302.キャリー
1976年アメリカ
監督:ブライアン・デ・パルマ
脚本:ローレンス・D・コーエン
原作:スティーヴン・キング
製作:ポール・モナシュ、ブライアン・デ・パルマ
母親の教育方針により内気で暗いキャリーは高校生ながら生理すら知らなかった。ある日、体育のあとシャワーで初潮を経験してパニックに陥る。それが原因でいじめを受けた。いじめたクリスやスーらにデジャルダン先生は制裁を加えた。クリスはキャリーへの復讐を計画し、スーは罪滅ぼしとしてキャリーをプロムに出させようとした。
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クリスの彼氏がジョン・トラボルタだと!? びっくりしたのです。
2013年のキャリーを先に観たのですが、新キャリーがどれほど忠実にリメイクしたのかがよくわかりました。デパルマ版は、罰の体育で音楽が合わない、豚を殺すに至った説明が弱い、キャリーの能力が開花していく経緯が弱いと思ったので、やはり新キャリーのほうが良いでしょう。
あと、デパルマ版のトミー・ロスがチャラいです。スーを諭す場面が新キャリーにあることを考えるとやっぱりリメイクが成功しています。ただ、キャリー役の演技はデパルマ版のほうが良いと思うのですよ。肝心の殺戮ショーもデパルマ版のほうが良いです。新キャリーはいちいち丁寧すぎて一時停止を繰り返しているような感じだなとデパルマ版を観てから思いました。
スーパーマリオがいますが笑いすぎだったのがツボに入りました。最後に、エロさはデパルマ版の勝利です。なんだ、あのエロい体育は。けしからん。
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303.太平洋の翼
1963年日本
監督:松林宗恵、特技監督:円谷英二
脚本:須崎勝彌
製作:田中友幸、田実泰良
1944年8月、マリアナ沖で大敗した日本海軍は、軍令部によって特攻が戦況を打開する有効な策として考えられた。ただ、一方で千田航空参謀は新鋭戦闘機紫電改で予想される沖縄上陸に備える作戦も進めていた。そのために、硫黄島やラバウルなどから精鋭の搭乗員を集結させようとした。
出演:三船敏郎、加山雄三、夏木陽介、佐藤允など。
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太平洋戦争を描いた邦画で面白いなと思えたのはトラ!トラ!トラ!くらいなもので、どれも面白くない印象があります。でも、これは面白かったです。ただし、前半は。各地から精鋭が松山目指して集まっていく過程は戦争映画という感じではない面白さがありました。
ただ、松山集結後は何だか特攻批判、命の大切さを訴えることに終始しつつダイジェストみたいになっていたのが残念です。戦争映画にしては珍しい101分という短さが今作の内容に向いていないと思います。もうちょっと長めに、丁寧に描けばなあ。あと、女は出したらダメですな。
「日本の空から出ていけ」があまりにも虚しく響いたのは強く印象に残ります。
ニューギニア島から魚雷艇で脱出した組が遭遇した駆逐艦なのですが、当時の海上自衛隊は既にあんな護衛艦を持っていたのですね。終戦から18年とはいえ、立派な護衛艦です。
劇中に出てくる大和は17mの巨大模型といい、紫電改といい、デカさにおいてはどの映画にも負けていませんな。
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304.シルバラード
1985年アメリカ
監督、脚本、製作:ローレンス・カスダン
エメット(スコット・グレン)は故郷シルバラードに帰る途中でペイドン(ケヴィン・クライン)や弟ジェイク(ケヴィン・コスナー)、黒人という理由で酒場を追い出されたマル(ダニー・グローバー)などと出会った。着いてみると、牧場主が嫌がらせを続けていた。
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西部劇なのですが、どこかで観たことのある場面がちらほら、登場人物がそれぞれよく立っている、観ていて飽きないエンタメでした。エンタメに徹している演出がけっこう良いと思います。
ダンス・ウィズ・ウルブスとは対照的なケヴィン・コスナーの役柄が最も印象的です。あまりに対照的すぎて最初は誰なのかわかりませんでした。出演にケヴィン・コスナーの名前があるのになかなか出てこないなあという感じでした。