やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「ジオストーム」(字幕)鑑賞感想(ネタバレ)


2018年1月公開
監督:ディーン・デヴリン
脚本:ディーン・デヴリン、ポール・ギヨー
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あらすじ:2019年、人類は未曽有の自然災害に見舞われたあとに18か国が協力して国際宇宙ステーションを中心とした気象コントロールネットワーク:ダッチボーイを構築した。地球全体を包む1270基の人工衛星が異常気象を食い止めるものだった。しかし、それが暴走してアフガニスタンの村が凍りついた。さらに香港ではガス爆発が起こった。ダッチボーイ開発総責任者のジェイクはアメリカ政府国務省次官補の弟から依頼されて宇宙ステーションに向かう。ステーション内では事故とは思えない事象によって職員が死亡している。原因を追ううちにジェイクも死にかけた。地上ではダッチボーイが原因の嵐が起きようとしている中、兄弟が力を合わせて原因究明と暴走の阻止が試みられた。
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 まーた中国か! もう本当に中国無しでは巨額予算映画を作れないってことですかね。
 どうしようもない異常気象の多発でようやく人類は協力してダッチボーイを完成させました。そこまではいいです。でも、ちょっと待って。完成させるのに数年、いや、1年くらいでできてしまっていませんか。ちょっとすごすぎます。人類が本気出したら可能なんだよ!ってことでしょうか。冒頭でダッチボーイが米中を中心とした18か国の協力で完成したと言っていますが、作中ではアメリカ以外は国旗くらいしか出てこなくて、アメリカだけで完成させたかのようになっていたのはちょっとよくわかりません。
 それにしてもダッチボーイの規模があまりにもでかすぎました。予告では衛星1基だけなのかなと思いきや1270基です。その1270基を管理するステーションは修理工場などを持っていて、職員も常時数百人います。ええ……すごい。いくらなんでもそれはちょっと。ケープカナベラルなんかいつでも発射可能なスペースシャトルが10機くらい並んでいますし。大規模すぎて笑ってしまいました。
 暴走の原因は、ダッチボーイを我が物にしようとした米大統領補佐官の仕業でした。ダッチボーイの緊急停止を可能としているのは大統領の指紋と網膜のみなのですが、それを利用して大統領こそが黒幕だと見せかけた補佐官の悪巧みだったわけです。それらはジェイク弟とシークレットサービスをやっている恋人によって阻止されます。あれ? 肝心のジェイクがあまり活躍していないような……。ジェイクがダッチボーイに行く必要があったのでしょうか。
 ダッチボーイの大規模っぷりと補佐官が人類の半分くらいを自然災害で虐殺してアメリカによる人類支配を成し遂げようとしたその悪巧みの壮大さに苦笑いです。普通の人間でこれほど大勢殺害した奴はいないんじゃないでしょうか。宇宙からの侵略者も真っ青ですね。
 これだけ大勢死んでるのに、ジェイクの生還を喜ぶケープカナベラルの面々もどうかと思います。
 東京も巻き添えにしたのは許さんぞ!
 ジェイク弟の彼女さんであるシークレットサービスお姉さんが超強くてかっこよかったです。その強さも、クライマックスまで全然発揮されませんでしたが。
 現実では温暖化なんてしていないし、人類が協力することもないし、なんだか共和党に対する批判を込めたような映画でしたが、民主党も調子に乗るなよってところです。やっぱりアメリカは民主党が政権取らなきゃなあと思っていたけどこんな映画を作られちゃうと興ざめです。