2023年2月日本公開
監督、脚本:デイミアン・チャゼル
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あらすじ:夢を抱いてスペインからやってきた青年マニー、新人女優のネリー、大物俳優のジャック、彼らがパーティで出会う。ネリーはちょっとした役を手に入れたがそれが大当たりして人気女優になった。マニーはジャックに見出されて映画会社重役へと駆け上る。やがてサイレント映画からトーキー映画へと移り替わり、トーキー映画についていけないネリーとジャックは挫折を味わい、マニーは更なる飛躍を見せるのだが……。
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バビロンという映画そのものが、派手な音楽と色にあふれた作品なんですよね。昔は良かった、サイレント映画も良かったと言いたいようにも見えますが、しっかりと映画の進化を見せてくれていると思います。
でも、やっぱり一番気になったのはネリーとジャックの転落です。
俳優という職業は、キチガイでなければやってられないものだと思うわけですよ。何万人、何百万人が見るわけで、しかもあらゆる評価を口々に浴びせられるのです。当たればむちゃくちゃ忙しくなります。そんなものはキチガイ以外に務まりません。ただ、ネリーは普通の人間を演じられないキチガイでした。我慢できなかったので挫折しています。ジャックは単純にトーキー映画に合わなかっただけです。成功する俳優は、普通の人間を演じられる狂人だけのようです。
俳優や芸人の世界は天国であり地獄なのでしょう。
189分という長さは苦痛ではありませんでした。うんことしょんべんとゲロがてんこ盛りの内容ですのでご注意ください。