やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画鑑賞感想/ゾンビ・サファリパーク/ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷/ブッシュウィック 武装都市

ゾンビ・サファリパーク

2015年 監督:スティーブ・バーカー

 20億の人類が犠牲になったわりには世界はすっかり復興しちゃってる10年後、ゾンビを撃ち殺して楽しむことのできるアミューズメントパークのお話です。例のごとく、パークのゾンビを抑制している機能が壊れて、遊びに来ていた人たちがたいへんなことになりました。それ以上のことは起きませんでした。

・・・

ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷

2018年 監督:マイケル・スピエリッグピーター・スピエリッグ

 音と急な出現でびっくりさせてくる映画でした。屋敷に現れる幽霊の正体は何ですかという話でございます。

 最近、こういうびっくりする場面に普通にびっくりしてしまうようになりました。声が出るほどではありませんが、体がガタッとなります。心霊映像を週3日くらいは見ているのにどうしてしまったのでしょう。心霊映像に慣れたはずなのに、心霊映像を見ているときもドキッとするようになりました。見ているのは自分一人なのに、びっくりした自分を笑ってごまかしてみたり。心霊映像を見過ぎて、怖いものにはすっかり慣れたのになぜ今頃になってまたびっくりするようになったのでしょうか。

・・・

ブッシュウィック 武装都市

2017年 監督:カリー・マーニオンジョナサン・ミロ

 テキサス州を中心とする南部の州が合衆国から独立することを連邦議会に認めさせるためニューヨークを武力で攻撃するお話です。ブロンクス地区を攻撃すれば抵抗は小さくすぐに占領できるだろうと考えたテキサス州ですが、南部の頭はお花畑かな? 武器を大量に所持している市民の抵抗が苛烈で、たいへんなことになってしまいました。南部は事前にブロンクスを調査したらしいですが、何を言ってんでしょうね。

映画「ザ・スイッチ」鑑賞感想

ポスター画像

2021年4月日本公開

監督:クリストファー・ランドン

脚本:マイケル・ケネディ、クリストファー・ランドン

・・・

あらすじ:大男のブッチャーが高校生4人を殺害した。翌日にはミリーが襲われた。殺される寸前で警察官の姉に助けられたが、その夜の24時ちょうどにミリーとブッチャーが入れ替わってしまう。24時間以内に不思議なナイフで刺さなければ元に戻れなくなる。果たして、ブッチャーの体に入ってしまったミリーは元に戻ることができるのか。

・・・

 まだ予告が流れているときでしたが、後ろの座席の誰かが「携帯を消せ」と言いました。直後に「え?」という声が続いて、さらに「光が漏れてる」と。

 世の中捨てたもんじゃないですね。ちゃんと注意できる人がいるんですね。史上最高の鑑賞環境でした。

 はい、というわけで、ザ・スイッチです。

 陰キャ陰キャが入れ替わって学園の陽キャをぶっ殺す物語でした。主人公の女の子は日本人好みじゃありませんかね。

 監督の名前が最近聞いたことあるなあと思ったら「ハッピー・デス・デイ」シリーズと「ゾンビワールドへようこそ」も監督作品でした。この2作品はたいへん面白いのでぜひご覧ください。

 ブッチャーによる殺し方ですが、1人目は「新しい!」でした。これは期待できるぞと思ったわけです。ところが、そのあとはどれも普通で既視感のあるものばかりでした。新しい殺し方が次々と出てきてたまるかよって感じですね。

 入れ替わったあとはコメディ色強めで物語が進行するのかなと思いきやそうでもなかったです。コメディとシリアスがごっちゃです。ブッチャーの剛腕とミリーの華奢をもっとうまく生かすことはできなかったのでしょうか。もうひとつ気になるのは、おっさんの中身が女の子になっちゃう作品において、おっさんが女の子の仕草をするわけですが、テンプレぽい腕の振り方でした。入れ替わる前の女の子はそんな動きをしてなかったのではないかと思うわけです。おっさんが女の子を演じるのは難しいですね。その逆は簡単なのかもしれません。

