やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」鑑賞感想

ポスター画像

2023年11月公開

監督:古賀豪

原作:水木しげる

脚本:吉野弘幸

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あらすじ:1956年、急速な復興を遂げつつあった日本。血液銀行に勤める水木は製薬会社の社長が亡くなったと聞いて、社長宅がある山奥の村へ向かった。閉鎖的でよそ者を煙たがる村、そして東京から来た水木を警戒する社長一族。そんな中、社長の遺言で一族の当主となった男が殺害された。奇妙な姿をした男が犯人だとして捕らえられた上に村人によって殺されそうになったところを水木が助けた。水木は助けた男をけしかけて村と一族の謎を暴こうとするのだが、殺人は続き、魑魅魍魎すら出現してしまうのだった。

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 怪談は理不尽な内容が多々ありますよね。小泉八雲の怪談では特に子供が理不尽な形で被害者になることも多いらしいですね。

 今作でも子供が犠牲になりまして、ひたすら悲劇が続きます。これでもかというくらいに追い詰めていきます。幽霊族の男も人間から迫害され死ぬよりも辛い目に遭わされるのです。それなのに人間を助けようとするんですよねえ。一方で水木という男は必ず約束を破って裏切りますね。最後の最後まで約束を果たそうとしないじゃないですか。おまえってやつは、いい加減にしなさいよ。約束しなきゃいいのに。

 おぞましい物語でございました。

 注目すべき点は、当主の遺言を発表する場面です。弁護士らしき男が遺言の内容を明らかにするのですが、遺言を「いごん」と言いました。法律の世界では遺言を「ゆいごん」ではなく「いごん」と言うのですが、映画では珍しいなと思いました。犬神家の一族などでも「ゆいごん」と言っていたような気がしますが。