2003年6月14日、ついに「そのとき」がやってきます。私は、親を口車に乗せて、車を手にしたのでした。これでレンタカー生活ともおさらばです。ちなみに車は親がそれまで乗っていたトヨタスプリンターです。カローラみたいなやつです。
私はこのスプリンターにマツダのマークをつけました。マツダ屋さんに行って「マツダのマークをください」と言ったのでした。2000円くらい出しました。また、友人が事故を起こし車を廃車にしたのですがMDデッキを譲ってもらうことができまして、それをこのスプリンターに装備しました。もう、最高に私のものとなり、車内は私の空間となったのでした。6月14日以来かなり乗りましたよ。本格的に、国道制覇を始めました。中国四国地方をガンガン走りました。
さて、次の「そのとき」がやってきます。2003年6月28日。徳島県海南町から香川県高松市まで国道193号線を制覇してやろうと思って、運転しておりました。海南を出て、つらつらと狭い193号を走り、神山町上分という山しかない場所を走っておりました。右手は深い谷、左手は崖で岩肌。高い杉がたくさんありました。ぱらぱらと雨が降っている中、下り急カーブ、突然私の視界は暗転しました。気づいたら車はガードレールに突っ込んでいて、エンジンルームがぐしゃあってなっていて、私のめがねがどこかに飛んで、もう何が何だか。スプリンターは死んだのでした。
警察を呼んで、通りかかった方にメガネを探してもらって、道路をふさいでいたスプリンターをどかしました。徳島の実家までスプリンターを運ばなければならなくなったのでJAFを呼んだのですが、来るのに2時間もかかりました。この2時間の間に通過した車は10台ほど。ほとんどの車が「大丈夫？」って声をかけてくれました。声をかけてくれるたびに惨めになったのでした。
今宵はここまでにいたしとうございます。続く。
