あらすじ:舞台はソウル。他人との接触を避けてきた男チョインがいた。彼は、目で人間を意のままに操ることができる超能力者だ。その力で幼い頃に肉親を殺害している。そんな彼は、超能力の存在を知られないようにひっそりと生活してきた。だが、ある日、力が通用しない男ギュナムと会ってしまう。そこからチョインの生活が崩壊してしまう。
チョインはギュナムの大切な人を殺してしまう。ギュナムはチョインの力に気づき、捕まえることを誓う。全力でチョインを追う。チョインは逃げ続けていたが、彼もまたこのままギュナムを生かしておけば自分のためにならないと思ったのかギュナムを殺そうとする。
2人の壮絶な戦いが始まった。
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あまり期待していなかったのですが、けっこう面白かったですよ。東京や大阪などではだいぶ前に公開されていますね。
高松のソレイユという初めての映画館で観たのですが。劇場は、レトロですし手入れが行き届いていました。
X-MENみたいな派手な能力ではありません。コードギアスのルルーシュとほぼ同じ力です。
無理した映画ということもなくて、できる範囲でがんばりましたという感じの映画だと思います。話を無駄に大きくしませんし。アクションをするのはあくまでチョインとギュナムの2人だけですし。
物語も展開がかなり早いです。あと、説明が少ないですよ。チョインがなぜ超能力を持っているのか、ギュナムはなぜ体が丈夫で超能力が通用しないのか。作中で説明がありません。ただ、ギュナムについては「なぜ超能力が通用しないのかわかった」というセリフがあったのですが。何がわかったのか、私にはわかりませんでした。
ギュナムは廃車工場で大勢の仲間をつくりました。彼らはなぜかトルコやガーナの人たちなのですが、韓国ってそういう状況なんですか? しかも彼らは韓国語が流暢です。
そんな彼らがチョインを必死で追跡するギュナムを止めようとするものの、結局は協力してしまうのです。そして、最悪の結末を迎えます。仲間がチョインによって殺されてしまうのです。このあたりは、なぜ殺してしまう話にしてしまったのか納得がいきません。
ギュナムの大切な人は、新しい職場で出会った女性だけが生き残ります。あとはみんな死ぬわけです。ただ、その女性がギュナムと深い縁になっていく場面が少ないので、本当にギュナムにとって大切な人となったのか少し疑問ではあります。
無駄に殺しすぎたと思います。でも、早い展開で飽きさせないですし、アクションもすばらしいです。車がスーパーカーだったのはご愛嬌ですが。最後のギュナムも、駅で人を救う場面がかっこいいです。失ってばかりだったギュナムも最後の最後にようやく人を救うことができた、ということでしょう。
邦画は、できないことまでやろうとしてたびたび失敗していると思います。韓国はうまくやっているのではないでしょうか。