3Dを観る予定でした。
すると、間違えて2Dを見てしまいまして。
そのあと3Dも観ました。あまりにも悔しかったので。
というわけで、2D字幕と3D吹替の両方を観ています。
映像はそれなりに美しいですが、グロい場面が多いので注意してください。
冒頭はまず、太古の地球に飛来する異星人の船から始まります。
ヒトにそっくりの異星人が地上に降り立ちます。黒い液体を飲み自らのDNAを地球の生態系に拡散させます。
異星人がふんどし姿だったので、ちょっと、どうしていいかわかりませんでしたが。そもそもこの冒頭の場面は、場所がどこでいつの時代なのか、初見ではわかりませんが。
2089年、考古学者であるエリザベス•ショウとチャーリー•ホロウェイは地球で発見されたそれぞれの古代遺跡から共通する星図を発見します。人類がはるか昔から追い続けている人類の起源の謎の答えとなる未知の惑星の存在ではないか、と根拠のないことをこのふたりはおっしゃいます。巨大企業ウェイランド社が選んだ科学者たちを中心に編成された調査チームは、宇宙船"プロメテウス"に乗り込み星図の示す太陽系を目指します。
このとき、星の海をまっすぐ進むプロメテウスの流星のような姿が間抜けでした。
2093年、衛星LV-223に到着した乗組員は今回の調査の目的について説明を受けます。ショウは人類を生み出した"エンジニア"なる宇宙人が存在し、それが人類誕生の謎を解明させてくれると信じています。調査ミッション責任者のメレディス・ヴィッカースは万が一エンジニアと遭遇しても一切コンタクトを取らずただちに自分に報告するように忠告します。ヴィッカースはエンジニアの存在を信じていないようですが。
調査の目的を説明する場面で、ウェイランド社社長のウェイランド氏がホログラムで登場します。おそらくこの死にかけのおっさんがすべての元凶となるだろうと思わされる場面でした。
さて、この時点で、プロメテウスの目的はまだまだ謎に包まれています。本当に人類誕生の謎を解きに来たのかどうかというところです。
ただ、早い段階でエンジニアの存在をほのめかすなど、物語の流れも早いです。
プロメテウスは人工物を発見して、着陸し調査チームはマスクをつけて構造の内部に入ります。大気組成は地球とほぼ同じですが、二酸化炭素が3%ということでマスクが必要なようです。
構造体の内部で、エンジニアたちが走って逃げて行くホログラム映像が再生されます。このあたりからホラーの要素が加わってきます。その先で無数のエンジニアたちの死体が見つかります。続いて円筒系の入れ物が無数に置かれた部屋が発見されアンドロイドのデヴィッドがその一つをこっそり持ち帰ります。
デヴィッドを演じた方はかなりがんばったのではないでしょうか。この映画で、たいへん良い演技をしたでしょう。
それで、急な嵐が接近し調査隊は一時撤退を余儀なくされる。しかし、生物学者と地質学者ら二人が構造物の中に取り残されます。
プロメテウスに戻ったショウは持ち帰ったエンジニアの頭部からDNA型を分析します。デヴィッドは円筒の中から黒い液体を採取し、その正体を確かめるためホロウェイの飲み物に混入します。ほかに方法があると思うのですが。おそろしいアンドロイドですよ。魂がないはずのアンドロイドは好奇心旺盛でした。
その晩ショウとホロウェイは自室で性交します。
構造体に取り残された二人の科学者は黒い液体の溜まり場から飛び出したコブラ型の生物に襲われます。
円筒でも変化が起きつつありますし、コブラ型生物の登場で、この映画はいよいよエイリアンの前日譚だなと思えてきました。何しろ、コブラ型に襲われた二人はがんばってコブラ型を切断するのですが、そのときコブラ型の体液が飛び散ります。その体液が彼らの宇宙服を溶かしていました。まさに?エイリアン”ですね。
翌日、構造体内部に戻った調査隊は生物学者の死体を発見します。デヴィッドは秘密裏にエンジニアの宇宙船の操縦室を発見しホログラム映像からその操縦法を学習します。
そもそもなぜこのホログラムが投影されるのかはわからないままですが。
黒い液体により急速に体調が悪化したホロウェイをヴィッカーズが火炎放射器で殺害します。これは当然の処置でしょう。何者なのかまったくわからないものを船内に入れるわけにはいきませんし。
