やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「カーズ2」(3D日本語版)を観てきた

 車社会どころか、この世界の生き物は皆が車なわけです。それだけじゃなくて、旅客機も生きているし、鳥が飛行機ですね。あと列車と船も。そんな世界のお話です。それの続編ですねえ。東京、イタリアのポルトコルサ、ロンドンの3箇所で行われるカーレースとその裏にある陰謀のお話です。まさかのステルス艦とか。
 まず、この映画を作ったのがピクサーなので、面白くないわけがない! とんでもない期待を胸に劇場へ行きました。(ここだけの話、前作はあまり楽しめなかったです。私としてははずれ。だから期待したというのはウソです。テヘヘ)しかも舞台が日本というではありませんか! これは上がります。結論からいきますと、まあまあ面白かったです。
 ピクサーは毎度、深いメッセージを盛り込んできていると思います。でも、カーズってそれがないと思うんですよね。今回もなかったかな。娯楽にまっしぐらという感じで、アメリカ人って本当に車好きだなあくらいしか思えないんです。それが今回も娯楽まっしぐらでした。石油産業批判、代替燃料のある未来を見せてくれるのかと思いきや、結局石油頼みの終わり方ですし。
 今回はレッカー車のメーターが主人公ということでよろしいでしょうか。メーターなんですが、うるさいし、余計なことをするし、憎めないキャラじゃなくてちょっと憎んでしまうキャラでした。そんなメーターについて、最後はそんなメーターでいいんだよということですが、いやいや、だめだろ。成長してないじゃないですか。変わらない友情ってことなんでしょうかね、このメッセージは。メーターには少しくらい周りの迷惑を考えてくれる子になってほしかったなあと思います。
 洋画が描く日本は日本人からすれば「はあ?」ということがたびたびありますけど、今回はそれがないです。舞台が東京のみですが、電飾ギラギラ、皇居、東京タワーとたいへん良く東京を描けていたと思います。日本のトイレネタも笑わせてもらいましたよ。海外から見れば日本のトイレはたしかにぶっ飛んでますよね。Perfumeポリリズムも良かった! うんうん、良かった良かった、これが今の日本だよね! 東京の場面で出てくる車はマツダロードスターぽいのとか日産フェアレディZの昔のやつ(280Z?)ぽいのとかが出てました。もしかしてプリウスの活躍とかあったりするかもという根拠のない期待もしましたが。肝心のレースではトドロキというキャラ、ツーリングカーというのかストックカーというのか(カーレースを知らないのでごめんなさい)が出ていました。日の丸を描かれた車体で、「日本」という大きな文字があります。しかし彼も・・・いや、どうなるのかは劇中でご確認ください。ちなみに劇中のカーレースに出てくる車はフォーミュラやラリーカーなども参加している異種格闘技となっています。
 素人の私からすればフォーミュラの圧勝なんじゃないかと思いますけど、そうはならないし、そうならない理由が後半からちょっとよくわからなかったですが。
 やはりピクサーということだけあって、車たちによるアクションが本当にすばらしいです。なるほど、車ならそうするのかという驚きの連続です。ただ、もうひとつ驚いたのは、死者が出ているのですが。ピクサーは死者が出るような場面がほとんどないと思いますけど、今回はかなり数が死んでると思います。冒頭の爆発とか東京の裏路地とか。ピクサーにしては珍しいなと思うし、そもそもピクサーは死者を出さないような映画をつくる気がなかったということでしょうか。
 ピクサーはいつも短編映画も合わせて上映してきますよね。今回はトイストーリー・ハワイアンバケーションというものでした。トイストーリー3に出演していたおもちゃたちによるハワイ旅行疑似体験という内容です。正直、カーズ2よりも面白かったかもしれません。肩をひくひくさせて笑わせていただきました。「そうそう、彼らはもう新しい持ち主のところなんだよな。うんうん、幸せそうで何よりだ」ということでたいへん楽しめました。
 ピクサー作品は日本だと劇中の文字も日本語にしてきますけど、あのような加工?をわざわざやっているということですね。やさしいなあ。ありがたいなあ。最後に、3Dの欠点だと思われるメガネなどによる「暗さ」はありませんでした。
 以上です。