 ミリーの家庭環境には難がありました。前半でそのことに焦点が当たるのに、あんまり回収されずに終わりました。母親のキャラ設定を少々変えるべきだったのではありませんかね。

 入れ替わったことをお友達に信じてもらう、この手の入れ替わり作品ではよくあることですが、警察官の姉に信じてもらったほうが話がたいへん早かったのではありませんかね。そうすれば102分という長さを90分以内に収めることもできたでしょう。102分は長いです。

映画鑑賞感想/映画この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説/東京ヴァンパイアホテル 映画版/LIAR GAME REBORN-再生-

映画この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説

2019年 監督:金崎貴臣

 爆裂爆裂らんらんらん。皆さんがおっしゃるほどクズでもないかなと思っていましたがなかなかのクズですね。どうしようもないかなと思います。

・・・

東京ヴァンパイアホテル 映画版

2017年 総監督:園子温

 地獄でなぜ悪いのエンディングみたいな終わり方とか、映画は作りものだよーという見せ方は嫌いです。そういうところは園子温監督と合わないわけでございます。本作の安っぽい作りも好かんです。

 本作の若い子だけで大乱闘する場面は東京トライブや新宿スワンと同じですね。それにしても本作のアクションは痛そうです。ドラマではどんでん返しがありましたが本作映画版ではそういうのは無しです。映画版のほうがある意味できれいな終わり方かな? 

・・・

LIAR GAME REBORN-再生-

2012年 監督:松山博昭

 今作の多部未華子はかわいいなと思いました。芦田プロ、お疲れ様です! あと、小池栄子は絶対何か企んでいるもしくは主催者のスパイなんじゃないかと思っていましたが、違いましたね。最後の最後までいい人でした。

映画鑑賞感想/丑三つの村/ザ・ガールズ/悪魔の手毬唄

丑三つの村

1983年 監督:田中登

 津山事件は地元ではタブーということで、それにまつわる実話怪談を話した津山付近出身者の某氏が地元からクレームを受けたと言っています。地元ではタブーすぎて逆に事件の詳細を知らないそうで、むしろ外の人々のほうが詳しいとか。そんなことはありえるのでしょうか。某氏が尾ひれをつけて話したのではないかと疑っています。地元ではタブーで事件を知らないという話のほうが面白いから某氏が話を膨らませたのではないか、これはあくまで私の妄想です。

 主演の古尾谷雅人さんは自殺しましたね。映画から何年もあとのことなので関係ないと思いますけど。

 畳を重ねる場面は笑いました。名台詞多すぎます。

・・・

ザ・ガールズ

2015年 監督:ジェフリー・アンダーセン

 レイプされた女性が復讐するお話です。なんというか、いろいろとセンシティブです。米国の女性兵は戦場で死ぬよりもレイプされて自殺などで死ぬほうが多いというのは本当ですか。

・・・

悪魔の手毬唄

1977年 監督:市川崑

 犬神家から1年後の公開です。シリーズ最高傑作と言われていますね。でも知名度は犬神家のほうがありますでしょうかね。相変わらずフケが汚くて、見てるこっちもドン引きです。

映画鑑賞感想/残穢 住んではいけない部屋/こどもつかい/人類滅亡計画書

残穢 住んではいけない部屋

2016年 監督:中村義洋

 めちゃくちゃ面白いじゃないですか。ある程度実話怪談を聴いたあとにこの作品を見たら楽しめると思います。怪談の真相を探るミステリという点でも楽しめます。それにしても役者が豪華ですね。

・・・

こどもつかい

2017年 監督:清水崇

 清水監督はこんな作品も撮るのですね。でも、なんだかこの空気は樹海村と似ているかもしれません。滝沢秀明と清水監督のタッグというのは、なんとも不思議なものでございます。ところで、伊勢、トミー、子供ということはトミタノマタワレから着想を得ていたりしますでしょうか。

