あらすじ:大阪に本店を置くメガバンク。その地下には240億円相当の金塊が眠るという。物語は、その金塊を強奪するという大胆な計画を企て、集結した6人の男たちの"命がけの挑戦"だ。彼らは鉄壁の要塞を突破するための綿密な作戦を練り始める。しかし、計画の過程で謎の事件が次々と発生。そこには誰も知らない、それぞれの過去が絡み合っていた。徐々に見え始める彼らの背景、そして明かされる真実。果たして、"黄金"に人生のすべてを賭けた男たちの運命は。(本サイトあらすじより)
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このような映画をケイパーものと言うそうですね。いわゆる金庫破りとのことです。
日本にはこれまで本格的なケイパーものがなかったようですが、言われてみれば確かに思いつきません。
井筒和幸監督であり、原作は高村薫ということです。
それで、どうだったかというと、面白いです。
何せ、金庫の中の黄金にありつくまで困難が度重なりますから。これでもかというくらいに。すんなりとは行きません。そこが面白いところです。
6人の男たちが協力して黄金を盗もうとします。その中で、爆弾製造の知識がある北朝鮮出身の若者から端を発する事件が頻発します。北朝鮮から追われているし、日本の左翼からも追われる始末です。その左翼と関わりのあるのが妻夫木聡ですから、困難は二重三重に厳しくなります。
挙句、妻夫木は撃たれて重傷、そのまま金庫破りへと向かいますからね。
そこまでして黄金に命を賭けるか、という話ですよ。
その上、6人の中で、エレベーター操作を担当する西田敏行が、実は妻夫木の父親だったという。
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これまで、井筒作品をあまり評価してこなかったのですが、今回は楽しめました。
スピード感があって、長さを感じさせないですし、緊張感もあるし、その緊張を解くことのできる場面もありますし。
551の蓬莱とか、実在する小物がちらほらと出てきますし、舞台が大阪なので、身近に感じてしまう映画でした。