やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「アタック・ザ・ブロック」を観てきた感想(ややネタバレ)


あらすじ:ロンドン。夜の街路を歩く一人の女性を少年の集団が襲った。目的は金。だが、そのとき彼らのそばにあった車に空から何かが落下した。それは、エイリアンだった。少年たちはそのエイリアンを追いかけ、ついには殺してしまう。そして、死体を持ち帰るのだった。しかし、このことが少年たちにとって最悪の、さらにはロンドンにとっても危機となる。

 面白かったです。ほかのお客さんはよく笑っていましたが、私は笑えませんでした。けっこうハラハラしていました。
 ロンドンは、金品を奪う、そのためには暴力も容赦しないかなりの悪ガキ集団がいるのですね。そんな悪ガキ集団とエイリアンの『死闘』です。本当に命懸けです。
 舞台は、巨大な高層集合住宅です。エイリアンもサルみたいな、けっこう大したことのないやつです。しかも一晩のできごとでしかありません。
 小さな舞台で少年と大猿が戦うのです。
 スケールが小さいです。いや、むしろ、ちょうどいいスケールです。少年たちがギリギリどうにかなる相手ですから。銃も通用しないような、起死回生の手段で倒さなければならない相手ではありません。

 ネタバレですが。
 エイリアンの目的は、地球侵略ではなさそうでした。たまたま地球に落ちたようです。そこにいた地球人(悪ガキたち)を襲う理由というのも、実は、というところでした。
 悪ガキたちが最初に殺したエイリアンは、エイリアン集団の唯一のメスだったのです。そのメスの体液が悪ガキたちの服についてしまったために、ほかのオスたちが少年をひたすら追跡するようになります。その証拠に、少年たち以外の住民が襲われることがありません。襲われるのは、少年たちとその少年たちの近くにたまたま居合わせた人たちでした。サメは、そこにたまたま人がいたから食べましたという感じですよ。
 こういうところも面白いですよ。

 全然無理をしていない、背伸びをしない映画だと思います。できる範囲でやりましたという感じが、よくできた映画になっちゃいましたよ。
 最後も、エイリアンたちを一網打尽にした少年の親玉、モーゼズの働きに、「モーゼズ! モーゼズ! モーゼズ!」と叫びたくなるところです。
 ところで、この映画はけっこうグロいので注意してくださいね。あと、少年たちも大勢殺されてしまいますから。だから、笑えないんですよ。いくら悪ガキとはいえ、その代償がこれかと思うと笑えません。私の中ではかなりシリアスでした。
 不満なのは、ニックフロストが出ていますけど、ほとんど活躍していないことです。もっと動け!