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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「ノイズ」(ネタバレ)鑑賞感想

ポスター画像

2022年1月公開

監督:廣木隆一

原作:筒井哲也

脚本:片岡翔

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あらすじ:伊勢湾に浮かぶ小さな島。黒いちじくという新しい農作物で地域再生を目指すいずみ農園の泉圭太(藤原竜也)は幼馴染であり妻の加奈(黒木華)といちじくを育てながら、幼馴染の親友純(松山ケンイチ)にも手伝ってもらっていた。新任の駐在警察官として真一郎(神木隆之介)が帰ってきたのだが、そのとき元受刑者の小御坂を保護司が島へ連れてきていた。小御坂が保護司を島で殺害して、いずみ農園へ迷い込んだとき、圭太、純、真一郎が居合わせて小御坂ともみ合いになった。そのもみ合いで小御坂は死んでしまったのだが、3人は隠ぺいを決意する。

 だが、彼らは殺された保護司の存在を知らず、翌日保護司の遺体が発見された。愛知県警が大挙して押し寄せる中、島の町長が小御坂の遺体を3人の目の前で見つけてしまい、町長も隠蔽して黒いちじくを守ろうとした。だが、暴言を吐く町長を近所の老人が殺害しようとして、老人は町長の返り討ちに遭い、純が町長を殺害した。

 畠山刑事が3人を怪しんでいる中、町長と老人の死を偽装した。島全体が県警と刑事を排除しようとする一方、畠山刑事の追及は続き、小御坂との接点が発見されるなど3人は追い込まれる。そんなとき真一郎が島の交番で遺書の動画を遺して拳銃自殺した。動画の中で真一郎がすべてをやったと自白していたが、畠山刑事はあきらめなかった。そんなとき、小御坂の遺体はいちじく畑に埋めた、という文面が島の一斉メールで回り、県警が捜索して発見された。

 圭太が罪をかぶって逮捕されたため、純は自由のままだった。実は、純は加奈のことを好きだった。圭太に奪われたと考えていたのだった。

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 あらすじは以上でございます。

 純の過去と行動が怪しいなあとは思っていたのですが、圭太を演じているのが藤原竜也だから真一郎の自殺もすべて圭太が仕組んだのではないかと考えたことがありました。

 それにしても町長のキャラがぶっ飛んでいます。助役に怒鳴った場面が、某議員の暴言とよく似ています。純が勢いで殺害してしまうのも無理はありません。

 また、老人を演じているのが柄本明なのでウッジョブの雰囲気もありました。舞台がウッジョブと近いですし。

 畠山刑事の違法捜査はダメですよ。令状無しで家宅捜索して器物破損しています。無関係の島民の携帯電話を壊しました。畠山の相棒が拳銃で威嚇する場面もありました。そんなのは絶対ダメです。

 それにしても、映画を撮影した場所は愛知県の篠島という小さな島です。2021年に公開された「空白」とかなり近いのであのあたりへの印象が悪くなってしまいます。篠島は撮影協力していますが、よくもこんな映画に協力したなあと思いますよ。だって、島民が一丸となって県警を排除しようとしたり、気持ち悪い一体感を見せるわけですよ。加奈が、島民の気持ち悪さを代弁しています。

 結局、島の抱える問題は解決されず、事件の真相は個人間の愛憎でした。なんだかなあ。