やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

四国新幹線反対

 四国新幹線整備に反対します。

 四国新幹線整備促進期成会というものがありまして、私も四国新幹線に賛成する署名を求められたことがあります。どのような場で求められたのかについては内緒ですけど、私は署名しませんでした。

 だってさあ、絶対無理だもんね。

 ありえないもんね。

 その署名を求められたときというのは1年以上前だったと思います。今ではけっこう本格的に四国新幹線の整備を求める運動が起きているようですね。活発になっているようですね。

 まあ、でもね、四国新幹線を作る暇があったらまずは瀬戸大橋線の全線複線化を先にやるべきですけどね。どうせそんなこともわからないような連中がこの期成会をやっていると思いますけどね。この瀬戸大橋線の単線区間JR西日本なのでJR四国がどうのこうのやるにはハードルが高いということも期成会の皆さんは御存じないと思いますけどね。どうせ期成会メンバーは、現在の気車(地元ではこの呼び名)の乗り方も知らないでしょうし、徳島駅の1日の利用者数も知らないでしょうし、路線別営業係数もどうせ知らないんでしょう。牟岐線がパターンダイヤを導入したことも知らないでしょう。そんな人たちに四国新幹線を作ろうなんて声を上げてほしくありません。

 四国新幹線整備促進期成会のホームページによると、高松徳島間の開業した場合の所要時間が19分となっていますけど、19分ということは最高時速300キロじゃないと無理だと思います。でも、整備新幹線は最高時速260キロですのでそれ以上の速度を出すためには追加の工事が必要です。

 整備新幹線として竣工した富山金沢間は新高岡を通過するかがやきが所要時間19分です。営業キロはおよそ59キロです。徳島高松間はおよそ70キロありますのでノンストップでも19分は無理ということになります。このように、四国新幹線整備促進期成会のホームページには穴があります。

 他にも多くの穴があります。四国新幹線が開業すれば在来線の運営維持を期待できると書いてあるのですが、新幹線開業によって在来線の維持はむしろ困難となります。その証拠に、北陸新幹線の開業によって信越線横川直江津間のほとんどと北陸線直江津金沢間のすべてが第三セクターによる運営となりました。JRではなくなったのです。整備新幹線が開業すれば並行する在来線をJRが維持しなくてもいいですよという規則がありますので。JR九州九州新幹線開業時、鹿児島線の川内八代間のみを切り離しましてそれ以外はJRのままです。これはJR九州がすごいなあと思うわけです。

 四国新幹線が開業すれば徳島新大阪間の所要時間2時間53分が1時間35分に短縮できるとのことですが、今徳島と大阪の間の移動でJRの列車を使っている人なんているんですか。徳島大阪間は現在高速バスで所要時間2時間30分です。これをJR利用となると、新幹線で新大阪に着いてそこから東海道線で都心の梅田に移動するわけですけど、ありえないですよね。新大阪と大阪駅の間の移動が考慮されていないので全然ダメですね。四国新幹線によると新大阪まで所要時間1時間35分ということは新神戸まで1時間22分なのですけど、徳島神戸間の高速バスは2時間ほどなのではっきり言って差がありません。新神戸から神戸の都心まで地下鉄移動となるのを考えると四国新幹線による移動のメリットがあまりにも少なく、そもそも運賃と新幹線特急料金も考慮されていません。

 四国新幹線の整備を万が一やりますとなったら、おそらくそれはどんなに早くても2035年ですかね。あくまで着工するのが2035年です。そこから建設が始まって、突貫でやったとして2045年ですか。そのときの高松市徳島市松山市高知市の人口がどうなっていることやら。

 JR四国各路線の現在を知りもしないゴミカスどもに四国新幹線作りたいなんて言われたくないんですけど。どうせこの人たちはJR四国を利用していないだろうし、新幹線が開業したあとも利用するのでしょうかね。JR四国はサービス悪いだの、ワンマン列車かっこ悪いだの、そういうことを言ってそうですけどね。JR四国に新幹線を運営させるのかという話もあります。瀬戸大橋の列車は騒音対策のために制限速度があるんだよということもどうせ知らないんでしょうね。瀬戸大橋を新幹線が通過するとしたら時速100キロ出せませんけどね。瀬戸大橋を新幹線が通過する空間はすでにあります。

 JR四国の運営が厳しい理由として、九州なら福岡都市圏内の移動があり、九州都市間の移動があり、北海道も札幌都市圏と各都市間移動があるわけですけど、四国はそれがありません。四国内で完結する列車が特急しまんと、特急いしづち、特急うずしおというふうに正直ショボいわけです。四国特急のターミナルは実質岡山です。もし岡山が四国だったらJR四国の運営は運賃計算の関係でだいぶ楽になったと思います。運行している列車がそのJRの中で完結するかどうかというのは大切です。

 そもそも、私は、公共交通機関を黒字赤字という尺で見ることが間違っていると考えているわけです。自宅の前を通っている道路が赤字なのか黒字なのかなんて考えたことがないと思いますけど、公共交通機関も自宅の前の道路と同じ感覚で暖かく見守ってほしいですし、市民が責任を持って維持に協力するべきだと考えていますが、日本では無理でしょうね。

 最後に、四国新幹線建設費全額を東京が出すなら建設に賛成です。地元負担はやりたくない!