・・・

人類滅亡計画書

2013年 監督:キム・ジウン、イム・ピルソン

 3つの物語によるオムニバスです。ゾンビで韓国が崩壊して、人工知能が仏になって、謎の星が落ちてきて、それぞれで人類は崩壊します。人工知能の話では滅亡しませんが。人工知能の話のときに、ホログラムを見せる装置が出てきました。それがどう見てもぜんそくの薬でした。わかる人がいますでしょうか。

 人工知能の反乱は何度でも言いますが、人類の技術が未熟だから起こることです。反乱を起こされないように我々の技術を高めなければいけません。

映画「ノマドランド」鑑賞感想

ポスター画像

2021年3月日本公開

監督、脚本、編集:クロエ・ジャオ

原作:ジェシカ・ブルーダー

・・・

あらすじ:ネバダ企業城下町で働いていた60代のファーンは町の閉鎖によって放浪者になった。ヴァンを家にして、各地で季節労働を転々としながら荒野を走った。行く先々で同じ放浪者と出会い、交流を深める。

・・・

 この映画はどう見たらわからないのです。

 ノマドと呼ばれる放浪者は貧しくてかわいそうなので助けるべきと見るのか、

 ノマドの彼らは自由だと見るのか、

 こんな生き方もあると見るのか、

 だけど、ノマドの生活は過酷です。それは間違いないのです。

 一方で住宅に住む人々はその家に縛られているというセリフもありました。どうなのでしょうね。ひとつだけ気になったのは、車が壊れたら終わりなんじゃないかということでした。それに対する答えもありました。

 フランシス・マクドーマンドの佇まいは、もう本当にすごいなあと思います。あと、食べる場面がいろいろと出てきますが、どれもおいしそうです。

映画「ミナリ」鑑賞感想

ポスター画像

2021年3月日本公開

監督、脚本:リー・アイザック・チョン

・・・

あらすじ:1980年代の米国中部アーカンソーに朝鮮系の家族が引っ越してきた。米国内で増えつつあった朝鮮系向けに野菜を育てて成功しようと夢を見ていた。しかし、その計画に確実な見通しもない。夫婦はけんかばかり、少年は心臓に病気を抱えている。そんなとき妻の母もいっしょに住むことになったが。果たして彼らの行方は。

・・・

 劇場内は私ひとりでしたので、途中から津先生のミナリ評をチラチラと読みながら鑑賞しました。

 祖母と少年の間で起こる某飲料の事件はかなり面白かったですが、津先生も「抱腹絶倒」とおっしゃっていたので安心しました。

 津先生のおっしゃるとおり、一家の行方から目を離せません。

 ひとつ気になったのは、ヒヨコです。雌雄を確認する仕事を彼らはやっていましたが、そのときオスが燃やされていました。卵を産まないし肉もおいしくないので処分するのだそうです。てっきりメスが卵用でオスが肉用なのかと思っていたのですが。確認してみると確かにオスは処分されることが多いそうです。

 役に立つものだけが選別されて生かされる、役に立つものもその行方は……といったところでしょうか。

 スタッフロールに入る前に希望が示されましたがその希望の前に起こるとある事件は、我が家でも起きそうだなと思いました。アレの祖母がナニをコレしてしまうのですが、うちでも同じことをやってしまいそうです。肝が冷えました。

 見る前は、舞台はもっと昔なのかなと思いきやレーガンの時代なんですね。けっこう最近です。にもかかわらず「顔が平たい」と白人に言われていました。最近、米国在住の朝鮮系の動画を見ました。その中ではアジア系というものは一括りであり韓国も日本もいっしょだというものでした。今どきそんな知識の無さがあり得るのかよと思うわけですが。だって、我々は、アメリカというものは南部と北部で文化が違ったりカリフォルニアの都市部や東部の都市部と中部南部でいろいろ違ってるということを知っているのに、アメリカにはそのことを知らない連中がいるというわけです。

 何が自由の国だ。

 そんなことを言っちゃうのも浅はかでございます。

 だけど、この作品が示したあの希望はいったい何を意味するのでしょうか。伏線が示した希望、あの棒はいったいどういうことなのでしょうか。それを否定しなかったこの作品が言いたいこととはいったい何なのでしょうか。