あらすじ:「SR サイタマノラッパー」にて、イックとトムと別れ、東京に出ていった元“SHO-GUNG”メンバーのマイティ(主人公)は、ラップをあきらめきれず、“極悪鳥”という恋愛系右翼ヒップホップクルーのメンバー入りのチャンスを狙っている。そのためにパシリのような扱いに日々耐えていた。ある日、マイティが一人で参加するバトルで、「優勝したらメンバー入り」を約束されるも、決勝直前、対戦相手が、極悪鳥が世話になるヒップホップクルーのメンバーだった為、「わざと負けろ」という電話が入る。マイティは、指示通り負けるが、メンバー入りの約束も反古にされた為、怒りを爆発させ、極悪鳥の一人に大怪我を負わせてしまう。
その後、栃木に逃亡したマイティは、少年たちが盗んだ車を転売、外国人労働者を囲って産廃処理を行うといった違法行為で商売する大人たちの一員として働きはじめる。ある日、金儲けの為、栃木で音楽イベントをやることになった。素人の大人と少年たちが仕切って行われた有料の詐欺まがいの出演者オーディションには、マイティの知らないところでイックとトムが参加。そこで出会った日光のヒップホップクルー”征夷大将軍”と、TKDタケダ先輩のトラックを通じて意気投合し、一緒にイベントに出演することになる。
そしてイベント当日、極悪鳥のメンバーを殴って栃木に逃げてきてから、暴力と盗みを重ねてしまったマイティは、胴元の大人たち、警察、ゲストとしてたまたま来ていた極悪鳥に遭遇し、追われる身となった。征夷大将軍と共にステージに立つイックとトム。そして、会場を逃げ惑い、追っ手を振り切ったかのように見えたマイティ。聞き覚えのあるトラックが流れ出し、導かれるように会場へと戻り出す。
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震えました。号泣メ〜ン、です。
マイティが、TOTI-GI祭の会場で売上を奪うために会場をこそこそ回り込む場面ではあまりの緊張感に胃が痛くなるほどでした。それから車に乗りこんで、緊張感から解放されないままです。
SHO-GUNGと征夷大将軍がステージ上でパフォーマンスをしているその真下までマイティがやってきたところで、涙腺が緩みました。警察官や極楽鳥やイベント主催者たちともみくちゃになるマイティ。驚くイックとトム。征夷大将軍からパフォーマンスを続けるようにさとされて、イックとトムがマイティに向けてヒップホップを贈る、ここで、号泣です。
ひたすら転落し続けるマイティ、罪が雪だるまのように増えていくマイティ。逃げるばかりのマイティ。
マイティのかっこ悪さがひどく痛々しいです。
もうやめてあげて!という感じですよ。
本当は、社会的にイックとトムもかっこ悪いはずなんです。恥ずかしい存在のはずなんですけど、もう、寅さんみたいな立ち位置になっていますからかっこいいです。ラジオ番組のシネマハスラーで、入江監督はイックとトムの物語を寅さんみたいにしたいとおっしゃっていましたが、本当にやってほしいですな。
最後、監獄の中のマイティはこれからどうなるんでしょうね。本当に、どうなるんでしょうね。
面会室で沈黙するイックとトム、マイティですが。この沈黙は何かを期待させてくれます。今までのサイタマノラッパーを観ていれば、ね。
こっちとしてはマイティの復活、更生を願っているのです。その復活をイックとトムがなんとかしてくれるはずです。
やっぱり、なんとかしてくれたのですよ。イックとトムがせっせと焚き付けて、マイティはとうとう復活の兆しを見せてくれたのです。
マイティがヒップホップを面会室で見せてみれた件について、あくまで復活の兆しです。本当にどうなるのかはわかりません。ひたすら本当の復活を願うしかありません。
こんな感じで、この場面を復活の兆しとしてとらえた私は、自分のダメさ加減に甘えているからこそなのかな、と考えるわけです。
サイタマノラッパー1作目はものすごく自分を投影してSR3よりもはるかに号泣しましたけど、今回も自分を当てはめる部分がありまして。
この映画、けっこう痛いですわ。自分にとって痛いですわ。
さて、ここで耳寄りな情報です。主人公のマイティは5月11日まで大阪に潜伏しています。その姿を探して撮影しましょう。すると、なんと、十三第七劇場で1000円で鑑賞できます。上の写真みたいに撮影してください。
ちなみに、この写真をダウンロードしてケータイとかで十三第七劇場の窓口に見せると、もしかしたら、もしかしたら、1000円にしてくれるかもしれません。それっぽいことは、映画館の方がおっしゃっていましたから。
行かないより行ったほうが良いんですから。みんな、映画館に急げ。
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5月9日、十三第七劇場で14時35分からの回を鑑賞しました。
良かったわ、泣いたわ、さて帰ろう。
スタッフロールが終わったあと拍手するお客さんがいましたよ。
そして、まさかのマイティ登場ですよ。そのおかげで上の写真を撮影することができたのです。撮影の許可が下りたときはケータイの電源を落としていたので、慌てて電源を入れました。
いや〜、胸が震えました。それまで鑑賞していた映画の主人公がいきなり舞台に出てくるなんて。こんな経験をできるなんて。
映画館を出たあとも胸は熱いままでした。握手してくれて、サインまでくださったマイティに感謝感激雨霰です。