やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

2014年東北旅日記 その2

 8月13日、旅2日目。
 ほとんど寝ていません。第2ターミナル行のバスに乗ろうとしたら長い行列ができているではありませんか。バスは次々と来ているのであまり心配はありませんが、どの客もバスに乗ると奥まで詰めようとしないしあまり客を乗せられないままバスは出ていくのでした。
 第2ターミナルは混雑していました。私の場合は出発まで90分くらいあるので余裕です。
 第2ターミナルといえば、前回は新千歳からピーチで飛んできて降りたところです。そのときは飛行機からターミナルまでものすごく長い通路を歩きました。上がったり下がったり、右に曲がったり左に曲がったり、どこをどのように歩いているのか全然わからなかったです。
 今回もそんな感じで長い距離を歩いて飛行機まで行くのかと思いきや、けっこうすぐでした。行先によるのかな。
 日本の航空では一部で携帯電話の使用が解禁となりましたが、ピーチはまだダメでした。でも、以前に比べるとそんなにやかましく何度も使用禁止、電源オフを言わなくなったような気がします。
 ちなみに、仙台行は満席でした。予約した7月28日以降に皆さんは予約したのですね。
 揺れることなく、仙台へ。仙台平野の長い浜辺には防風林がありますが、それはまだら模様になっていました。
 仙台空港に着いたらレンタカー屋に迎えられて、空港近くの事務所までバス移動です。レンタカーを借りるときはカウンターでトラブルがあった場合の補償内容、返却するときガソリン満タンにする、事務所の場所の説明を受けます。
 まずは事務所の場所ですが、レンタカーについているカーナビでの検索について電話番号を入力したら簡単だけどそれをやってしまうと津波で流された昔の場所に誘導されてしまうので今の住所を入力しろと説明されました。
 次に、返却するときのガソリン満タンについて、仙台空港周辺のガソリンスタンドは津波でなくなったので遠いけど国道沿いのガソリンスタンドに行けとのことです。
 地震の爪痕ってやつですね。
 さて、レンタカーは新車でした。私が最初の客だそうです。まずは県道10号線で多賀城方面へ。仙台郊外は何もないんだなと思いながら運転していました。
 いたるところに「除塩工事中」「かさ上げ工事中」「津波の場合通行止」などの看板がありました。工事だらけです。
 仙台郊外は何もない、それは間違いでした。県道10号線の両側は何もないのですが、よく見たら建物の基礎があるではありませんか。以前はずっと家並みがあったのです。それらはすべて流されてしまったのです。
 塩釜から国道45号線を少し走りました。松島を右手に望みます。渋滞していたのでゆっくりと眺めました。国道から見える松島はどれも松がしっかりと茂っていました。国道から見える範囲は破壊されなかったのですね。
 渋滞を抜けて、松島の北からいよいよこの旅で最初の初めての国道346号です。涌谷から石巻方面の108号線に入ります。この間は地震の爪痕はないように見えました。やはり津波が来たか来ていないかで被害がまったく違うのです。
 石巻からは三陸道で桃生津山インターまで、そこから342号と398号で志津川へ。
 志津川に近づき、山道を抜けて視界が開けると更地が広がっていました。その中をなんとなく走っていましたが、気付きました。ここは志津川の街が白がっていた場所です。それらがすべてなくなっているのです。あの防災庁舎も見えました。思わず「うわあ」と声が出て、涙が出てしまいました。
 当時は地震直後からテレビにかじりついていましたが、3日くらい経ったとき気が滅入ってテレビをできるだけ観なくなりました。パソコンの動画で津波も観ていましたがそれもやめました。更地になった志津川を見てそのときの記憶がよみがえりました。
 被災地については、明日14日に案内してもらうことになっています。そのとき再びこの志津川にも来る予定です。すぐ志津川を出て米谷に戻り、346号線経由で気仙沼へ。
 45号線に入って気仙沼まで走っていると津波を受けたところと受けていないところの差が歴然でした。そのたびに「うわあ」と言ってしまいました。
 さて、先輩からは職場まで来るように言われていたのですが、その職場がどこにあるのか、検索してもよくわかりません。気仙沼市内で先輩の職場探しに少し迷ってしまいました。結局、45号線のさっき通ったところにあったことがわかってそこまで戻りましたけども。先輩と合流して自宅へ。先輩は東北の方ではありません。地震のあとに復興支援でいらっしゃっているのです。
 その夜は先輩と後輩と私の3人で飲み食いしたのでした。後輩ってのは、先輩の奥さんであり、私の後輩でもあるわけだよ。
 飲み食いは先輩がわざわざ予約してくれた居酒屋です。魚ばかりの店でしてね、しかも珍しいものばかりですよ。ホヤは三陸の常識として、あとはまんぼうとかサメの心臓だったかな。まぐろの何かも出てきたけど、とにかくどいつもこいつもめちゃくちゃうまいんですわ。三陸、いいね!