やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「ダンボ」鑑賞感想

ポスター画像

2019年3月公開
監督:ティム・バートン
脚本:アーレン・クルーガー
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あらすじ:経営が傾くメディチサーカスのメディチ団長は子を身ごもったゾウを購入した。生まれた子ゾウは異常に耳が大きい。だが、それ以外に特徴もなく、子ゾウが起死回生となりサーカス団が再び盛り上がることもなさそうだった。母ゾウは売られてしまう。そんな子ゾウの秘密を戦地から帰還したホルトの娘と息子だけが知っていた。

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 編集がガッチャガチャで脚本もおかしいんじゃないかと思います。

 伏線を回収する部分もあります。火事を消すという場面がまずそのひとつだと思います。他にもホルトの馬乗りですね。非力なはずの某氏が檻の鉄棒をこじ開けるというまさかの場面もありますが、そういうところはダンボと同じく秘められた力があったんだということでしょうかね。
 なんだかおかしな仕上がりの映画になっていると思いますが、ダンボ誕生のときのがっかりがなぜあそこまで大きいのか理解できません。耳が大きいことがなぜそこまでがっかりだったのでしょうか。メディチ団長がなぜ耳の大きさを忌避したのでしょう。あのあたりは少々意味がわかりません。え? 別にいいじゃん、耳が大きいことくらい。
 最後の「羽」なしでも飛ぶことができたダンボについては成長したといいうことで、ただしいろいろある成長物語の中でも特につまらない成長の場面だったと思います。
 さて、ヴァンデヴァーが登場したあとについてです。実は悪いやつだったヴァンデヴァーでしたが、ドリームランドを完全に破壊されてしまったのはいくらなんでもひどいのではありませんか。そこまでやる必要もなかったと思うのですが。そのドリームランド破壊へ至るタワーでのヴァンデヴァー暴走がひどかったです。ヴァンデヴァーはなぜ適当にさわったのでしょうか。意味がわかりません。
 そもそもダンボがタワーでいろいろなスイッチなどをさわったのも理解できませんが。
 結局コレットのような美女が救いの女神になってしまったのはがっかりです。あえて申しますと、ホルトの妻であり娘息子の母親はブサイクなのです。そんな母親から自立していく娘の姿がなんだかなあ。コレットが美人なだけにどうもこのあたりの演出は受け付けません。そのコレットがダンボの腹を蹴ったのはいかがなものかと思います。
 ダンボとコレットの合同練習のとき娘息子が旗を振ってダンボが片耳ずつ上げて飛行機みたいに離陸させた場面があります。あれがその後生かされることはなく、一体何だったのでしょう。
 あと、列車を走らせて楽しいサーカス団の移動していく場面はワクワクしました。そんな期待できる部分はその最初だけでした。その後列車が走る場面はありません。なんだよ、もう。

 何の罪もない動物のダンボが、すべての人から「飛べ」と言われていたことに痛々しさしか感じませんでした。この作品はダメだと思います。