やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「来る」鑑賞感想(ネタバレ)

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2018年12月公開

監督:中島哲也

脚本:中島哲也岩井秀人、門間宣裕

原作:澤村伊智

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あらすじ:幸せな結婚生活を送る田原秀樹の会社に来訪者があった。それを取り次いだ田原の後輩は謎の死を遂げた。その後、田原の自宅を襲う謎の現象により、田原は友人の民族学者を通じて霊能力者に助けを求める。だが、その状況は悪化の一途をたどる。

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 なんだかんだで中島監督作品を映画館でずっと観てきているなあと思う今日この頃でした。

 本作品は、派手な霊現象を中心としたホラーですが、実は家庭をテーマにしていますね。児童虐待、子供を取り巻く問題をホラー仕立てにしたというのが本作なのでしょう。

 映像はグロいです。日本のホラーはまったくグロくないけどとにかく怖いものだったのですが、本作は大量の血が流れます。なので、血が苦手な方は鑑賞できないでしょう。

 それと、キャラがいいですね。

 外面のいいお父さん役の妻夫木聡、てっきり主役かなと思わせる前半でしたが。妻と幼い娘を犠牲にしてしまう「いいお父さん」の妻夫木聡でした。

 続いて、その妻を演じた黒木華です。よく言われるのは、幼少期に父母から虐待を受けていた子は自身が親になったとき自分の子にも虐待してしまうという問題を、本作でもやってしまうのですねえ。それが怖い! 本作の一番怖い部分だと思います。

 そして、実は主役だった岡田准一小松菜奈ですね。え!? 小松菜奈? 言われてもわかりませんでした。

 何より、松たか子です。貞子vs伽椰子に出てきた能力者コンビに匹敵する突飛な能力者でした。クライマックスの松たか子による力押しと岡田准一の説得の対決は良かったです。

 そんな本作ですが、田原秀樹が幼い頃に「嘘つき」と呼ばれた件は何だったのか、秀樹を嘘つきと呼んだ少女の名前は何だったのか、黒幕だった津田大吾はいったいどのような方法で田原一家を陥れたのか等、よくわからない部分があります。特に、津田と田原秀樹は高校から知り合いだったわけですが、秀樹の幼い頃のこと、少女のことを知っていたのかどうかということです。そんな黒幕だった津田も「知紗」に喰われてしまいましたけどね。

 西郷どん島津斉彬も「子は宝」と言っていましたし、どうか、お子様を大切に。