ただ、最初に行われた建造物調査もそもそも準備をほどほどの状態でした。危険があるかもしれないのに。だいたい、アンドロイドを製造可能な未来の話なのですから、アンドロイドを多く投入して調べさせるべきではなかったのでしょうか。人間自ら建物に入る必要はありません。
科学者たちは好奇心だけで行動していて、不用意です。
さて、ショウは体内のスキャンを受けエイリアンの幼体に寄生されていることを知ります。このあたりがまさに『エイリアン』です。
ショウはヴィッカーズ専用モジュールの全自動手術装置で帝王切開術を受けようとするがモジュールが男性専用だったため異物摘出手術を行いました。中から取り出されたのはイカのような姿をしたエイリアンで、ショウはそれを装置の中に閉じ込めて自分は逃げます。そのあとウェイランド本人がプロメテウスに同乗していることを偶然知ったショウは、この場所に来たことは間違いだったと告白します。
ウェイランドはエンジニアに会い自分を老衰による死から救ってくれるよう頼むとおっしゃいます。これこそが今回のプロメテウスの目的だったのです。
プロメテウス船長のジャネクは、この場所はもともとエンジニア達の星ではなく、彼らが作りだした生物兵器をテストするための試験場だったと主張します。エンジニアは自分たちの星で危険なものを扱いたくないからこの星で実験をして、その上で地球に送り込もうとしたのだろう、と。
デヴィッド、ウェイランドとショウはエンジニアの宇宙船操縦室へ戻り、冷凍休眠中のエンジニアを目覚めさせます。
ところが、エンジニアはデヴィッドの頭部を引きちぎりウェイランドを殺害します。
ショウは宇宙船を脱出しますが、頭部だけになったデイヴィッドからエンジニアが黒い液体を地球全体に拡散させるつもりであることを告げます。ショウは船長ジャネクに飛び立とうとしているエンジニアの宇宙船を阻止するよう説得します。
ヴィッカーズは船と心中することを拒絶し、専用モジュールを切り離しプロメテウスを脱出する。ジャネクとパイロット二人はプロメテウスをエンジニアの宇宙船に激突させ墜落させます。ジャネクたちが突然地球を救うために犠牲になることを選んだのには驚きましたが。
脱出したヴィッカーズも墜落するエンジニアの宇宙船の下敷きになり死亡しました。
ショウは追加の酸素を得るためヴィッカーズ専用モジュールへ入ります。そこへ宇宙船の墜落から生き延びたエンジニアが復讐の為ショウを殺しにやってきます。ショウは全自動手術装置を開放し中から巨大に成長したイカ型エイリアンが触手を伸ばしました。イカ型エイリアンがエンジニアを捕らえて格闘している間にショウは専用モ ジュールから逃げます。エイリアンがエンジニアの口に触手を突っ込み両者の動きは止まります。
デヴィッドは、自分がいなければ地球へ戻ることはできないよと主張してショウに自身を救出させました。
ショウはエンジニアの宇宙船を使って彼らの住む世界へ旅立つことを決めます。
さて、黒いエイリアンの幼体がエンジニアの胸を突き破って出てくる場面が最後の最後にありますのでお見逃しなく。
この映画は、人類誕生の謎を解明するというよりも映画エイリアンシリーズの前日譚でした。凶悪なエイリアンがどうして誕生したのか、という話です。
プロメテウスの科学者たちの行動があまりにも危ないですし、未知のものを調べるのに無防備すぎます。ウェイランド社はこの計画に100兆円かけたようですが、それならもっと人員を増やすことができたように思いますが。
地球とこの星の距離は、字幕でも吹替でも8億キロというセリフがありました。
8億キロって、太陽系内じゃね???
この星は別の銀河系にあるよというセリフもありますが、銀河系から最も近いマゼラン銀河まで何千兆キロですよ。
冒頭ではこの惑星まで3×10の17乗キロと説明していたはずですが。距離についてはミスでしょうかね。
ホラー的要素が強くて緊張感がある点は良いです。映像も美しいですし。
ただ、登場人物たちの動きが科学者らしくないです。未知で新発見だらけだからみんな暴走してしまったのでしょうかね。
続編がありそうな感じではありますが、人類誕生の謎は冒頭5分に解明されますのでどうぞお楽しみに。