2014年公開、2015年1月日本公開
監督、脚本:ディアオ・イーナン
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あらすじ:1999年、中国華北でバラバラになった死体が石炭工場で発見された。刑事のジャンが捜査を担当するが、容疑者の兄弟が抵抗して射殺してしまう。真相がわからないまま、2004年、警備員になっていたジャンは警察が似た99年と似た手口の事件を捜査していることを知る。被害者がウーという女性と関係していた。
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4月25日、ようやく近所で公開されたので鑑賞してきました。近所といってもうちから高速道路経由で2時間ほどかかるのですが。
事件の中心になる女性がきれいなんですわ。台湾の女優です。そんなお美しい方がクリーニング店の店員だったらそりゃあもう人生なんか狂いますよ。おっといけねえ、これ以上はネタバレです。
サスペンスなんですが、中国の中都市が舞台です。上海、北京、香港ではありません。そのせいで妙な感覚にとらわれるサスペンス映画となりました。観たことのない都市でしょぼいおっさんが刑事をやっているサスペンスですよ。それだけで面白いに決まっているでしょう。
口に手を当てて「こんなサスペンス見たことない」となります。
舞台が華北ということですが、ナンバープレートから推測すると黒竜江省のようです。中国でも最北となります。ということはとても寒いでしょうねえ。調べてみたら冬の平均最低気温がマイナス24度、夏の平均最高気温が28度、冬は寒くて夏は暑いめんどくさいところでした。住民は満州族が多いのかなと思いきやほとんど漢民族のようです。
こんなところを舞台にした映画なんて見たことないです。
あと、飯がうまそうでした。粥と肉まん。羊のスープ。列車も一応は自動ドアなんですね。手で開け閉めしないのですね。停車時間がめちゃくちゃ短いですけど。ドアを閉めながら発車していったのは笑いました。
警察官による尋問や銃撃も、中国だから仕方ないよねという感じのものでした。妙なリアルがありました。証拠なんか探さない、尋問で証言させたらそれでオーケー、銃撃もやたらと撃ちまくってそこらへんの車に当たって警報機が鳴ってしまうお粗末なものです。
この映画はネタバレ注意です。ただし、極上の推理サスペンスとはまたちょっと違います。
最後に、この物語はほとんど映像だけで説明されていきます。セリフはたいへん少ないです。わずかなセリフと、あとは映像のみ。最高じゃないですか。(44)