やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「キャラクター」鑑賞感想

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2021年6月公開

監督:永井聡

原案:長崎尚志

脚本:長崎尚志、川原杏奈、永井聡

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あらすじ:漫画家として売れることを夢見る山城圭吾は作品のキャラの薄さからまったく受け入れられず夢破れた。アシスタント生活の最終日、幸せな一家の住んでいそうな住居をスケッチすることになった山城は凄惨な一家殺害事件に出くわしてしまう。犯人を目撃した彼はそれを自分の作品に生かしてしまう。1年後、彼の作品は爆発的にヒットしたものの、神奈川県警の清田刑事が作品と事件が酷似していることに気づく。その後も作品と酷似した事件が続き、殺人犯の両角が山城に接触する。果たして、山城と両角の運命は。

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 またまた神奈川県警かよ! なぜ山城を警護しないのか! 神奈川県警はあらゆる映画で無能ぶりを発揮しすぎです。

 刺身包丁を使って殺害している場面が作中にありました。刺身包丁を凶器に選択することについて興味深いお話があります。2000年の暮れに発生した世田谷一家殺害事件においては刺身包丁が凶器に使用されているようですが、某料理人が刺身包丁は殺害に向かないとおっしゃっています。というのも、まっすぐ突き立てると簡単に刃が折れるのだそうです。しかもですね、柄と刃の間に鍔のようなものがないので相手に突き立てた場合自分の手も負傷しやすいのだそうです。実際に世田谷一家殺害事件で発見された刺身包丁も折れていました。さらに、現場では犯人の血が大量に発見されています。

 というわけでですね、刺身包丁は凶器に向いていません。これ、豆知識ですが、絶対に真似をしないようにお願いいたします。殺人はダメゼッタイ。

 この映画は私の一方的な思い込みで、映画「ミュージアム」の続編ということにしていたのですが、全然違いました。無関係です。

 小栗旬って何を演じても小栗旬のような気がするのですが、まあ、私の気のせいでしょう。演技のことはよくわかりません。

 だけど、山城と両角のキャラはなかなか良い感じです。

映画「夏への扉 キミのいる未来へ」鑑賞感想

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2021年6月公開

監督:三木孝浩

原作:ロバート・A・ハインライン

脚本:菅野友恵

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あらすじ:ロボット開発に従事する高倉宗一郎は、亡き父の親友だった松下の娘:璃子の応援も受けつつ研究に没頭する日々を送っていた。ふたりに寄り添う愛猫ピートもいっしょだ。1995年3月、信頼していた共同開発者と恋人に裏切られて突然会社の権利を失う。完成目前だった画期的な蓄電池の技術まで奪われた。恋人によって冷凍睡眠させられた片倉は、2025年の東京で目を覚ました。権利を失った会社は没落し、高倉を陥れた共同開発者は96年に病死、恋人は前職の不正が発覚して刑事罰を受けた上に堕落した生活を送っていることを高倉は知る。さらに、璃子も冷凍睡眠させられたその日に死亡しているという。そうなったのはなぜなのか。黒幕がいるのか。PETEというアンドロイドの力を借りつつ、高倉は謎を追う。

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 原作未読ではありません。「夏への扉」は私が読んだことのある数少ないSF小説の中でも最高に面白い作品だと思っております。

 その作品を日本が実写化するだと!? こんな愚かしいことが現実になるだと!?

 どうせ目も当てられない愚作になるんだろうなあと予想して、このブログで荒れた感想を書いて口汚く罵ってやろうと決意していました。

 ところがですね、意外ときれいにまとまっていました。最近クソ映画をいっぱい見ていたのでだいぶハードルが下がったかもしれません。悪い部分がないのかというと、いっぱいありまして、PETEが走る場面です。おまえよぅ、ゴジラVSキングギドラよりひどいやんけ。もっとどうにかならんかったんですか。

 あと、タクシー料金が1760円だったのですが、近いな! 20分に満たない走行距離ですよ。物価がだいぶ安くなっているのでしょうかね。

 金(Au)の価値が暴落したのはなぜでしょう。

 2025年の未来都市描写はけっこう現実的だなと思いました。我々の時代よりも進んだ1995年から30年過ぎると……ありえる! という感じです。看板や標識のデジタル表示は、西鉄の駅が近い印象ですね。作中では阪神大震災も経験していますが、けっこう社会問題に触れていないので明るい未来なのでしょうね。明るい未来大好き!

