やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

キック・アスをがっつりと(ネタバレあり)

http://www.kick-ass.jp/
たぶん面白そうなんだけど、我が徳島では絶対にやりそうになくて、隣の香川でもやる予定がなくて、結局わざわざ大阪まで観に行ってきました。宇多丸さんも「観に行け」と言うし。しかたねえな、大阪まで足を伸ばしてやるよ。
まず、劇場について。
テアトル梅田です。スクリーンちっちゃ! 大阪だからでかいのだろうと思いきやちっちゃ! がっかり。でも、客の雰囲気がものすごく良かったです。今まで映画館に行くと私語とかケータイの明かりとかに悩まされてきたのですが、そんなものは一切ないです。客が明らかに映画ファンばかり。もちろん、笑うところでは笑うし、リアクションを取ってました。客層は意外にも年配多し。
まず、つかみはOK。いきなり墜落死だもん。
あとはひたすら暴力暴力暴力暴力でした。ちょっと、予想していたものとはちがいました。ちがっていたというか予想にいろいろ付け加えた感じです。いや、暴力を付け加えた感じかな。何を予想していたかというと、さえない少年がヒーローになっていく過程を描くほのぼのとしたものだったのですが。あくまでコメディを予想していました。
暴力シーン、ひたすら圧倒されていました。口をぽっかり開けていました。だって、ヒットガールとビッグダディがひどいんですよ。死人が出るとは思ってなかったから、もう、乗っけから呆然。
その暴力シーンが残念ながらかっこ良かったです。復讐のために戦う父と娘。娘のアクションがかっこ良すぎ。ていうか、ヒットガールがまさかあんなちびっ子だったなんて、10代後半かなと思いこんでいたので、ちょっとがっかり。ヒットガールちっちゃい。
特殊能力を持つヒーローは出てこないのですが、ヒットガールとビッグダディが強いです。ある意味特殊能力だし、ある意味スーパーヒーロー映画でした。ダークヒーローって感じです。ダークマンとかスポーンとか。
さて、主人公キックアスについて。
冴えないオタク少年のはずなんですが。
もうね、こいつね、変態だね。スーパーヒーローに憧れて本当にスーパーヒーローになってしまうという。彼の活躍がYOUTUBEでめちゃくちゃ再生されるあたりはもはや彼はダメな少年ではなく輝くヒーローでした。成長も何も、彼の場合最初からヒーローだったんです。彼のことを笑っていた女の子はすぐに彼と付き合うし、さすがに嘘くさい話になってしまいました。
レッドミストも最後に悪にマジの悪に転ぶし。まあ、あんなことになったら転ぶわ。
つーか、出てくる人物はどいつもこいつも頭おかしいです。キックアスたちの敵となる悪役も。ヒットガールは11歳だそうで、劇中少女の面を見せるシーンがあるんだろうなと思いきやないんですよ。あれはびっくり。
なんだろう、この映画。ひたすら暴力です。主人公には人を殺してほしくなかったのに殺してしまうし。やめてほしかったなあ。そういうところが残念なんですよ。傍観者に対して怒る映画なのかと思いきや、ひたすら暴力だし、本国では「道徳的にふとどき」という批評がされているようですが、そのとおりです。どう捉えたらいいのかわからない映画でした。何を伝えたい映画なんだろう。私は、暴力映画を否定しません。ただ、少年がヒーローに成長する話のはずのもので、結局少年が殺人を犯す、しかもその方法が機関砲による蜂の巣というのが、ひどすぎ。ちがうと思うんだけどなあ。
でもね、やっぱりアクションがすばらしいし、音楽もすばらしいんです。ヒットガール初登場時のコミカルな音楽が最高ですよ。ヒトをどんどん串刺しにしていく場面であの音楽はイイね!
劇中、目に悪いところがあるので気をつけてください。
でも、やっぱり、ヒットガールがかなりかっこいいです。レッドミストの車、名前なんだっけ、あの車もかっこいいwww
続編があるっぽいね。
ひっかかる部分があるけど、また観たい映画です。アクションシーンがおすすめです。