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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「蛇の道」鑑賞感想

ポスター画像

2024年6月公開

監督、脚本:黒沢清

原案:高橋洋

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あらすじ:8歳の娘を何者かに惨殺されたバシュレは偶然出会った精神科医サヨコの協力を得て犯人を探し出して復讐しようとしていた。とある男を拉致して拷問するうちにバシュレも所属していた財団が関係していることがわかってきた。財団のトップを拉致しようとするが、果たして。

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 日本版とフランス版という違いで観たほうが幸せになれると思います。

 1998年の同名映画をセルフリメイクした本作は内容がほぼ同じでした。まさかの展開はありません。

 黒沢清監督といえば車窓ですが、走行中の車内から見る車窓は本作にありませんでした。撮影がフランスの方だからでしょうか。ただ、走行中の車を外から撮る場面がありまして、それには驚きました。そういうことするんだ、と思いました。

 銃撃されて倒れる人々も本作ではリアリティがなくて、黒沢清監督の車窓と銃撃についてはたいへん苦手でございます。トレーニングジムで暴れて七転八倒しているのに誰も様子を見に来ない、拉致して建物から車へ駆ける場面も目撃者がいっさいいない、財団トップの拉致を防ごうとしたおじさんがその後いっさい物語にかかわってこないといったあたりも面白くなくて苦手でございます。

 1998年版では香川照之哀川翔にやたらと人懐こく接して協力してくれた恩返しをアピールする場面が多かったのですが、本作ではそのような場面がひとつだけありました。ひとつだったために逆に違和感がありました。

 哀川翔には何を考えているのかわからない不気味さがありましたが、柴咲コウは明確な復讐心が見え隠れしていました。復讐心が見えたのは、1998年版を見たからでしょうか。