やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「マイ・バック・ページ」を観てきた

http://mbp-movie.com/
 毎月1日は映画の日で料金1000円。そんな毎月1日も平日であればだいぶ空いていたのに今日はチケット売り場にまさかの長い行列ができていました。今日は大丈夫だと思ってネットで事前購入をしてなかったので行列を見た瞬間焦りました。ブラックスワンが満席、パイレーツがほぼ満席、あとは岳が少々多いかなという状況です。
 マイバックページは空いていましたよ。
 だけど、マナーの悪さがひどかったです。上映中に携帯電話でしゃべる奴とか、10回以上携帯電話をパカパカする奴とか。パカパカする奴は2時間ずっと定期的にやっていましたからね。シネマサンシャイン北島6月1日10時5分からの回でE列の通路側に座ってたおまえだよ!そんなに時間が気になるなら出ていけ。あとは、ビニル袋をくしゃくしゃさせたりとか。私は2時間ずっと物音立てないようにじっと我慢してるのに、皆様の迷惑にならないように気をつけているのに、そんな私がバカみたいです。
 さて、映画について。全共闘安保闘争1969年〜1972年のお話なんですね。始まった瞬間、当時のことを全然知らないから観るべきじゃなかったなあと思ったのですが終わってみると誰が観ても大丈夫な内容でした。だって、ただのふらふらしてる男2人の話だったのだから。まったく知らずに観に行ったというわけではないんですよ。宇多丸さんがこの映画の監督作品を好きだと言ってたから観に行ったわけでも……この映画のことは気になってましたけど、宇多丸さんがねえ。だから今回観ちゃったんですねえ。
 何のために運動しているのかと聞かれてものらりくらりと逃げる男・梅山とそいつに騙されるジャーナリスト・沢田のお話です。バカな男・梅山が何かしなければいけないと思ったのかとりあえず何かやっちゃいましたということで、笑ってみていられる内容でした。無軌道な青春活劇ってやつでしょうか。
 沢田は、周りからは梅山が怪しいと言われていました。沢田自身も少しだけ疑問に思うこともあるけれどなぜかふらふらと梅山を信じてしまうんですね。
 松山ケンイチ演じる梅山が面白かったです。議論しているときの逃げっぷりとか、むしゃむしゃナポリタン食ってたら好きな女性が報告に来たので食べるのを止めて真剣な表情で報告を聞くとか。そのとき唇にナポリタンのソースがついてたり。この梅山って男は本当に悪い奴ですなあ。何やってんだろ、こいつ。
 沢田は梅山のことをどうしても思想犯だと信じたいようですが、だれがどう見てもただの殺人者だよ。そんな沢田も実は過去に周りを騙していた時期があってそのときの相手とばったり出くわして、俺も梅山と同じじゃね?となってしまうんですね。そのときの沢田の憐れっぷりにニヤニヤしてしまいました。
 飲み屋で社会部の記者と殴りあったりしますけど、そんな彼らのほうがすんげえ正しく思えてきます。でも、梅山のことは梅山のこと、当時の運動は運動として別の問題だと捉えないといけないのかな。
 ただ、だらだら長く感じる映画でもありました。自衛官が這いずる場面はいらないんじゃないかなと思いますし。
 全共闘安保闘争って何だったんでしょうねえ。