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ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

映画「シンデレラ(吹替)」感想


2015年4月日本公開
監督:ケネス・ブラナー
脚本:クリス・ワイツ
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あらすじ:旅商人の父と母を持つエラ(リリー・ジェームズ)は幸せに暮らしていた。しかし、母が病気で亡くなり父は2人姉妹を連れたトレメイン夫人(ケイト・ブランシェット)と再婚する。さらに父は旅先で病死した。その後、エラは夫人や姉妹から過酷な労働を課せられる毎日を送るようになった。また、暖炉の傍で眠ったエラは灰で汚れたことにより彼女たちからシンデレラというあだ名をつけられる。ある日、逃げ出したエラは森の中でキット(リチャード・マッデン)と名乗る青年と出会う。
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 ケネス・ブラナーがシンデレラを撮るなんていったいどうなるのか、しかもここのところのディズニーは変化球ばかり投げてくるから今回のシンデレラもまともなものは来ないだろうと思っていました。
 ところが、今作は至極真っ当なシンデレラでした。勇気と優しさを忘れないシンデレラは皆さんのよく知る童話どおりの結末へと至ります。
 アナ雪やマレフィセントでは男女の恋愛など隅っこへ追いやられていました。それよりも大事なものがあるだろ?というのです。
 ところが、シンデレラは王子とゴールインでございます。そのような王道の物語が逆に新鮮でした。
 王子は他国の王女を許嫁とすることを運命づけられているわけですが、それをどうやってひっくり返すのだろうというのが見どころだと思います。それについては、シンデレラの一言が王子の父、王様の考えをコロッと変えてしまうのでした。
 さて、苦言もあります。シンデレラといえば魔女が登場して馬車などの一式を用意してくれるわけです。その中で侍従となるトカゲが突然登場してシンデレラのためにがんばるのでした。馬になるネズミと御者になるガチョウは、シンデレラが常日頃からやさしく接していた動物たちです。でも、トカゲはシンデレラが接した場面がないまま侍従にされてしまいました。
 それと、シンデレラは母の形見であるドレスを着て舞踏会へ行こうとします。ゴッドフェアリーマザーに対しても母のドレスで行きたい(母を舞踏会へ連れていく)と主張します。この場面では泣いてしまいましたけど、夫人によって破られたドレスを魔法によって直してくれるのはいいですが、色がピンクから青に変わってしまうのですよ。デザインはそのままの部分が多いですけど、色を変えてしまうのはどうかと思います。
 あと、ガラスの靴だけが深夜を過ぎても元の靴に戻らなかった理由がほしかったです。
 吹替は、シンデレラ役の高畑充希が下手じゃないですかね。
 というわけで、正統派シンデレラでした。(40)