やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

今週の賽の目クソ映画・第2回『その男 ヴァン・ダム』

 観るクソ映画をサイコロを振って決めて、このブログで感想を述べるという企画2回目です。
 観る前からクソと決めつけるなんて本当にひどいですが、あくまでこの企画はヤラサレ企画なので仕方がありません。もしかしたら私にとっては面白いかもしれませんよ。
 しかも、某ラジオ番組の看板コーナーを思いきりパクりました。
 さて、前回サイコロで当たったクソ映画は『その男 ヴァン・ダム』
概要
 2008年公開のベルギー・ルクセンブルク・フランス合作。マブルク・エル・メクリ監督、ジャン=クロード・ヴァン・ダム主演。ハリウッド映画ではなく、ヴァン・ダムが自らを演じたセルフ・パロディ映画である。自らの落ちぶれっぷりを積極的に映画のネタとして取り入れており、随所に自虐的なギャグが散りばめられている。
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あらすじ
 ジャン=クロード・ヴァン・ダムジャン=クロード・ヴァン・ダム)、47歳。90年代を席巻したハリウッド最強のアクションスターもいまや時代に取り残されていた。ギャラは急降下、出演作は劇場公開もされず、ビデオショップの片隅にひっそりと並べられるのみ。久々の大役はスティーブン・セガールに奪われる。私生活では最愛の娘に嫌われ、預金も底をついていた。全ての気力が失せた彼は、ロサンゼルスの喧騒から逃れ、故郷ベルギーのブリュッセルへと向かう。だが、休息のつもりで訪れた故郷で、とどめの一撃をくらうことに。娘の親権裁判の弁護士が、費用を早急に払わないと弁護を降りると通告してきたのだった。窮地に陥ったヴァン・ダムだったが、エージェントによるギャラの前払い交渉が何とか成功。早速、現金の引き出しに向かう。ところが、郵便局に入った途端、銃声が鳴り響き、背後のドアが閉じられる。ちょうど郵便局を襲撃した強盗の仕業だった。犯行グループは郵便局を占拠して彼も人質にとられてしまう。その上、ヴァン・ダムが犯人であると誤認され、マスコミや野次馬が現場に殺到した。だが、当のヴァン・ダムは犯人に抵抗するどころか、簡単に脅しに屈し、回し蹴りの手本まで見せる。アクションスターとしての力も誇りもなくした彼にできる事は、ただ無抵抗を貫くことだけだった。
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 クソ映画ではなかったです。
 ベルギー・ブリュッセルにあるスカルベック生まれの彼は制作当時47歳でした。アクション映画が難しい年齢ですね。
 落ち目のスターが自虐的な映画で復権を狙うのはけっこうな博打だと思います。話題は集めるでしょうけど。
 でも、この映画は舞台設定をうまく使っています。これを故郷じゃなくて、アメリカなどでやったとしたらお寒い自虐ネタです。しかし、故郷ならまだ輝くことができる、故郷の人たちは自分のことをスターとして迎えてくれる。これが自虐ネタに花を添えました。
 ブリュッセル空港からスカルベックまで乗せた女性タクシードライバーとの会話がたまらんでしょう。スター相手に言いたい放題です。
 自虐ネタの中で、セガールがポニーテールを切りヴァン・ダムから主役を奪ったというくだりが一番笑えました。セガールもかなり落ち目だと思いますがね。
 終わり方が絶妙です。
「檻の中のトラ」という独白をしますが、本当に檻の中のトラになってしまいましたからね。郵便局の外にいる警察官とのやり取りが恐喝だったとして、ヴァン・ダムは実刑判決を喰らうのですから。
 ただ、実刑判決で失ったものもありつつ、娘の気持ちを取り戻したのですから、エンディングが良いですよ。
 作中のヴァン・ダムの演技が意外と良いです。彼の演技はそんなによい評価ではありませんが、この作品に限れば悪くないのではないですか。
 ところで、後半の独白場面ですが、刀を持ったかっこうをして「オッス」は失笑です。
 20年間空手をやってきた彼のアクションは本物だったことがわかるところがおすすめです。(67)

 それでは、次回観る賽の目映画を決めます。
 T氏とM氏のお二人が用意したリストですが、前回の分け方から選んでいたのでは偏りがあったと思うので、さらに細かく分けました。
 前回の44本から『ヴァン・ダム』を抜いて43本、これを4タイトルの組と3タイトルの組の合計12組に分けます。それを6組ずつの奇数組、偶数組に分けます。
 サイコロアプリを使って奇数組と偶数組のどちらかを選びます。
 では、まずサイコロを振りますね。Let’s SAIKORO time!
 「1」奇数組が選ばれました。
 続いて、奇数組の中のどの組か、Let’s SAIKORO time!
 「6」が出ました。
 それでは、第6組の3本をご紹介しましょう。
 30デイズナイト(1か2の目)
 貞子3D(3か4の目)
 エリートヤンキー三郎劇場版(5か6の目)
 今回最後のLet’s SAIKORO time!
 出たのは「3」、貞子3Dですね。
 これって、まだ新作じゃないんですか。旧作に落ちてないでしょう。やだよ、そんなの。勘弁してくださいよ。それでは次回の賽の目糞映画を期待せずにお待ちください。