やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

2014年東北旅日記 その4

 8月14日17時、旅3日目後半。
 先輩と別れて、再び東北国道攻略に出ました。気仙沼から国道45号で陸前高田に向かいました。陸前高田には奇跡の一本松(通称:メカ一本松)ともうひとつぜひ観ておけと先輩に言われたものがあります。
 以前とは変わって、45号線は一部で三陸道が開通しつつあり気仙沼陸前高田間も開通していました。それを走りつつ陸前高田の手前のカーブを抜けるとそこには想像を絶する光景が広がっていました。
 国道45号線の上を巨大な吊り橋が横切っています。その橋は変わり果てた姿となった陸前高田の市街地に続いています。市街地にはつり橋からつながっている巨大な橋のような構造物が縦横無尽に広がっているのです。
 この吊り橋などの巨大構造物は陸前高田の南にある山から土砂を取って更地となった市街地に運ぶベルトコンベアです。市街地全体をかさ上げするためのものです。
 国道45号線は全線を震災前に走っていますし、陸前高田も通りました。そのときとはまったく違う光景が広がっています。三陸の中でおそらく最もひどくやられたこの都市は巨大なベルトコンベアを張り巡らせていたのでした。これを見ると呆然とします。
 一本松を観るために駐車場に車を停めて歩きました。大勢の人が歩いています。ベルトコンベアの下をくぐりながら圧倒されつつ、一本松を目指しました。
 5分くらいは歩くので注意してください。駐車場から遠いです。
 一本松は見た目はまるで本物です。しかし、メカキングギドラのようにメカ一本松として陸前高田に立ちはだかっています。有名だった高田の松原はすべて失われてしまいました。過去の多くの津波に耐えてきましたが、数千年に一度の津波には耐えられなかったようです。
 一本松が立っている場所はかさ上げするのでしょうか。もしかさ上げするなら移すのは簡単ですね。
 陸前高田の異常な光景に呆然としたあとは国道343号で水沢へ。水沢から国道397号と国道340号で遠野市上郷へ。上郷から国道283号で釜石へ。
 釜石の市街地はほとんど残っているようですね。283号線と45号線の交差点が私の地図と違っているし、交差点周辺が更地になっていますが、釜石駅などは健在です。
 釜石から仙人峠道路を経由して国道283号線で花巻へ。途中の道の駅みやもりでしばらく休みました。以前に比べると長時間連続運転ができなくなりました。また、このみやもりでは北上方面の国道107号線を走るかどうかだいぶ迷いました。予定にはなかったのですが、このままなら国道107号線みやもり北上間も攻略できるような気がしたのです。結局それはやめました。
 花巻市内の4号バイパスを回って花巻空港インターから盛岡南インターへ高速ワープしました。国道攻略の旅で有料道路を使って時間短縮するのは初めてです。社会人になって国道攻略に出たのはまだ3度目なのですが、ほかの2度は高速道路でワープできる区間がなかったです。
 盛岡から国道106号線で宮古へ向かう途中の道の駅区界高原で寝ました。
 この車はシートが全然倒れないんですね。がっかりです。新車のくせに……新車かどうかは関係ないか……。

↑奇跡の一本松



↑更地と化した陸前高田に張り巡らされた巨大なベルトコンベア