 ご自分の目で確かめてください。スマホを落としただけなのにとか一度死んでみたとかに比べたらマシです。見れる作品になっています。

 そうですね、なんといってもピートが最高にかわいいですね。ピート最高! ピートを演じている猫は2匹いましてパスタとベーコンという名前だそうです。グローバルアニマルアクトという事務所に在籍しています。ホームページで写真を見ることができるので皆さんも見ましょう。パスタとベーコンの演技、最高! 璃子の顔に自分の顔をすりつける場面がマジ最高! それでこそ愛猫ですよ。アニメに出てくる猫は、間違った描写があって気になりますけどさすがに実写はちゃんとしていますな。

 ピート役のパスタとベーコンに2021年度の最優秀助演男優賞を差し上げましょう。

 アメリカさん! 「夏への扉」実写映画化を本場の力で見せつけてくだせえ!

映画「リカ 自称28歳の純愛モンスター」鑑賞感想(ネタバレ)

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2021年6月公開

監督:松木

原作:五十嵐貴久

脚本:三浦希紗

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あらすじ:愛した男の眼や鼻などを取り除き、死なせずに生かすリカは自称28歳だ。警察に逮捕されたものの、警察病院で看護師を殺害して逃走したのだった。邪魔する者たちを次々と殺害して次に愛する相手を探すリカは、上司の許可を得られず単独で捜査する奥山刑事(市原隼人)の罠にかかる。ところが、その奥山もリカによって殺害されてしまい、奥山の恋人である青木孝子刑事(内田理央)が仇を取るために行動を起こした。青木は梅本尚美刑事(佐々木希)の協力を得ながらリカをおびき出した。左眼をリカに奪われた青木だったが、最後は梅本によってリカは捕縛された。

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 なんだか面白そうじゃん。ただそれだけで観ました。

 そして、激しく後悔しました。

 開始早々にこの映画が何かの続編なのではないかと察知した私はスマホを取り出してポチポチと調べたのでした。ちなみにこのとき劇場内は私一人だったのでスマホをいじっても問題ありません。

 原作が存在していて、それをドラマ化して、今回はその続編なのだということを理解した私はさらに後悔しました。

 やっぱり多少は前情報を調べた上で映画を観るべきなんですね。やっちゃいました。

 びっくりするくらいのクソ映画なんですけども、ほんとにゴミ糞映画なんですけども、何から何まで本当にひどくて、佐々木希の演技がびっくりするくらい棒ですし、リカ役の高岡早紀も説明セリフばかりですし、もうやってられません。編集もひどいし、何もいいところがありません。

 我慢できずに劇場を出ようかなと真剣に悩みました。

 しかし、いいところがありましたよ!

 なんと! 大勢の警察官に囲まれたリカが口裂け女よりも速く走って逃げていったのです。警察は置いてけぼりを喰らいました。もう、この場面だけで観る価値があると思いませんか。

 それだけじゃありませんよ。

 拳銃を構える青木刑事の頭上をリカが飛び越えたのです。そのときの掛け声が「ヒャッ!」でした。さらにさらに、リカは高い壁をよじ登って、青木刑事から逃れたのでした。純愛モンスターとは言いますが、ほんとにモンスターでした。

 ドラマでもこんなことをやっていたのでしょうか?

