2023年9月公開
監督:森達也
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あらすじ:1923年、朝鮮から故郷の千葉県福田村へ帰ってきた澤田智一、その妻の静子、香川県三豊郡を出て薬を売り歩く行商の15人、利根川で渡し舟の船頭をしている倉蔵、デモクラシーに傾倒している福田村村長、在郷軍人会を束ねる長谷川、村で馬を飼っている茂次、そんな彼らは9月1日の関東大震災をきっかけに凄惨な事件へと徐々に近づいていく。
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徳島の映画館は全然客が入らないのですが、この日ばかりは座席の半分が埋まっていました。奇跡です。それでもビニル袋をクシャクシャとさせたり大きな欠伸の声がしたり、こんな映画を観ながらそんな態度を取っちゃいますかねっていう感じでしたけども。嘘でもいいから静かに観ててほしかったですけども。
クライマックスで永山瑛太が演じている行商の親分が放つ一言は、私としては「待ってました」です。日本人だったらどうする、朝鮮人だったら何をしてもいいという空気がずっと続いていましたからね。おいおい、この空気はまずいっすよと思いながら観ていたので、親分の一言に救われた感じがしました。
殺された人々がおとなりの香川県で、讃岐訛りが殺される一端でもあったので、肝が冷えました。