やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

2012年映画総評

 今回は、2012年に映画館で観た映画、自宅で観た映画について、偉そうに語ってみようと思います。
 毎週土曜21時からTBSラジオで放送されているウィークエンドシャッフル。その中でシネマハスラーというコーナーがあります。ラッパーの宇多丸さんが映画について語っています。シネマハスラーに影響を受けつつ映画を鑑賞しています。
 今年が始まってすぐ、宇宙人ポールの公開がありました。サイモンペッグとニックフロストのコンビという近年定着しつつある2人が主演している作品で、公開前も公開後も評判はめちゃくちゃ高かったです。ものすごく期待しました。ところが、私は楽しむことができず、それがひどく悔しかったです。
 つまずきの始まりとなった2012年です。
 ユニバーサル映画100周年記念でバトルシップの公開がありました。実は日活も100周年だったのですね。それはさておき。
 大作があった裏で、ドライヴという名作が生まれました。評判の高さときたら宇宙人ポール以上でしょう。しかし、これも楽しむことができなかったです。波に乗れなかった感じです。
 周りでは高い評価をされているし自身でも期待した作品を楽しめなかったことが続き、今年はヤバいと思っていました。良い映画になかなか出会えずイライラしていました。夏を過ぎたところで桐島との衝撃的な出会いがありました。救われた感じです。ただ、桐島以外で「これはすごい」と言えるものがなかなかないです。「ニーチェの馬」も衝撃的ですけどね。
 一方で、海猿スカイフォールなどを観に行かなかったり。海猿はまあまあ評判悪くないですね。スカイフォールについては一部では今年一番、猛烈な高評価をされています。気になります。ただ、スカイフォールを高評価している方々の共通点として、007シリーズをしっかり観てきたことが挙げられます。007はピアーズプロズナンしか観ていないので、スカイフォールは遠慮しておきます。
 韓国映画は、去年から圧倒的なレベルの高さに驚かされてきました。今年も、哀しき獣に始まり、サニーやトガニ、高地戦など、あちらさんはめちゃくちゃすごい映画を送り出してきますよ。それで、あまり話題に揚がってきませんが、「超能力者」という韓国映画も良かったので、ぜひご覧ください。日本映画には危機感を持ってほしいです。
 韓国映画も、日本映画みたいによく出る俳優が決まっている気がします。その傾向があるでしょう。TBSラジオのウィークエンドシャッフルでもそのことに言及されていたので、間違いないですね。
 演技のうまさはわかりません。ただ、韓国映画は俳優の配置、キャラに合った顔選びがものすごくうまいですね。字幕を追わなくてもキャラを理解できるし、話の流れを追うことができる感じです。
 日本映画については、漫画やアニメ作品の実写化がありました。アッコちゃんとるろ剣ですね。明暗は別れましたよ。
 アッコちゃんは、開始30分くらいはけっこうがんばって脚色したなと思わせてくれました。しかし、子供だましの後半とエンディングにがっかりです。
 るろ剣は、良かったです。何せ主演の佐藤健があんなに動く役者で、驚きます。
 アニメのおおかみこどもについては、細田守監督がいつの間にこれほど認知されていたのだろうと思いました。「細田守監督作品」が宣伝文句になるなんてすごいじゃないですか。
 2012年は、総じてレベルの高い映画が多かったかなというところです。それもそのはずで、映画館で観る映画は選抜していましたから。前評判を見つつ吟味していました。
 でも、映画を観に行く予定から外れていたものもあります。悪の教典と桐島です。
 悪の教典は映画館の予告でその存在を知りました。予告を観ただけで「観たい」と思える映画は初めてでした。
 「桐島、部活やめるってよ」は、その存在を日テレ金曜ロードショーで主演の神木隆之介が宣伝していて知りました。でも、日テレで宣伝するような映画にロクなものはないだろうと思いました。観に行く予定はまったくなかったです。ところが、ラッパーの宇多丸さんが「桐島すごいよ」とかなり高い評価をしたのです。そのあと、慌てて映画館へ行きました。そして、桐島は2012年ランキングぶっちぎりの1位となったのです。
 日本映画で、特撮ヒーローもたくさんあります。宇多丸さんがここのところ坂本浩一監督をほめるようになりライダー映画が良くなっているとおっしゃるのですが。逆に、私がヒーロー物を悪く言うようになりました。
 2年前、ヒーロー物は普通の映画と違うからしかたないという感じで観ていたところ、宇多丸さんが子供向けだからと言って好きというだけで評価するのはだめだみたいなことをおっしゃったものですからひどく叱られた感じになりました。それからこれらの映画の見方が大きく変わりました。
 今では、逆転しています。映画のほうが良くなっているということなのでしょうけども。なんでしょうねえ、映画を楽しめない悔しいもやもやしたこの気持ちは。
 さて、最後に。
 香川照之、映画に出すぎ。映画館で4回目撃しましたよ。

 自宅で観た映画は、また今度にします。