69.情婦
概要
1957年のアメリカ映画。ビリー・ワイルダー監督。
アガサ・クリスティ原作の法廷劇であり、さらにブロード・ウェイ・ロンドンでロングランされた舞台劇をビリー・ワイルダーが映画化した。
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あらすじ
病気の癒えたロンドン法曹界の長老ウィルフリッド卿は看護婦に付き添われて事務所に帰った。そこへ弁護士仲間が依頼人ボールを伴って現れた。彼には殺人の容疑がかけられている。刑事事件となると身体に負担がかかるが、話を聞いているうちにウィルフリッドは依頼を引き受けることを決意してしまう。
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ビリー・ワイルダー作品鑑賞3作目となりました。
エンディングで唸りましたので、この監督の卓越した手腕とはこういうことだったのかとようやく理解した次第です。
今作もどんでん返しがあります。ミステリでどんでん返しなんて、さすがに量産されてきて誰もが驚く結末はさすがにないでしょう。
でも、あったんですね。しかも、古典です。
どうして今までこれほどの名作を観ていなかったのか、悔やまれます。映画好きの間では知られたどんでん返しのようで、それを知らなかった私は本当にダメですわ。
このどんでん返しについて、スタッフロールで『この結末は誰にもしゃべらないで』という注意を促すナレーションが入ります。でも、これだけは言いたいです。この結末を観たとき、「あのときの女!」を2度も言うことになりますよ。一方はまさかの、もう一方はさりげなく。
ビリー・ワイルダーの演出による妙です。結末に至るまでのドラマがあるからこそどんでん返しが生きます。恐るべき監督の手腕です。
1957年といえば有名な法廷劇の映画があります。テレビドラマを映画化した『十二人の怒れる男』です。十二人のほうは以前から私の生涯ベスト50に入れていた名作です。
この年にもうひとつ法廷劇の名作が生まれていたとは。
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70.スティング
1973年のアメリカ映画。ジョージ・ロイ・ヒル監督。
ルーサーとフッカーは詐欺師。ある日、組織の金を奪ってしまったことからルーサーが殺される。フッカーはルーサーの古い知り合いであるゴンドルフを頼る・・・。
誰も死なないきれいな映画ですな。ただ、フッカーやゴンドルフの側に感情移入できるかと言えばできない話です。正義と悪の戦いではなく、どちらも悪ですし。それでもやっぱりノリのいい話ですし、間に入るアイキャッチ?がかっこいいし、どこかで聴いたことのある有名な音楽がかっこいいし、ひたすらかっこいい映画です。
大物を騙すための壮大な仕掛けがこれまたかっこいいです。この仕掛けには憧れずにいられません。
死んだおっさんが引退すると言い出したときにテーブルでやっていたのは麻雀ではないでしょうか。あちらさんでも麻雀をやるのでしょうかね。
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72.ガンジー
1982年の英印合作。リチャード・アッテンボロー監督。第55回アカデミー作品賞。
ガンジーが南アフリカで人権運動を始めてから暗殺されるまでの半生を描いています。
動員したエキストラが30万を超えてギネスに認定されています。
特筆すべきはガンジーを演じたベン・キングスレーです。極限までガンジーの外見や仕草を模倣したというその演技です。床に布を敷いて座りこんでいる姿から説得力を感じます。