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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「貞子DX」鑑賞感想

ポスター画像

2022年10月公開

監督:木村ひさし

脚本:高橋悠也

世界観監修:鈴木光司

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あらすじ:20年前の貞子の呪いはいまだに残っていた。IQ200の大学院生である一条文華はオカルト番組で共演した霊媒師kenshinからビデオテープを渡された。それは貞子の呪いが込められたものだった。呪いは存在しない、すべて科学で説明できるという一条はビデオテープを解明しようとするが、一条の妹がビデオテープを再生してしまう。妹は親戚のおじさんにつきまとわれるようになったがその様子は他人にはいっさい見えなかった。恐怖に支配される妹を救おうと呪いを解明しようとするが、果たして。

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 DXはディーエックスと読むそうです。なぜデラックスではないのでしょうか。

 監督が木村ひさしということで、ドラマのトリックやSPEC制作に携わってきた方なので今作でもトリックやSPECの雰囲気が十分感じられます。そのおかげで中途半端な貞子映画になっています。

 最終絶叫計画のように振り切ったものにする、もしくは1998年のリングのような作風にする、そのどちらかにしてほしかったです。

 キャラの設定もブレブレじゃないですか。一条文華はIQ200というけれど相手の名前の漢字を読み間違えています。プラシーボ効果やデジタルタトゥーなどどんなことでも詳しいくせに、呪いによる事件が実際に起きていて裁判で有罪になったことも知らないのです。知らないなら調べたらいいでしょうに、あまり自分で調べません。感電ロイドとかいう引きこもりが一条の代わりにいろいろ謎解きしてくれます。一条の存在意義とはいったい。

 呪いによる事件で有罪になったといってももちろん傷害罪や脅迫罪などを駆使して有罪にしているわけですし、2000年以降も類似事件は起きているので簡単に呪ったりしないでくださいね。おまわりさんがおうちに来ますよ。

 Jホラーは死んだのでしょうか。

 いや、きっとJホラー業界の陰謀ですよ。クソつまんなくて恐くないJホラー映画を量産することで、作品に求められる恐怖のハードルが上がっていたのを下げようとしているに違いありません。

 怖い邦画はいずれ復活するでしょう。白石晃士監督も「大きな予算をつけてくれたら何より怖い作品を作ってみせる」と自身のYoutubeチャンネルでおっしゃっていました。