やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

島根をがっつりと

 15日金曜〜17日日曜にかけて島根に行ってきました。前の日記で申し上げましたとおり、島根に行ってきたではなく、島根に帰っていた、と申し上げるべきですな。
 2週間前、島根大学のサークルの後輩が退学することになったということで電話をしてきました。彼の実家は島根のはるか彼方なので離れる前に徳島にいる私にわざわざ会いにくるというのです。でも、私がちょっとばかり忙しいから難しいという話をしていました。1週間前、母がホーランエンヤという祭りを観たいからどうにかしろと私に言ってきました。何それ、おいしいの?と思いつつ調べてみたら12年に1度、松江で行われる大きな祭りのことだったのです。それが16日土曜日にあるということだったのです。母と父も行くし、車で行くし、というこでこれを利用すれば俺が後輩に会うために島根に行けるじゃん、と思ったわけです。さっそく、父と母のためにホテルを予約して祭りのことを調べて旅程を組んだのでした。後輩にも「行くよ〜」と連絡したのでした。貯金も尽きて島根へ行く金もなかった私にとって渡りに船でございますよ。
 15日金曜日、この日は学校が昼に終了しました。父と母が車で学校へ来て私を拾っていざ島根へ。島根大学を卒業して以来久々に私自身による運転での島根行きです。夕方18時、両親と別れて大学へ。

 正門から島根大学を見たらこんな感じです。緑のきれいな季節です。卒業してほぼ1年が過ぎましたがそのわずかな間にけっこう変わりました。建物がとてもきれいになっています。耐震構造にするため改築していたのです。私は久々に後輩に会えるからにやにやしながら大学の中を歩いていったのでした。
 サークルの部室があるのは大学奥の通称ボックス棟です。昔のように講義室棟の後ろを通ってボックス棟へ行こうとしたら通れない! 100番教室がなくなってる! 100番教室とは学内で最も大きな教室で、劇場のように席が階段状になっていてたぶん350人くらい入れるところですがそれがなくなっているしそれの工事で通れるはずのところが通れないから遠回りしていきました。

 こいつが部室の入っているボックス棟です。私の心を形成した場所です。ここでどれほどの時間を費やしたことか! この時期はちょうど新入生が部室を訪ねてくるので私も新入生のふりをしてドアをノックして「部を見学させてほしいのですが」と言おうとしたのですが、ドアの向こうは私のことを知ってる後輩ばかりでした。というわけで「お久しぶりです」の挨拶に切り替えたのでした。

 これが部室です。白いソファは健在です。座り心地の良いソファです。おみやげの食べ物をばらまきました。そしたら、こいつらが感謝感謝感謝感謝してくるのです。「野良猫先輩ありがとうございます」「野良猫先輩ありがとうございます」「野良猫先輩ありがとうございます」「先輩に向かって深い感謝をしなきゃだめだよ」って。うるさいわwwwネタにすんなwww
 さて、肝心の退学野郎はいません。電話をしたけどまったく出てくれません。ま、彼の場合はいつものことなのですが。夕方だけど家で寝ているのでしょう。2時間ぐらい部室でごろごろして別の後輩を従えて退学野郎の家へ押し掛けたのでした。ドアを開けると寝ぼけ眼で「お久しぶりです」だってさ。あいかわらずだね。だから退学したんだね。責任の一端は私にもあるんだろうね。
 私も含めて4人で呑みに行くことにしました。ところで4人とも最高にだめ人間です。退学した奴、8年も大学にいた奴、留年してる奴、留年してる奴。さて、そんな私たちですが、この呑みが最高に楽しいものになりました。会話の内容が濃いんですわ。ガンダム論だの英雄論だの。本郷猛型の英雄なのか野上良太郎型の英雄なのか、西日本と東日本では義経に対する意識は異なるのか、ロボットの脚やら武器の規格やら、その他もろもろ。もう、私はついていけません。聞くばっかりですが、わけわからんこの会話が最高に楽しいのです。頭が良くなったように錯覚できるのです。うちの部は価値観等が似た者どうしですからね、だから濃い会話でも楽しいんですかね。部にいた頃、こういう会話が当たり前でその会話になんとなく参加していて私の心は形成されていったのです。懐かしい空気でした。どういうふうに濃いのか深いのか重箱の隅なのかとても説明できません。お許しください。
 そのあと、退学君の家に泊めさせてもらいました。退学君はふとんをくれませんでした。こいつの家にはふとんがないのかな、と思いました。朝6時、あまりにも寒くて目を覚ましました。そしたら退学君は一人でふとんをかぶっていました。「ふとんないの?」「あ、すみません。今出します」……あんたって人は!
 16日土曜日、車を持ってる後輩にお願いして車を出してもらって米子へ行きます。

