2022年8月日本公開
監督、脚本:ビョン・ソンヒョン
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あらすじ:1961年、韓国東北部の江原道で薬局を営むソ・チャンデは世の中を変えたいという一心で政治家を目指すべく野党新民党所属のキム・ウンボム選挙事務所を訪ねた。選挙に勝つ方法を提案して、選挙参謀として受け入れられた。勝ち目のなかったキム・ウンボムは選挙で逆転勝利し、さらに2年後の選挙でも強力な対立候補に勝利した。新民党の大統領候補党内選挙が近づく中、ソ・チャンデとキム・ウンボムの協力体制は続くかのように思われたのだがすれ違いが起きる。果たして、彼らの運命は。
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めちゃくちゃ面白いんですけど、これ。ぜひご覧ください。
作中でやっている選挙の裏工作はほとんど史実だそうです。あまりにも突飛で、まるで孔明の罠のようなことばっかりが繰り広げられているので嘘臭いのですが、本当にあったことです。
史実をもとにしている物語ということで、キム・ウンボムは金大中に相当します。強い光を放つキム・ウンボム、その光が作っている真っ黒な影に隠れているソ・チャンデ、作中の絵作りに感心したのは初めてのような気がします。
ソとキムが事務所で話している場面は照明の天才かよと思いました。螺旋階段の場面は舞台作りの天才かよと思いました。こんなの初めてです。
物語の運び方も軽妙で、たいへん見やすくてポップな作品というのが私の印象です。
よくできたエンタメ作品です。