やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「龍三と七人の子分たち」感想


2015年4月公開
監督、脚本、編集:北野武
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あらすじ:引退した元ヤクザの龍三(藤竜也)がオレオレ詐欺に引っ掛かったことから、昔の仲間を呼び寄せて暴走族上がりの若者などで構成される京浜連合と対決する。
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 なかなか気分の悪い環境での鑑賞となりました。ご年配の方が劇場に多かったですが、コメディだから笑うのはいいけど私語が多すぎですし、携帯電話で堂々と大声でしゃべるおじいちゃんもいました。年配ほど映画館でのマナーが悪いです。ビニル袋をくしゃくしゃと音をさせたり、携帯電話をパカパカ開いては閉じて開いては閉じてを繰り返したり、食べ物の持ち込みはもはや年配の常識です。
 映画のほうは、テレビのコントを観ているような感じです。それも最近のものではなくて、昔のドリフのような壮大な金のかかったコントです。無茶な笑いが多いです。
 ひどかったのは、軽飛行機で横須賀の米海軍空母に着陸したところです。これだけはあまり笑えないのですが。
 おじいちゃんたちは元ヤクザだけあって周りの人たちに散々迷惑を掛けています。京浜連合の若者に比べたら迷惑の度合いは小さいですが、迷惑であるのは間違いありません。おじいちゃんたちの迷惑ぶりは観ていてあまり気持ちのいいものではありません。そのあたりを割り切って楽しめるかどうかというところです。
 笑いましたけどね。
 一番笑ったのは、中尾彬が小道具と化していたところです。高木ブーを観ているようでした。
 物語そのものもてっきりおじいちゃんたちと京浜連合との対決をあれやこれやと見せてくれるのかなと思いきやそうでもないのです。いつになったら京浜連合と戦ってくれるのかなとイライラしながら鑑賞しました。おじいちゃんたちによって京浜連合が壊滅するわけでもないし、おじいちゃんたちが街をめちゃくちゃにしたことのほうが事態は大きいし、すっきりさせてくれるわけではないです。物語の展開もダラダラしています。
 最後にはおじいちゃんたちにも罰は下ります。ご安心ください。いや、やっぱり、でも、正義のおじいちゃんたちが極悪非道の京浜連合をぶちのめすというスカッと爽快さわやかな気分にさせてくれる展開を期待していたのですがねえ。なんか、悪のおじいちゃんVS極悪の若者で萎えました。北野武映画だからそんな展開は無いのでしょうけど。無い物ねだりなのかなー。
 映画の宣伝の仕方が悪いのかなー。
 いつもの北野武なのかもしれません。