 米子は島根県ではなく鳥取県ですが、松江から車で1時間以内で行けます。山陰最大の商業都市なので買い物などのできる、松江の人間にとってはちょっと楽しい都市です。その米子へ松江から行くとき通るのがこの橋です。空の中へ続くような、うちの部の若い奴らが言うマルドゥック、天空への階段です。松江の中心から米子へ行くならこの橋よりも国道9号通ったほうが早いでしょうね。
 退学君と私と運転手と3人で焼き肉食べ放題です。米子にはかたおかという焼き肉食べ放題屋さんがあります。島根に住んでいたころ、ひどいときは1週間に1回のペースでかたおかに通ってました。そう、かたおかで私の体は形成されたのでした。大学入学前80キロ前半だった体重は卒業時110キロまで増加しました。ありがとう、かたおか。思い出いっぱいのかたおかなのです。
 卒業した後も今回を含めて3回島根に行きましたが3回ともかたおかへ行ってます。どんだけ好きやねん! だって、かたおかはわずか1500円でとても質の良いお肉を食べさせてくれるんだもん。麻薬みたいなものです。

 わかりにくい画像ですが、ケーキいっぱいの向こうに焦げた網があります。ケーキも食べ放題。ソフトクリームも食べ放題。
 このあとはでっかくなった日吉津イオンに行って遊んでカラオケへ行きました。彼らも大好きな劇団新感線の歌を歌いました。

 かたおかへ行った日の夜は何も食べません。だって、おなか空かないんだもん。でも、大学の近くには天下一品がありまして、天下一品大好きな私は「行きませんか」と誘われて「天下一品なら行きます」といっしょに食べに行ったのでした。もう、天下一品のラーメン大好き。

 17日日曜日。米子まで車を出してくれた偉い後輩様が朝早くにもかかわらず松江駅まで送ってくれました。退学君も駅まで来てくれました。彼の性格からして家の前で別れるものと思っていましたがまさか駅まで来てくれるなんて。感動です。また、君の実家でも会おうね。私はわざわざ君の実家まで行くよ。達者でな。

 松江から鳥取までJR山陰本線を利用します。特急は高いので使いません。普通列車です。朝8時37分、松江を出発します。まずはキハ126系で松江から米子まで移動します。この車両は山陰本線の高速化工事を行った際、沿線の島根県鳥取県が資金援助して製造されました。JR西日本からすれば山陰線を切り捨てたくてしかたがなかったでしょう。偉大なるローカル線と呼ばれているくらいですから。でも山陰線は地元にとって大切な交通機関なのです。車両はまだ新しくて快適です。

 米子で倉吉行きに乗り換えます。キハ126系とほぼ同型のキハ121系ワンマンです。直線が多く、並行する国道9号の車をガンガン抜いていきます。9号線は速度の出る幹線道路ですけども。単線なので何度か行き違いのため長い停車があります。で、この浦安駅。近くにディズニーランドがあるわけでもなく、千葉県でもありません。鳥取県です。停車時間が10分あったので途中下車しました。

 倉吉駅鳥取行きに乗り換えようとしたらちょうどスーパーはくとが停まっていました。鳥取京阪神を結ぶ特急です。こいつは速いし、いろいろすごいんですよ。第3セクター区間を走るしスーパーはくと用車両を保有しているのはJRではなく第3セクターなのですがこの3セクは数少ない黒字会社なのです。
 そんなこんなで鳥取駅に到着、両親と合流して徳島へ帰ったのでした。