2022年9月日本公開
監督:ロバート・コノリー
原作:ジェイン・ハーパー
脚本:ロバート・コノリー、ハリー・クリップス
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あらすじ:旧友ルークの葬儀に参列するため、アーロン・フォークは故郷へ帰ってきた。ルークは妻子を殺害した上に自殺したという。連邦警察官のフォークは彼の死の真相を調べるため、休暇を取って私的に動いた。ルークの死は、フォークとルークの共通の友人が過去に死んだ事件まで呼び覚ます。小さな町の人々はフォークの調査を苦々しく思うのだが、果たして真相は。
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オーストラリア産の映画でございます。
オーストラリアで近年発生した大干ばつがこの物語に大きく係わってきます。冒頭で、324日雨が降っていないという情報が提示されて、原題の「The Dry」が渇いた農地に出ます。作中でもたびたび森林火災が発生している様子が見えます。実際に、豪州産穀物が不足しているため世界の穀物市場に影響が出ています。
もうひとつ注目すべき点は、オーストラリアが銃社会だということです。同じくオーストラリア産映画で、2022年3月に日本で公開された「ニトラム」では35人を殺害した乱射事件を扱っていました。「ニトラム」によりますと、事件前は1人あたり6丁の銃が所持されていたとのことで、とんでもねえ国です。当時の政権が銃規制に本腰を入れたものの、登録さえすれば銃を所持できるからむしろ所持数が増えているようなのですが。ただ、自動式などは禁止ということで、とりあえず事件は減っているようです。
干ばつと銃が今作に係わってくるということで、これがオーストラリアの現実というわけです。めちゃくちゃ乾燥して、干上がった川や湖、枯れた農地、泥水が出てくる水道などなど、本作の渇きっぷりは異常です。
さて、本作の真相ですが、え? そうなの? というのが私の感想です。だったらどうしてすぐに判明しなかったのかと疑問です。オーストラリアの警察は馬鹿なのか、それともかなりの田舎だからどうしても詳しく調べる余裕がなかったのでしょうか。