- 出版社/メーカー: クロックワークス
- 発売日: 2007/03/23
- メディア: DVD
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1945年8月15日の玉音放送までの数日(作中では時間の流れはわからないが)、昭和天皇ヒロヒトの苦悩を追った内容です。ドキュメンタリーではないです。
イッセー尾形が演じる昭和天皇は、平成育ちの私にはよくわかりませんがたぶんだいぶそっくりなんだと思います。見た目がそっくりなのはよくわかりますよ。昭和天皇には口癖「あっそ」や特徴ある口の動きがあるようで、再現度はかなり高いのでしょう。
私の知ってる昭和天皇はうなぎ好きということくらいですけどね。
それで、その昭和天皇が神ではなく人間なんだよということを終戦間際の数日に漏らしはじめて、侍従が焦ったりします。このあたりが果たしてどこまで史実なのかわかりませんが、あくまでこの作品を観た私個人の意見を述べますと。
自分の戦争責任から逃れようとしてるんじゃないかな、と見えました。なんか、こんなことを言えば右翼からマークされそうなんですけど。
クライマックスというべきところはないし、終わり方がかなりあっさりしています。悪く言えば地味なんですが、落ち着いた空気が終始支配しています。イッセー尾形の演技に引き込まれるのは間違いないです。
あの戦争が何だったのか、という部分は置いて、独特の空気を味わう作品でしょう。生物の研究をしていたという昭和天皇ですが、その研究をしていると饒舌になりますし、マッカーサーとの食事で葉巻に強い興味を示す場面、なぜかローソクをせっせと消す場面は見所です。お見逃しなく。