やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「ヘルタースケルター」を観てきた感想


あらすじ:なりたい女性2年連続1位というりりこが主人公である。彼女はそれ以前、デブ専門の風俗店で働いていた。全身を美容整形して、“しっちゃかめっちゃか=ヘルタースケルター”となった。しかし、その美貌の維持には定期的にメンテナンスの必要がある。突然登場した新人がりりこの座を奪い始めて焦りを感じ、己の身体の崩壊に危機を感じ、精神的に不安定になっていく。

 これは、俳優の演技が見所です。沢尻エリカはじめ、桃井かおり寺島しのぶ新井浩文たちの演技が光っています。大森南朋が演じる検事はなんか浮いている気がしましたけど。綾野剛は、こういう映画で重要な役をもらえるようになって、仮面ライダー555でデビューしたときから成長したんだな、と感慨深いところです。
 沢尻エリカは嫌いだけど、演技がうまいっすわ。映画の中で美しい体でセックス場面をさらりとやってのけるあたり、肝が座っていますわ。美しいセックスになるのかと思いきや、役の心情を表す嫌な感じのセックスになるし、やっぱり演技がうまいからこそなんでしょうかね。映画後半では、精神的におかしくなるあたりもうまいっすわ。
 さて、寺島しのぶ桃井かおりの演技も、この映画を大いに助けています。この2人あってこそだと思います。りりこのことが本当に好きでマネージャーを続ける寺島しのぶ、でも最後はぶちぎれてりりこを崩壊させるあたりは最高です。それでも、やっぱり、最後の最後はりりこのことが好きで、りりこを崩壊させたのも好きだからこそだったのかな、と。
 映画全体としては、やや長いです。前半は物語がいい感じで転がっていくので時間を感じないのですが、後半のりりこが壊れていくあたりから物語を長く感じるようになりました。後半もテンポよくりりこを壊していけなかったものでしょうか。
 あと、音楽が安易です。なんか、やたらとクラシックを使いたがるような。せっかく浜崎あゆみのevolutionが効果的だったのに、音楽のそういう使い方をもっと全体でできなかったものでしょうか。
 沢尻エリカのおっぱいも大公開ということで。長いけど、なかなか良い映画だと思います。