ユニバースのハニーも同じく頭良さそうなものなのに、いまいちですよね。ああ、でも、Fの場合は普通の女の子である如月ハニーのときと変身後では性格がかなり違っていますね。

 しかもFではハニーの父以外で殺されるキャラがいないんですよね。ハニーシリーズでは親友の秋夏子が殺されるのはお約束みたいになっていますが、FとReでは死にません。旧とユニバースでは秋夏子が殺されます。

 ということは、Fのハニーの追い込まれ具合は他のハニーに比べると軽いものなのですね。

 結論を言うと、Fの追い込みは大したことなかったのです。見ている私が軽い追い込みにも耐えられない豆腐メンタルなだけでした。世の中にはヒーロー側をどんどん追い込む作品があふれていることに気づきました。ごめんなさい。

 まあ、でも、やっぱりFが一番好きです。いや、本当に好きなのは新であると言いたいのですが、それはなぜかと申しますと、新はあまり追い込みかけられなくて、新のハニーは精神的にさらに成長しているのです。新は旧の100年後の世界という続編設定(現実では22年のブランクを乗り越えた久々の新作ハニー)なので、成長しているのは当然です。ハニーの戦い方も頭を使った洗練されたものになっています。敵も物理的な攻撃以外で追い込みをかけてこないし、ハニーの仲間も死なないし、ピンチもたっぷりあるし、新を鑑賞することが精神的に最も楽でございます。ただし、デザインはFが好きです。

 新の声(根谷美智子さん)はとてもいいと思います。

 新のハニーは何がいいって、戦闘中にアメコミみたいな軽口叩くんですよ。これは他のハニーでは見られないのでかなりいい感じです。

 さらに、新のハニーは何がいいって、仲間の直慶君が気分的に落ち込んでいるのを励ましてあげるんですよ。他のハニーは、本人が落ち込んでいるところを支えられることになるのですが、というわけで、新はやっぱり鑑賞しているこちらの気分がかなり楽になります。そういえば、旧のハニーにはエネルギー切れで弱体化するという設定がありました。新ではそういう描写がいっさいありませんね。Fでもエネルギー切れは一度もありません。

 ただ、Reとユニバースではエネルギー切れが顕著です。そのため、ハニーそのものが未完成であり、言ってしまうと戦闘向きじゃないわけです。Reでは庵野世界なので最後の最後にとんでもねえ力を発揮しますし、ユニバースもなんかよくわかんないことが最終回のクライマックスで起きて逆転大勝利していましたが、それらがなければ普段の戦闘ではだいぶ弱いのであります。そういうところがなおさら見ていてきついんですわ。ハニーが弱すぎるのか、敵が強すぎるのか。

 ハニーが弱いのは生まれた経緯が関係しているのでどうしようもないんですよ。ハニーを作ったお父様が、もっとすごい技術で超強いヒロインにできたのですが痛みを知る人間的な部分も持ってほしいということであえて弱くしてしまったので……ということは弱いのはしょうがないか……。

 弱いで思い出したのですが、Reの天の巻(天地人の三話構成)のBパートでは信じられないくらいボコられる場面がありましたけど無傷に近かったですよね。シティハンターの冴羽さんが1tハンマーで殴られて思いっきり変形するのと同じ場面がハニーでも起きるという衝撃的な場面があります。ハニーがゴールデンハンマーで頭を殴られて潰れるというね。本当につぶれるんじゃなくてギャグ表現としてつぶれているだけなのですが、それでもひでえわ。Reではこの場面が最も衝撃的だったかもしれません。

 2018年ユニバースの内容と2013年に発行されたThe Originの漫画とだいぶ似てますね。ハニーが生まれたときにパパと交わすセリフが同じですね。この漫画を元にしているわけではないはずはなく、永井豪先生が改めて書き下ろしたものがあったはずなんですが、もしかしてそれがThe Originということなのでしょうかね。永井豪50周年企画のひとつだったユニバースも、だったら脚本はもうちょっとどうにかならなかったのかなとは思いますよ。12話構成でかなり駆け足でしたからね。詰め込みすぎていませんか。

