やくもとうずしおをがっつりと

目指していた国道完走と鉄道完乗は終わりました。日本のすべての国道を走り、鉄道に乗ったのです。

映画「ミュージアム」鑑賞感想(ネタバレ)


2016年11月公開
監督:大友啓史
脚本:大友啓史、高橋泉、藤井清美
原作:巴亮介ミュージアム
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あらすじ:雨の日に殺人事件が起きた。猟奇的であり快楽的でもあり連続した。刑事沢村たちは追うが、被害者は皆が幼女樹脂詰め殺人事件裁判の裁判員だったことがわかる。しかも沢村の妻もその裁判員だった。沢村は妻子との連絡がつかず、他の裁判員や裁判官が次々と死体で発見されていく。果たして犯人の目的は何か。
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 るろうに剣心以降せっせと映画を撮るようになった大友監督ですが、今回はミュージアムですか。処女作のハゲタカは別枠として、監督作は全部漫画原作なんですね。来年公開を控えている「3月のライオン」も羽海野チカ原作なんですね。実写化請負人になっていますね。3月のライオンはSFでもないごく普通の作品ぽいですが。
 あと、配給がワーナーブラザーズです。日本法人として2010年の「最後の忠臣蔵」から本格的に邦画に参入してきました。なんかワーナーが絡むと良作になるよねー!と勝手に思い込んでいましたけど作品一覧を見てみるとそうでもなかったです。むしろ駄作というかかなり劣悪な作品が目立ちます。ちなみにジョジョ実写とBLEACH実写もワーナーです。ワーナーの映画一覧を見たらほとんどがアニメや漫画の実写化でした。
 さて、ミュージアムですが、毎度のことで恐縮ですが原作未読です。
 ここからネタバレです。原作を知らない私は「セブン」のパクリかなと思いました。そっくりの場面がクライマックスにあります。箱を開けたら妻の頭がドーン!ってやつです。
 沢村の妻子もその行方を追った沢村も犯人に捕まります。妻子は安否不明の状態で沢村は閉じ込められていましてパズルを解く羽目になります。それをやっている間はコーラとハンバーガーが支給されていました。実はそのハンバーガーが妻子の肉であり、死ぬほど腹減ってる沢村は食べてしまいますけどそのことを知って発狂です。妻子の頭部を発見してさらに狂い怒って犯人をぶっ殺してやろうとします。このあたりがかなりセブンぽいとは思いませんか。
 ただし、このあとドンデン返しがあって実は妻子は生きているのでした。妻の「なんで夫は叫んでいるの! ねえ!」がたまらんですよ。快楽殺人犯にとっては夫の叫びよりもなぜ夫が叫んでいるのかわからない妻のこのセリフのほうがたまらんのではないですか。
 セブンだと妻は死んでるし犯人を殺して終わりますけどむしろこのミュージアムのほうが後味悪い終わり方となりますね。妻は裁判員裁判で無実の男を死刑にしてしまったことで苦しむ、子は犯人と同じく心因性の日光過敏症になってしまう、夫は刑事という仕事のためにほったらかしにしていた妻子との関係を修復しようとするが……果たして沢村一家の運命やいかに。
 小栗旬の演技は良かったですよ。ただ、小栗旬とその妻を演じた尾野真千子の年齢差がちょっと厳しいものがあります。女医を演じた市川実日子がここでもええ感じでした。シンゴジのときは正直申し上げてきれいじゃないややブサイクなんですけどミュージアムの女医はきれいでございます。
 カエル男の正体が妻夫木聡といわれてもわからないレベルでした。
 それにしても日本の司法はクソですわ! 状況証拠だけで死刑にするんだもんな! 和歌山カレー事件がそうでしょ。あれなんて確実な物的証拠出てないけど死刑にしちゃったもんね。どう考えても和歌山カレー事件の犯人はあいつなんだけど、でも、でも、確実な証拠がないのであれば有罪にはできませんよ。そのへんにもミュージアムは斬りこんでいます。「どう考えても和歌山カレー事件の犯人はあいつ」というのももしかしたらマスコミや警察の印象操作かもしれませんし、そのことにもミュージアムは斬りこんでいます。仕事に熱心で家庭をほったらかしにするあたりも今の日本の状況をよく表しているんじゃないでしょうか。
 というわけで、ミュージアムでした。