- アーティスト: サントラ,リンプ・ビズキット,ライヴァル・サンズ,アレクシ・マードック,バッド・ミーツ・イヴィル,ビースティ・ボーイズ,フー・ファイターズ,50セント,ザ・クリスタル・メソッド feat.イェラウルフ,エミネム feat.ネイト・ドッグ,ダニー・エルフマン
- 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
- 発売日: 2011/12/07
- メディア: CD
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熱かった。
祈った。
泣いた。
こ!れ!は!めっちゃ面白かったです。こんな映画と出会えたことにマジで感謝。
近い未来の2020年。人々は、より激しい娯楽にのめりこんでいた。それはロボットどうしの格闘技。弱い者は破壊されてしまう、ロボットにとってはあまりにも過酷なエンターテイメントだ。そんなとき、元ボクサーのチャーリーは借金を重ねつつロボットによる格闘技で一獲千金を目指していた。だが、負けを重ねて、そのたびにロボットを破壊される。ある日チャーリーは別れた妻との間に生まれた息子マックスを引き取ることになった。その息子がATOMという名のスパーリング用でしかない旧式ロボットを見つけたところから話は急展開。
親子の感動話なのかなと思いきや、そうではなかったです。確かにチャーリーとマックスは親子関係ですよ。でも、チャーリーはダメ人間、マックスはまだ11歳なのに人間ができあがっているわけです。ダメ親父と良くできた子供という親子関係は最近チラリと聞く話です。子供が親を説教したり、親の成長を促したり。最近の親子関係はまるで友達と言いますが、この映画もそうでした。
チャーリーとマックスは相棒でしたよ。チャーリーがダメなマックスを育てていく、という。マックスは本当にダメなわけではないのです。実は、ボクサー時代はなかなか腕のある選手だったようです。だけど、ロボット格闘技が世界を席巻してボクシングなど人間どうしの格闘技が人気を失ったこの時代はKOされて終わったチャーリーに居場所がないのです。そんなチャーリーにマックスがもう一度活躍の場を与える、そんな感じです。
チャーリーの復活劇であり、ATOMの成長劇でもある映画でした。
マックスがねえ、かっこいいです。マックスがマジで熱いです。ロボット格闘技だけどマックスはATOMにダンスをさせて大勢の観客を魅了させるのです。このダンスはアがります。アゲアゲでした。最高!
肝心のATOMの試合ですが。手に汗握るとはまさにこのことでしょう。ATOMの勝利を祈りましたからね。ATOMはやはり旧式だし、マックスとチャーリーの操作もなかなかうまくいきません。ボコボコにされます。だけど、ATOMは本当に打たれ強いんですよ。耐えて、耐えて、勝機を見出すのです。
さて、ここからネタバレですので注意してください。
結末はどうなるか。ロボット格闘技界で無敵を誇るゼウスというロボットに、無謀にもマックスが挑戦状を叩きつけます。このときのマックスのマイクパフォーマンスも本当にかっこいいです。そして、彼らの最後の試合、ATOM対ゼウス、ATOMはボコボコにされながらも耐え続けて、さらにチャーリーがボクサー時代の自分を思い出すかのように戦うことを決意します。チャーリーとATOMの奮闘で、ATOMは5ラウンドを耐えます。判定に持ち込みます。もう、判定に持ち込んだ時点で、ゼウス側のチームは怒り心頭、屈辱を感じています。誰がどう見ても試合に勝ちました。しかし、判定の結果はATOMの負け。そんなのは関係ありません。観客もマックスたちもすべての人々がATOMの勝利を認めたのです。もう、泣くしかないですよ。泣きましたよ。勝利のポーズをするしかないですよ。
たしかに、所詮はロボットどうしの戦いでしかないので痛みのない映画です。マックスは成長しません。ロボットは破壊されて捨てられるのみなので倫理が欠如しているようにも思います。原発事故のあった日本でATOMという名前もどうかと思います。雑な日本ネタもあります。
それがどうした! マックスはかっこいいし、チャーリーは復活したし。それだけで十分な映画だと思います。ロボットが人間らしい動きをしていたからかもしれません。少年マックスに魅了されてしまいました。
「あんたはできる!」