277.透明人間
1954年日本
監督:小田基義
脚本:日高繁明
撮影:円谷英二(特技指導)
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戦時中の人体実験によって自分の存在を消された男:南條がいた。ある日、同じく透明人間となっていた男が自殺して透明人間がいることを世に知られた。すると、それを利用したギャング団が現れて大規模な強盗を続けた。南條はギャング団と対決していくことになる。
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せっかくの良質な特撮なのですが、雑な部分が散見されるのは残念です。たとえば透明人間は裸足にもかかわらず自らビール瓶を投げてガラス破片をばらまくのはやったらダメでしょう。ダイ・ハードみたいになってしまいますよ。
透明人間の科学技術を納得させるための教授のセリフが面白いです。
円谷英二が特技指導したという撮影技術はすばらしいです。光学合成やピアノ線を使っているようです。あと、南條さんが楽器うますぎです。
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278.スペース・カウボーイ
2000年アメリカ。
監督:クリント・イーストウッド。
脚本:ケン・カウフマン、ハワード・クラウスナー
ダイダロス計画の中止から40年、チームが再び集められた。フランク(クリント・イーストウッド)が開発に関係しているソ連製人工衛星が落下しつつあった。老いた彼らが宇宙へ上がり、人工衛星を修理するという。
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「5週間で地球に落ちる計算か」を一瞬で暗算するとは、このおっさん頭いいですね。
チーム・ダイダロスの訓練場面は笑いっぱなしでした。ところが、急にシリアスになって、月にいるホークの場面でちょっと泣きました。
ゴリ押しや無茶な展開が多いですが、そもそもおじいちゃん4人が宇宙に行くというだけでも十分無茶なので、まあ、いいか。
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279.台風クラブ
1985年日本。
監督:相米慎二
脚本:加藤祐司
台風の接近とともに言いようのない感情の高ぶり見せて騒乱状態へとなりつつある中学生たちの姿を描く。東京近郊、夜、私立中学校のプールに5人の生徒たちが泳ぎにやってくる。彼女たちは先に来ていた男子生徒に気づいていたずらをするが溺れさせてしまう。翌朝、台風接近の知らせが入る中で、梅宮先生(三浦友和)の生徒たちの様子がおかしくなりつつあった。
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席と席の間が狭いですね。そういう時代なのでしょうか。
三浦友和が85年というまだまだ若い時期にこんな役をやったのが意外でした。それより何より「おかえり」「ただいま」を繰り返す清水健少年の暴走ぶりが際立っていました。この子はおかしいとか通り越してるじゃないですか。
「もしも明日が」を歌いはじめたあたりからおかしさがあらぬ方へ向いたので呆然としましたけどね。「何、この映画」というのが正直な感想です。
18時30分のラジオによると台風の勢力は中心気圧950ミリバール(現在のhpa)、最大風速35メートルとのことで、気圧のわりに風が弱いです。台風の目に入ったかのような場面がありましたが、関東に上陸してこの中心気圧を保っているのはなかなかのものではないかと思います。