やくもとうずしおをがっつりと

ほぼ毎日19時更新。「映画鑑賞感想」は配信やDVDなど自宅で見た映画、『映画「タイトル」感想』は映画館で観た映画の感想です。稀に旅日記をやっています。

2013年鑑賞映画作品/52・53・54感想

52.バリー・リンドン
 スタンリー・キューブリック監督・脚本。1975年公開のイギリス映画。
 18世紀半ばのアイルランド、農家生まれのバリーがいかにしてバリー・リンドンの貴族生活と称号を得るに至ったかというお話です。
 結局は貴族になれずじまいなんですよ。てっきり、帰属の仲間入りで大勝利の結末となるのかと思っていましたが。
 バリーは貴族となるためがむしゃらにがんばるという風には見えません。淡々と物語を進めるだけです。かなりあっさりした映画です。ドラマがないです。バリーという人間に同情できるかといえばそうでもありません。
 ただ、絵面がめちゃくちゃ美しいです。豪邸の中のロウソクが映えます。池に浮かぶボートの帆など、記憶に残る絵が多いです。

53.疑惑の影
 アルフレッド・ヒッチコック監督。1943年公開のアメリカ映画。
 謎の男チャーリーがカリフォルニアの田舎町のニュートン家を頼ってしばらく生活するというお話です。家の長女がチャーリーを疑いはじめ、チャーリーが長女に迫ります。
 チャーリーは殺人事件の容疑者として警察に追われています。しかし、本当に犯人なのかどうかわからないです。
 ただ、最初のほうのセリフ、「証拠もないのに、何も気づきはしないさ」はいきなりのネタバレではないでしょうか。
 ヒッチコックの映画は全編をとおしてセリフだらけで騒々しい印象です。

54.影なき狙撃者
 ジョン・フランケンハイマー監督。1962年公開のアメリカ映画。
 朝鮮戦争の米軍の英雄:ショー軍曹(ローレンス・ハーヴェイ)が実は東側の手で暗殺者に洗脳されており、無意識下で殺人を重ね、大統領候補まで標的にするが、それを元上官(フランク・シナトラ)が食い止めようとする。
 どんな内容なのかまったく調べずに観ました。まさかSFが関わってくるとは。
 荒唐無稽な内容ですが、映画公開の翌年にケネディ大統領が暗殺されてしまい、この作品は時代を先取りしたという評価をされます。
 ただ、洗脳した肝心の東側がほとんど出てこないです。洗脳したジルコフが実際に作中に出てくる場面がありますが、その後ジルコフに触れることはありませんでした。
 赤狩りなど政治色の強い作品ですが、母親からの支配という部分も強いと思います。