2017年3月米国公開
監督:ディーン・イズラライト
脚本:マックス・ランディス、ジョン・ゲイティンズ、マット・サザマ、バーク・シャープレス、アシュリー・エドワード・ミラー、ザック・ステンツ
原作:ハイム・サバン、東映「スーパー戦隊シリーズ」
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あらすじ:エンジェルグローブに住む高校生5人はある日不思議な力を手にした。しかし、それはリタという凶悪な地球外生命体と戦うことを運命づけられることとなる。訓練の日々が続くが、彼らはなかなかパワーレンジャーに変身できない。何が原因なのか。一方でリタは行動を起こしていた。
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70億を日本で稼いだら続編ができるという話がありますね。絶対に無理でしょ、70億なんて。
さて、スーパー戦隊シリーズで育った私ですが、こいつはやはりジュウレンジャーを基礎としているのでしょうね。ただし、ジュウレンジャーに変身する5人は高校生ではありませんでした。
今回のパワレンはちょっとなあ。スーパー戦隊とは違うなあと思うわけです。変身と名乗り、ロボ合体シーン、それらがありません。そういうのがない場合の盛り上がりにも欠けるのです。とても受け付けられません。名乗りとかってリアルでやってたらその間に攻撃とかされるじゃん? リアルじゃないじゃん? そういうふうに思っていましたが、実際にリアル重視となった今作のパワレンを観ると、いろいろ足りないと思うわけです。
あと、5人が変身するまでに時間かかりすぎです。変身できずに苦しむ5人の訓練がずっと続くのはクッソだるいです。
それとサポートのロボットが十分に強いのでおまえが戦えよ、と思います。変身前の5人がめちゃくちゃ強いのですが、サポートロボットがそれ以上に強いのでわけがわかりません。
レッドなんですが、冒頭で何をやろうとしていたのでしょうか。牛をどうしようとしていたのでしょうか。それが原因で警察に捕まって人生台無しにしたのですが、意味がわかりません。
変身したあとの5人が大型ロボットに乗ります。乗っている間ほとんど仮面が開いていて顔丸見えでした。それは意味がないのですよ! スーパー戦隊において変身後の顔出しというのは最後の最後にとっておくものなのに、わかっちゃいねえなあ!
大型ロボは合体前の5体も合体後の人型もトランスフォーマーみたいで、何か違うなあと思います。スーパー戦隊シリーズに慣れすぎているのでしょうか。だいたい、このロボだって、ピンクのプテラノドン型が飛び抜けて強い感じじゃないですか。ピンクだけが空からひたすら攻撃を仕掛けていたのですよ。他の4体は地上で何をやっているのかよくわからず見せ場がありませんでした。そのピンクも最後は翼をへし折られていましたが。
見せ場といえば、スーパー戦隊シリーズの場合は5人それぞれが違った特性を持って異なる武器で戦います。それぞれに見せ場があります。頭脳で戦うグリーンとか速さのブラックとか。今回は変身後の5人にそれぞれの特色や見せ場がありませんでした。
スーパー戦隊シリーズに比べたら脚本はしっかりしていますが、スーパー戦隊シリーズとしての楽しみを削ぎ落としてリアル重視になっているのはマイナスです。そんなにリアル重視がやりたければマーベルとDCでいいじゃないですか。
パワレンのテレビシリーズは観たことないですが、こんな映画なら製作する必要もありますまい。