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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「アルゴ」を観た感想


あらすじ:1979年11月4日、イランの首都テヘランにあるアメリカ大使館が過激な民衆に占拠された。そんな中、大使館職員の6人が建物を脱出してカナダ大使私邸へ逃れた。
 占拠している集団が職員全員の名簿を調べていったために6人が建物にいないことを気づきはじめた。6人がいないことを突き止めたら、過激集団は人質を殺害してしまうだろう。また、集団は合衆国に逃れているイラン前国王パーレビの引渡しを要求、応じない場合は大使館職員を殺害する。
 合衆国はカナダ大使私邸の6人を脱出させる作戦を立案した。
 それは、イランで映画を製作するという名目でこの6人を映画スタッフに仕立て上げて脱出させるという無謀な内容だった。「アルゴ」というSF小説を元にして、作戦は進められていくことになる。
 これは実話である。

 ベンアフレックが監督をしました。さらには、自ら主演もやっています。
 そのベンアフレック監督作品ですが、「ザ・タウン」という映画が去年ありまして、このブログでボッコボコに批判させていただきました。
 そこで、今回も無慈悲にボッコボコにしていきたいと思うのですが。
 まず、アルゴというこの映画、面白くて当然でしょう。そもそも題材が良すぎます。アメリカ大使館占拠事件の裏で行われたアルゴ作戦を題材にして、面白くできないわけがないでしょう。
 いや、でも、ボッコボコに叩くのは難しいですね。ベンアフレック監督ってけっこう腕が良いようですね。
 合衆国政府が作戦実行を承認するまでの過程、作戦を実行するためにテヘランへ乗り込んだベンアフレック、そしていよいよ脱出、この3部構成に分かれていると思います。
 作戦が承認されるかどうかのドキドキ、作戦をカナダ大使私邸の6人に説明して実行しようとする準備のドキドキ、いざ脱出するときのドキドキ、緊張感が続く映画となっています。
 それほど派手な場面がありません。CIAによる作戦であり、ベンアフレックもCIAの秘密工作員ってやつですが、ドンパチがあるわけでなく、ひたすら現実を行きます。
 ただ、その現実を見せて、ドキドキさせるその手腕はなかなかのものなのでしょう。
 某映画評論家(宇多丸氏)によると、かなり盛っているようですが、私としてはそんなに盛っているようには感じませんでした。おそらく、完全に映画にのめり込んでいたからでしょう。
 それにしても、映画を題材にした映画というのがうれしいところです。暴力に対して映画が勝つ清々しさを描いているのですから。
 アルゴ、面白かったです。緊張感がたまりません。
 この映画は存在を把握していなかったために急遽の鑑賞となりましたが、ベンアフレックの今後の作品に注目です。

 ちなみに、この映画が、今年映画館で観た映画100本目となりました。褒めてください。