 それで思い出しましたが、Fのハニーは妹アンドロイドの聖羅がミスティハニーに変身してハニーをガンガン追い詰めるんですけど、ミスティの必殺技ハニーセクシーダイナマイトというのがあるんですよ。剣で刺すと相手が北斗神拳を喰らって内部から膨らんで爆発するというものですが、キューティーハニーもそれを喰らいぼっこり膨らむんです。爆発には至らず電撃みたいにギャアアアとなるのですが、小さなお子様がご覧になっているのにキューティーハニーをそんな惨めな姿にしてしまうのは少々やりすぎなのではありませんか……。

 というわけで、劇場版キューティーハニーFの感想でした。

 まともな実写はいつになったら作られるのでしょうかね。庵野秀明監督の実写もよろしくない仕上がりだったけれどそれのスピンオフのReが良作なのはいったいどういうことなんですかね。

 Fのデザイン担当の原作者飯坂友佳子先生(永井豪先生は原著作)は行方不明のためFの漫画の増版などができずにいます。電子化も不可能のため、漫画が価格高騰しています。なんとかしてください。Fの漫画版だと聖羅は死なない設定なので、漫画の物語がどうなるのか気になります。(原作者が行方不明でも復刊は出版社の都合でできるらしいのですが。)

 そうそう、それで思い出したけれど、ハニーは旧が放送打ち切り(破廉恥なのでお叱りを受けた結果かな?)、Fも1年間放送したけれど放送休止が多く38話止まり、新はもともとの予定だった4話は無事製作されたがレンタル好調だったので新たに8話追加(合計12話)されるはずだったが制作会社倒産により合計8話で打ち切りという不遇な事態にたびたび見舞われています。なので、本来の大ボスであるパンサーゾラとハニーが戦ったことは旧においてはありません。そこも含めて、本当に完全な決着をつける作品を見たいものであります。Fは一応決着をつけるのですけど、物足りなさはあります。

 そういえばキューティーハニーが変身後に言う名セリフがありますけど、旧や新では「キューティーハニーさ」ですよね。でも、Fでは「さ」がつかないですよね。「さ」はほしいですよね。あったほうが、言い切った清々しさが感じられますよね。

 まあね、とにかくね、ヒロピンの話をしていたのに脱線しましたね。キューティーハニーのお話はこれくらいにしておきます。Fのエンディングを歌っているのは岡本真夜さんです。歌といえばユニバースのオープニングで踊る演出はダサいからやめていただきたい! だって、なんだか、だってだってなんだもん。オープニングで思い出したけど、Fのオープニング歌が一番だと思います。管楽器がかなり良い仕事をしているからです。Fオープニングが最高にかっこいいと思うわけです。

 さて、漫画はキューティーハニー激闘伝説と天女伝説もほしいなあと思う今日この頃なのですが、今確認したら天女伝説のほうは売れてしまいましたね。こいつはやってしまいました。やっぱりほしいときにすぐ買うべきでした。どうしよう、また出回ってくれないかしら。

 というわけで、天女伝説のほうは先ほどがんばって入手しました。主人公がハニーではなく、青子というキャラですね。その青子が意味のない全裸を随所で披露しているのでドン引きです。意味のあるやむを得ない露出だったら見たいのですが、青子が痴女すぎてダメでした。旧ハニーから続く作品なのですが、ハニーがかなり強くて、青子にもハニーフラッシュによりあらゆる装備を持たせることが可能となっているのは少々やりすぎ感があります。ラブリー如月というキャラが登場します。作中では数話のみ登場して、何者なのか明かさないままでした。このキャラは永井豪原作「ラブリーエンジェル」の主人公とのことで、あらすじを確認したところ、「出張高級ソープ嬢であり、愛の足りない人々に愛を与えて高額の報酬を得ると、その金を貧しい人々に与える」でした。なるほど、なるほどですね。

 余談が多すぎてごめんなさい。ヒロピン万歳。

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 新キューティーハニーのDVDが手に入りました。ケースに巻かれている赤いベルトがなかなかいいじゃないですか。それにしても新キューティーハニーは精神衛生上安心して拝見できる内容なので、気楽でいいです。