やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

「トイストーリー3」と「インセプション」をがっつりと

宇多丸さんのおっしゃるまま一応自分の気の向くまま、
何を観るかは周りの評価しだい、
映画好きの看板しょって歩いてみせます、キネマの天地。
そう、奴の名はザ・シネマネコ。(裏表野良猫というハンドルネームなので)
シネマネコとは、毎月1日、周りの評価で観る映画を決め、『宇多丸さんのことリスペクトしてます、シネマハスラーパクリ、賽の目はすべてリスナー枠』型映画評論コーナーです。なぜ毎月1日なのかというと1000円で観れるサービスデイだからです。
今月1日に観た映画は豪華2本立て「トイストーリー3(3D)」と「インセプション」です。もちろん周りの評価が良かったので行くことにしました。
 まずトイストーリー3からです。今月1日は日曜だったのですが1000円にもかかわらずちらほら空席がありました。客層は家族連れが多く、子供がだいぶ多かったです。大きなお友達が独りで来ているような様子はほとんどないです。
私がPIXARの映画を観たのは恥ずかしながら今年が初でした。WALLEが最初で、めちゃくちゃ感動しました。そのあとでPIXARの存在を知ったのです。それからトイストーリーの1と2を観たのですが、WALLEのときとは違って、それなりに良いけど別に絶賛するほどじゃないよな、という感想でした。周りの皆さんはPIXAR大絶賛で、宇多丸さんも「こわい」って言うほどでそれがずっと理解できなかったのですが、理解できなくて悔しさも少しあったのですが、今回わかりましたよ。ついに私もPIXARのすごさ、すばらしさを目の当たりにした、気づいた、周りに追いついた、そんな感じです。この場をお借りして「PIXAR、ごめんね」と申し上げます。
さて、作品について。PIXAR恒例なのでしょうか、短いアニメが最初に流れるんですね。今回はデイ&ナイトというもので、これがすげえです。いきなり感動しました。ここまでなめらかな動きで美しい映像を見せつけられるとは! まだ1回表なのに10点を入れられてしまった感じです。ただ、3Dで、専用のメガネをかけているのですが、私はもともとメガネで、メガネの上にメガネだから合わなくて合わなくて気になってしかたなかったです。
続いて肝心のトイストーリー3ですが、導入部分は、おもちゃたちそれぞれがそれぞれのキャラを生かした『演技』をしてくれてどういうキャラなのか、立ち位置なのかしっかり教えてくれる場面から始まりまして、それなりに3Dの効果がわかる映像で良かったですよ。
トイストーリー恒例の箱に閉じ込められて脱出するという場面、今回も多々ありました。アンディの妹が何気なくその箱に投げいれたおもちゃが自然な形で脱出の道具に使われる、そういう細かいところに「うまい!」と思いました。おもちゃそれぞれの特性を生かしたキャラで、動き方で、活躍するので、本当にうまいです。このうまさには肩を震わせて笑いました。
映像の美しさですが、私はまだモンスターズインクを観ていないのですが今回いちごのにおいがするクマのぬいぐるみが出てきます。その毛並みの美しさに圧倒されてしまいました。これってマジでCGアニメですか。本当は実写じゃないの? 本当に信じられない美しさです。
日本からはジブリのキャラが特別出演していますのでお見逃しなく。けっこう長く出演していて動いていますのですぐにわかりますよ。
トイストーリーにはおもちゃの行方がどうなるのかという大きな課題がありますが、その答えが出ました。おもちゃたち自身がその行方を決めていましたよ。ウッディが機転を利かせて新たな居場所へ移動していきました。その移動を助け、その移動先でおもちゃたちの今後をアンディがしっかりと守ってくれました。この場面で私はめちゃめちゃ泣いていました。というわけで、トイストーリーは完結かな。4作目は作れないこともないですけどね。どうでしょうね。
 トイストーリーの1と2をそんなに良い評価できなかった私が3を絶賛した理由は自分でもよくわからないのですが、そもそもなぜ1と2を良い評価できなかったのか、それが理解できなくなってきました。これはきっと映画館という環境で観たからなのかな。映画館に来るたびに私は「映画はやっぱり映画館だよな」と言ってしまいます。映画館効果で良い評価をしてしまったのかもしれません。
 最後にひとつだけ、正直なところ3D技術はまだ早い!

○○○

 続いてインセプションですが、これはちょっとネタバレになるかもしれないので読むのは注意してください。
 ダークナイトバットマンビギンズのノーラン監督によるアクションです。謎解きというほどのこともなかった内容なのですが、他人の夢の中に入りこんだり、他人を自分の夢の中に引き込んでその人の情報を引き出すという話なのですが、情報を引き出すこともやって、インセプションという記憶の埋め込みを行うのがこの映画の主役の主な任務になります。
 それで、はっきり言ってつまらんかったです。面白い映画が観たくて映画館に来たのに、他人のつまんない夢の話を押しつけられたような感じでした。内容の構造が少々複雑でした。夢の中に入ると、人物はその夢の中でまた眠り、さらに夢を見てその夢に他人を引きこみます。目的はさすがにわかるのですが、その目的のためにやってる彼らの行動が、それは本当にその目的のためになっているのかたいへん疑問でした。解決した瞬間でも、ああ、そんなもんか、という感じでした。複雑な構造に追いつくことができなかったです。あと、148分は長いです。
 ただ、アクションは良かったです。アクションそのものが良かったのではなく、そのアクションをやっている環境が良かったです。その環境でアクションをしたらこんなことになるよ、ということでした。
 六本木ヒルズや新幹線も出てきました。新幹線は16両編成の700系だったのですが、なぜかありもしない個室がありました。あの個室はどの車両で撮影したものだったのでしょうか。あと、その700系が500系とすれ違っていました。新幹線が大きく揺れる場面がありますが新幹線はあんなに揺れることなんてありませんからね!
 B747も登場して、セリフの中にもB747がありました。ファーストクラスに座っていたのですが、最近のファーストクラスは豪華になりましたなあ。そのために、映画を観ていて機内にいるというのがわかりにくかったです。
以上です。