あらすじ:信州で早乙女愛が偶然出会った不良少年太賀誠。彼は幼い頃、愛を救ったときに額に大きな傷を負った。その償いとして、そして、愛してしまったために、誠を東京の名門高校へ転入させて更生させようとした。しかし、誠は暴力を抑えない。果たして、愛は誠と結ばれるのか。
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三池監督が梶原一騎とながやす巧原作の同名漫画を映画化しました。1974年にも映画化されているのですね。
今回は、まさかのミュージカルということでいったいどんな映画になっているのかたいへん不安でした。でも、杞憂です。面白いです。
前半は笑わせてもらえて、後半はシリアスです。ネタバレですが、愛と誠は結ばれることなく誠が刺されて死んでしまいますし。この終わり方は良い終わり方ですよ。悪いやつにはそれなりの結末が待っている、そういう映画が好きです。
作中のミュージカルなのですが、懐メロ連発となります。また、ミュージカルパートが映画にかかわるセリフを混ぜてくるということもないので、安心して見ていられる、いい意味で集中しなくていい形になっています。ミュージカルパートも絶対見逃せないというのはしんどいですよ。舞台を見ていてそれは感じましたから。
愛役の武井咲、誠役の妻夫木もいい演技をしていました。何より、妻夫木が今回はかっこいいです。これまでしょぼい男を演じることが多かったでしょう。
笑い担当の武井、シリアス担当の妻夫木、いいバランスでしたよ。まあ、妻夫木以外は全部笑いでしたけどね。
ただ、ミュージカルを含む映画となっているので、長尺なのがしんどいところです。