 リカのこのアクションは80分を経過したあたりなのでそれまでは観なくていいと思います。

映画「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」MX4D鑑賞感想

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2021年6月日本公開

監督、脚本:ジョン・クラシンスキー

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あらすじ:危機を脱したエヴリンの一家だったが、燃えた家を出て新しい避難場所を探した。しかし、危機の中でエイリアンを倒す方法も見つけた。そんな一家は途上で同じ町に住んでいたエメットと出会う。彼に助けを求めたが、家族を失った彼はエヴリンたちを拒んだ。そんなとき、リーガンが一人で彼らから離れてラジオの発信源へ向かってしまうのだった。

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 MX4Dで観る必要はありません。時間的にMX4Dの回しかなくてやむを得なかったのです。

 ただし、面白くなかったわけではありませんのでぜひ劇場でご覧ください。前作より面白いと思います。

 危機に直面した彼らがそれぞれ勝手な行動を取るのが本当に気になるのですが、人間とはそういうものなのでしょうかね。それさえなければ状況はもっと好転するはずなのですが。

 このエイリアンが水を苦手とするということは、もしかして無事な島が世界中にたくさんあるのではないでしょうか。日本も瀬戸内海や沖縄、伊豆、小笠原などが無事なのではないかと思うわけです。こいつらが出現したら私も県内の島に逃げ込みたいと思います。

映画「インヘリタンス」鑑賞感想

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2021年6月日本公開

監督:ボーン・スタイン

脚本:マシュー・ケネディ

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あらすじ:絶大な影響力を持つアーチャー・モンローが亡くなった。遺産は政治家の息子や検事のローレンへと相続された。さらにローレンはビデオメッセージで「真実を掘り起こすな」とも言われる。地下室へ行くと、ローレンはモーガンと名乗る男と出会う。果たして彼は何者なのか。

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 グレート・ギャツビーみたいな物語だなと思いました。

 何かもっといい感じの映画にできそうなのに、そうならなかった作品です。引っかかる場面が多すぎます。そもそも真実を掘り起こすなというのであればそのメッセージすら遺すべきではなかったでしょうに。

 ローレン役のリリー・コリンズは凄腕の検事ということですが、その見た目がまだ幼さも感じられる女性なので歪でした。しかも娘のいる母親なのに、ローレンが幼い感じです。

 ちなみにインヘリタンスとは継承という意味だそうです。

映画「クローブヒッチ・キラー」鑑賞感想

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2021年6月日本公開

監督:ダンカン・スキルズ

脚本:クリストファー・フォード

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あらすじ:少年タイラーは、父親のドンがクローブヒッチ連続殺人鬼なのではないかと疑う。ボーイスカウト団長であり町の信頼も厚い父親だが、調べていけば証拠が出てきて疑いは深まる。

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 ほら、やっぱり、宗教なんて何もいいことがありません。

 自分の信じる宗教以外はすべて悪だと信じる人々です。そういうのは本当に嫌いです。

 ところで、あらすじはいいのですが、作品そのものに良さは感じられません。少年は父親のせいでひどい目に遭ったにもかかわらずその部分は途中からまったく触れられなくなりました。少年の救済は無しですか。

 あと、自分の性癖はできるだけ隠すべきです。発散されたらえらいことになります。

映画「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」鑑賞感想

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2021年6月公開
監督:江口カン
原作:南勝久
脚本:山浦雅大、江口カン
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あらすじ:1年間殺しをせずに普通の人間として暮らしている暗殺者ファブルは、過去に暗殺対象になった男:宇津帆と再会した。また、暗殺現場で出くわした少女:ヒナコとも再会した。宇津帆は相変わらず悪事を働いていて、ヒナコは暗殺に巻き込まれたことが原因で下半身不随になっていた。ファブルは宇津帆とヒナコにどう接していくのか。
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 爆発するときの演出がちょっとウザいですが、2度目の爆発でその意味がわかったのでまあいいとしましょう。

 それにしても岡田准一がよく動くなあと感心します。

 あと、木村文乃の声がかわいいなあと思う今日この頃です。

 堤真一は毎回ひどい死に方をすることで定評がありますが、最近だと大河ドラマでぶち殺されてしまいましたが、今回はきれいな殺され方をしたんじゃないかなと思います。

 ところで、舞台は大阪ですよね。ここは大阪ですよね。車のナンバーが大阪ナンバーなので大阪市内ではないということがわかります。大阪市のナンバーはなにわナンバーです。佐藤二朗山本美月の関西弁について関西の皆さんはどのようにお考えなのでしょうか。山本美月山本美月なので全然オッケーです。